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1章29話 イヤホン片手に

一応はタイトル回収です

後書きは少しだけ悩みを吐露しています。苦手な方は読み終わり次第、ブラウザバックなどして頂けると有難いです。

 出てきた名前は……熟練度上昇。

 良いのか悪いのかがよく分からないスキルが来たな。一応は金というレアリティにそぐう固有スキルらしい。能力は……言わずとも分かるか。名前の通り得られるスキルの経験値を二倍にする、と言ったものみたいだね。うーん、何とも言えない能力だなぁ。


 いや、強いのは分かるよ。

 でも、何と言うか……今、欲しいと思えるような能力では決してないかな。ステータスを補うための即死能力とか、そういうスキルの方が圧倒的に必要性が高いんだけど……まぁ、そんなスキルあるわけないか。持っていたとしても身を滅ぼしそうだし、持っている人が過去にいたのならグランからも注意が入りそうだしね。


 ただ持っていて損は絶対にない。

 もしかしたら、幸運が教えてくれている可能性もあるからさ。俺が気がついていないってだけで後々、俺に無いと困る代物の可能性もある。ならば、ありがたく使わせてもらうだけだ。スキルのレベルが最高まで上がったら何かあるかもしれないしね。短剣術や自然治癒が大きく化けることを願っておくか。


 一つだけ……惜しいことがあるとすれば熟練度上昇にスキルレベルがないことくらいかな。熟練度の上昇率がスキルレベルに比例して倍々ゲームのように上がってくれたのならば、もっと手を叩いて喜べただろうに。いや、そうなったら逆に強過ぎるか。剣を一振しただけで剣術のスキルレベルが最高まで上がったら生きていても楽しく無さそうだ。


 さてと……ガチャの時間は終わり。

 スクロールしてイヤホンを出しておく。……今、気が付いたけどイヤホンとスマホの情報だけバグっているな。何かヒンドゥー語と韓国語の様な文字が羅列している。名前だけはイヤホンとスマートフォンだけだから分かりやすいけど……何でだろう。


 ああ、一つだけ仮説が思い付いた。

 この二つだけ今いる世界にないから情報が書かれていないのかもしれない。この文字自体が異世界人から見た日本語って可能性もあるし。異世界だから情報が読めないとかはライトノベルでも定石だからね。ものによっては異世界人と話せないとかもあるけど……そこはミカエルが何とかしてくれたのかな。まぁ、考え込むだけ無駄か。


 白い使い込まれているだろうイヤホン。

 ちょっとだけ強化石の効力を試すために使うのは心苦しいけど……壊れてもいい物がこれくらいしかないからね。本音を言えばイヤホンも下手をしたらスマートフォンと同様に高値で売れる可能性があるから壊したくない。ただ逆に使わないであろうアイテムに強化石を使用するのも癪だ。


 だから、間を取ってイヤホン。

 効力が目で見て高いのならスマートフォンに使うとかもアリだしね。ライトノベルにおけるスマートフォンのチートっぷりは異世界物が大好きな人の中では共通認識だろう。スマートフォン本来の力を使えた日本と同じ力をもし、この世界でも使えたのならば城を出る時とかで活躍するだろうからね。


 物は試し、男は度胸だ。

 ……いや、本来の俺が女の可能性もあるからな。もしかしたら俺に求められているものは愛嬌なのかもしれない。伊藤さんに対して「あはーん」とか「うふーん」とか言うべきなんだろうか。っていうか、俺が見た限りの女性でそんなことを言う人はいなかったから俺が女であっても言う必要性はないか。……伊藤さんに言ったらドン引きされそうだし。


 布団にくるまって強化石を取り出す。

 こっちは盗撮されていたら困るからな。ただの石で済めば楽だけど代物的にそうはいかない。見る人によっては高値を出してでも買うか、奪いに来るだろう。効力は知らない、だけど、情報では聖剣などを強化するために使った物でもあるらしいからね。対策しておいて悪いことはないだろう。


 そのままイヤホンにぶつけてみる。

 ぶつかった……が、何も起こる気配はない。数秒間、くっ付けてみる。……それでも変化はなし。うーん、イヤホンに強化石は使えないって結論になるんだろうか。他にやり方として思い浮かぶとしたら……ああ、コレとかどうだろうか。


 イヤホンと強化石に魔力を流す。

 こうしてみてみるとかなり怖いな。両方が流す魔力をもっとくれって強請っているように感じられてしまう。肉を食らう動物のように足りない足りないってオカワリを要求しているんだ。ということは使い方はコレで間違いなさそうかな。


 もう一回、魔力を流しながらぶつける。ぶつけるだけ……では駄目か。なら、接触させたままにしてみよう。要求する魔力が明らかに増えて体から抜けていく感覚に襲われてきた。正直言って怖くなってきたよ。でも、効力を知るためにやめるわけにはいかない。


 一秒目、まだ変化はなし。


 二秒目、淡く光り始めた。


 三秒目、体から力が抜ける感覚。


 四秒目、気が飛びそうになってきた。


 五秒目……光が消えた。


 失敗したのだろうか。

 生憎と物の価値を測ったり、能力を知るためのスキルは持ち合わせていないからね。鑑定とかよく言われているけど俺にはそんな大層な力は持ち合わせていない。けど、能力を知ることくらいなら出来るか。


 イヤホンをアイテムに戻して情報を見る。

 未だにバグってはいるな。……ただ一番、最後に文章が新しく追加されている。えっと……なるほどな、聴覚破壊って能力を得られたらしい。肝心の能力の中身は……おっと、これは強いな。周囲百メートル以内の指定した対象の聴覚を奪うとかいうチート能力だ。


 これも使い方次第ではある。

 だが、熟練度上昇に比べたら間違いなく今の俺には必要な能力だな。俺の場合は短剣ありきの戦い方になってしまうからさ。投擲の際の音とかを消せるのはかなりデカい。相手からしたら気配だけで攻撃を躱す必要があるからね。それに伊藤さんを連れて逃げるって選択肢を取れそうなのも良い点かな。


 残る強化石は一つのみ。

 これは……普通なら短剣に使うべきなのかな。この短剣は双剣のように二つで一セットだろうからね。出てきた時もそうだったから片方を強化すれば同じく、もう片方も強化されるかもしれないけど……勘が残りの一つもイヤホンに使えって言っているんだよなぁ。


 信用するべきかは分からない。

 だけど、まぁ、レアリティは高くはないからね。一週間で二回も出ているのなら回しているうちに溜まりそうだし、ここは勘に従ってみようか。後々、イヤホンに使っておけばって言うのが一番に嫌だからね。……あ、それなら短剣に使う方がハズレがなくて良いのか。だが、ここで優先するべきは堅実さでは無い! ギャンブルに近い男のロマンだ!


 イヤホンと強化石を出す。

 持ちながら同じように繋げる。また同じように魔力を強請ってくるのだろうか。……って、待て待て! 今、魔力を強請られたらヤバい! 残りMPの確認だって何だってしていない!


 あ、これは本当にヤバい。

 力が抜け……て……。

ちょっと『なろう』で凹むことがあったので、こちらでの投稿を辞めるかもしれません。大会に参加させて頂いていますので、その間は投稿を続けるとは思います。なので、今回の話に関しては『後々にその可能性がある』とだけ考えて頂ければ幸いです。また少なくともカクヨムでは書き続けるので応援していただけるのであれば、そちらで読んでいただけると嬉しいです。自分勝手な話ではありますがやる気を無くして書かなくなるのだけは避けたいんです。御理解の程、よろしくお願いします。


一応、カクヨム版でのコードです

https://kakuyomu.jp/works/16816452219094525689

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