7、フィナローザ、友達ができる。
随分と間が空いてしまい申し訳ございません。
パソコンの調子が悪くて…。
毎回1話1話が短かったためこれからは少しずつ増やしていこうと思います。
驚きで言葉も出ません。
なぜなら広間の広さが私の屋敷の芝生広場と同じくらいだったからです。
いくら舞踏会やパーティがここで行われるといってもこれだけの広さは必要ないのでは…
「うわー!ひろーーい!フィナおいかけっこしよー!」
お兄様がまるで子犬のようです。
尻尾を全力で振っている幻が見えてしまいます。
そんなことをされれば、断る事が出来なくなってしまうじゃないですか…
「フィナローザ、ハーライトおとなしく待っていなさい。こんなところで走って怪我をしたらどうするんですか。」
お母様に怒られてしまいました…。
珍しく怒られてしまったお兄様はシュンとした顔に…まるで飼い主怒られた子犬のようです。
次期公爵家当主がこんなのでいいのでしょうか…。
20分くらいすると少しずつ王都に住む同じ3歳の子たちが集まってきました。
「ひまーーー。お母様ひまですーー。」
「困ったわね。儀式が始まるまであと2時間くらいあるのですが…。」
あと2時間…なぜお母様はこんなに早く来たのでしょうか。
そりゃ―ひまにもなりますよ。
「…そうだわ!みんなでお庭に行きましょうか。ちょうどいいっ暇つぶしにもなりますし。」
お庭!王城のお庭ってことはこの国の花が集まっているってことですよね!
なら前世(地球)にはなかった花もたくさん見れるってことですよね!
「はやくいこ!おかあさま!」
「ふふふ、フィナローザも興味がありますか。」
さすが王城のお庭です。
この季節には咲かない花も満開の状態で咲いています。
異世界の花は前世では絶対ないとされている花たちです。
例えば青い桜、ピンクで発光する花、ちった葉っぱが花火のように弾けて花に変わるもの、見る角度によって七色の色に変わる花など数えるときりがありません。
ピロン♪
この音何か聞き覚えがありますねー
何の音でしょうか…。
あ!前に神様からメッセージが来たときの音ですね。
ならお母様やお兄様に見られるといけないのでどこか人気のない所に…。
ああそこの木陰なら人も来ないしちょうどいいです。
ジャーさっそく…
~フィナローザへ~
これでメッセージは2回目ですね。
この世界はお気に召しましたか?
今回は適合魔法の事で話があります。
今日の能力開示の儀で他の人の適合魔法を見ればわかると思うのですが、貴方の適合魔法の数は異常です。
このままにしておくと厄介なので、水、土、木、無、以外の魔法は御影からの付与という感じにしたいと思います。
これ以上のメッセ―ジはあなたを贔屓することになるのでなしとします。(多分)
これからは話すことは出来なくなるけど、いつも天界で見守っていますよ。
ユアラット神
メッセージはすべて見終わると消えてしまいました。
やはり全魔法適正は異常なのですね。
御影ちゃんからほかの魔法はもらうとして、御影ちゃんとはいつ会うことができるのでしょうか…
「おい!そこのちび、おれのおひるねすぽっとでなにしてる!」
いつの間にか目の前には同じ年くらいの少年がたっていました。
見た目はダークブルーの髪に金色の目、どこか冷たい雰囲気の少年です。
着ている服が上質なのでおそらくどこかの貴族の子でしょう。
「おまえは、誰だ」
ちょっとこいつイラつきますね。
レディーに対してちびやらお前やらまったく品がない言い方です。
しかも名乗るなら普通自分から名乗るのが貴族のたしなみのはずです。
「あなた、なのるならまずじぶんからなのりなさい。」
「しかもレディーにおまえやちびなど「プ、プハハハ」
「なぜ笑うのですか!?」
口の悪い少年がいきなり笑い出しました。
笑うと少し雰囲気が柔らかくなりますね。
「悪かった。たにんにおこられるなんてはじめてだたからつい…。」
「よし!おまえきにいった。友達になってやる。」
「あなたなんかとおともだちにはなりたくないです」
「やだね。ともだちはけっていな!あっもーそろそろ行かないといけないな。」
「おまえ、きょうのぎしきできたんだろ。それならまたあとでいやでもあわないといけなくなる。まーその時に俺が誰だかわかるだろう。」
「おまえもそろそろいかないとぎしきにまにあわなくなるぞ。じゃーーな」
いってしまいました。
結局あの人は誰だったのでしょうか。
「・・・・ローザ・・・フィナローザどこ行ったの―?」
お母様が呼んでいますね。
早くいかないと、お母様に怒られるのは嫌ですしね。
「おかーさまー!ここでーーす!」
「どこ行ってたのー?フィナローザ」
「おはなにむちゅうになってたらはぐれてしまったの。ごめんなさい。」
我ながら良い言い訳です。
「これからは気を付けてね。もうすぐ儀式が始まるから広間に戻りましょうか。」
「「はーーーい」」