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いなくても彼女は話題の人物である




俺は昼食をとるために食堂に来ている。

空いてる席は………ない!

いや、あるにはある。

ただ、誰も座りたくないのは明白である。


デイジー(ビッチ)さんと金髪ドリルの二人である。

でも、あそこしか空いてない。

いや、よく見ると席取りをしているのがほとんどだった。

ちくしょー!空気モブとなり過ごしていた弊害がここにきて牙をむいてくる。

なんとなく食堂で食べようと思ったらこれだよ。

仕方ない。もう手元にあるので背に腹は代えられない。


「失礼します、相席させていただいてもよろしいですか」


周りがの視線が集まるのが分かる。

だよねー!みんなの意識ではそうなるよね。


「えぇ、大丈夫ですよ、すいません、私の隣にはロイエル様が来ますのでテネシア様の隣になりますが」


「どうぞ、座ってくださいな」


………まぁ、金髪ドリルさんの方がましだからいいけどさ。


「すいません、ありがとうございます、では………そういえばテネシア様にはまだ自己紹介してませんでしたね。ドラセナ・B・ラインシア。ラインシアです、よろしくおねがいします」


「えぇ、よろしくおねがいしますわ。わたくしはテネシア・M・トワイライトですわ」


うっわー、侯爵かー。そらこっちにも座る人いないわなー。

しかも、デイジーさんとついでに王子アホなら戦場より過酷だな。

よし、さっと食べてさっと帰る。これが一番傷が浅い。


「ところで、噂にお聞きしましたが、なんでもマーガレットさんと親しいようですね」


逃げられなかったー!来ると思ってけど速攻だな、この金髪ドリル。

しかもデイジーさんも興味あるから止めねぇし。


「まぁ、サロンで話を聞いて貰った恩がありますので」


「サロンでの話でしたら仕方ないですね。彼女の事はどう思っているのですか」


「秘密を共有する友人ですね」


「秘密をこっそり教えてもらいたいな~」


「いやいや、秘密は秘密です。デイジーさんにもあるでしょうそういうの」


「えぇ―特にないですよー。私、人に言っても恥ずかしいことしてませんし」


………それはひょっとしてギャグで言っているのか?


「まぁ、デイジーさん、はしたないですわ。流石に相手の秘密を聞くのは野暮ですよ」


「えぇー人の秘密って知りたくないですか~」


「全くないとは言いませんわ。でも、このような場所での問いただしは男であれ女であれ良い物ではないですよ」


おや?金髪ドリルさんは嫌味な性格ではないのか。

あーあ、なるほど、デイジーさんとはそ(・)う(・)い(・)う(・)目で見ていたのか。


「すまないな、デイジー。待たせた」


特大爆弾がきたー!早く食って逃げよう。


「おや、そこにいるはドラセナじゃないか。こんなところで会うとは珍しいこともあるのだな」


「あぁ、いえ。偶々です。今日は食堂の気分で、席がここしか空いてなかったのを好意で入れてもらっただけです」


じゃなきゃ座んねぇよ!こんな席。かーえーりーたーい。


「まぁ、朝言った通り。彼女には気をつけるべきだよ」


「………友人の事を悪く言うのはやめて貰いたいと僕は言いましたよね。彼女にどんな過去があろうが相談することを決めたのは僕ですので」


険悪な雰囲気になる。あんだけ言ってもまだ突っかかってくるのかこのアホは。

デイジーさんはキラキラした目をアホにむけていて、ドリルさんはーやっぱり不快そうにアホを見ている。


「ロイエル殿下もお戯れが過ぎますわ、殿下と彼女はもう縁のないものですわよね?流石に過干渉に思えます」


「そう……だな。まぁ、ドラセナ、君とはきっと悩みを分かち合える時が来ると思う。いつでも相談に乗ろう」


一生こねぇよ!何良いこと言いましたって顔してんだよ。

まじで殴りたくなるわ、このイケメンアホ王子。


「その時はよろしくお願います。私は食べ終わりましたので失礼しますね。後はごゆっくりどうぞ」


「あら、私も食べ終わったので一緒に戻りませんか?ドラセナさん」


「……いいですよ。予定もありませんから」


「では、わたくしも一緒に失礼しますね。ロイエル殿下、デイジーさん」


「もう少しお話、したかったのですがしかたないですね~」


「あぁ、お構いなく、ゆっくりさせてもらうよ」


そう言って俺と金髪ドリルさんは席を立ったのだ。







カツカツカツと歩く音が響く。

話しづらいなー、向こうでゆっくりしてほしかったのに。


「ところでテネシアさんはマーガレットさんをどう思っているのですか」


「………ライバルですわ」


「やっぱりそうでしたか、今日話してるのを見て何となくそう思ってました」


「まぁ、いったいどこからそんなことが分かりましたの」


「嫌いなら王子がマーガレットさんの事を悪く言ったときに言い返さないでしょう。それに貴方は誇りを大事にしてるようにも見えたので」


ぽかんと口を開けてる。

そしてくすくすと笑いだした。


「なるほど、良い目をお持ちなのですね。その感じですとマーガレットさんの事は憎からず思っているご様子。は友人なのですね」


「どうなんでしょうね?俺もマーガレットさんの事はまだよくわかりません。ただ、デイジーさんや王子よりは気が合う事だけは確かですね」


「えぇ。でもきっと、彼女の事を理解できるのは貴方のような人なのでしょう」


「誉め言葉として受け取っておきますね」


「えぇ、彼女の自称ライバルのわたくしがそういうのです。彼女のことよろしくおねがいしますわ」


「俺のできる範囲でだけどね」



そんなこんなあった。今日のお昼の出来事でした。









キャラには物語中語っていないものが沢山ありますので疑問があれば感想に出していただくと答えられますので、お気軽に感想を書いてください。

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