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第1章 3

 劉・小狼が慌てて、頭上を見上げると劉・小狼の頭上に

劉・小狼にちゃんと手紙が行き渡ったかを確認するかのように

一匹のトンビが旋回していた。

 そのトンビを見つけた劉・小狼の相棒の白いハヤブサは

そのトンビを捕まえるべく、猛スピードでトンビに向かっていた。

 トンビもハヤブサのことに気付くと逃げるように”魔の森”の方に

飛び去った。

 その手紙の差出人は”魔の森”で劉・小狼が追っ払った

ゴブリンの盗賊らの頭【かしら】からだった。

 手紙の内容は…… 劉・小狼に決闘を申し込むものだった。


 『もし、”魔の森”に来なければ、砦を攻撃するものだった。』


 その手紙を一緒に見た水蓮は

「……こ、これは……もしかして、私のせい?……」

 今にも泣き出しそうな顔をした。

「大丈夫! このことは親父【孔游】など、誰にも

言わないでくれ……。 俺が何とかするから……」

 劉・小狼は水蓮を安心させるためにそう言ったものの、

本格的に”魔の森”のゴブリンの盗賊らの頭【かしら】と

対決するのは初めてだったから正直、怖くて震えていた。

 数日後。 劉・小狼は”魔の森”のゴブリンの盗賊らの

かしらと決闘するために孔游らの目を盗み、愛馬に跨ると

相棒の白いハヤブサと共に”魔の森”へと向かった。

 自分のせいで劉・小狼が”魔の森”の盗賊らと戦うことに

なってしまったと想い、責任を感じた水蓮は劉・小狼に口止めを

されていたが劉・小狼と入れ違いに凍炎の砦にやってきた。

「おじさん。…… どうしよう?」

 水蓮は今にも泣き出しそうな顔で劉・小狼のことをいつものように

砦内を探し回る柳白に話しかけた。

「どうなされましたか?……」

 事情がまるでわからない柳白が優しく、水蓮に聞き返したが

「……どうしよう?…… 私のせいで孔閣さんが……」

 水蓮はパニックになっていて、まるで話にならなかった。

「落ち着いてぇ…… 何があったのか、詳しく説明して

もらわないと……」

「じ、実は……」

 柳白に宥められた水蓮は劉・小狼が一人で”魔の森”の

ゴブリンの盗賊らのもとに行ったことを柳白に告げた。

「……な、なんですと!…… 若様が一人で”魔の森”の

盗賊らのもとに…… それはいかん!」

 柳白は水蓮から劉・小狼が一人で魔の森の盗賊らのもとに

行ったことを聴くと慌てて、凍炎の砦から飛び出していった。

 ”魔の森”にやって来た劉・小狼は”魔の森”の様子が

いつもと違うのに気が付いた。

 不気味すぎるほどに”魔の森”は静まり返り、劉・小狼の

愛馬が森の中を進むのを嫌がるほどだった。

 そんな劉・小狼の様子を”魔の森”の小高い丘の上から

長い髭の男と無精ひげを生やした岩石のような男が馬上の上から

怖い顔で見詰めていた。

「さあ。約束どおり、来てやったぞ! 出て来い!賊ども!……」

 劉・小狼は言いようもない恐怖に震えながらも目の前に

対峙している男らに悟られまいと強気を言った。

 だが、男らは何も言わず、長い髭の男が片手を大きく振り下ろした。

 すると、潜んでいたゴブリンの盗賊らが劉・小狼の前に

数十匹、現れた。

 だが、今回のゴブリンの盗賊らは水蓮を助けた時の

ゴブリンらを明らかに違って、長い髭の男の指示のもと、

まるで統率の取れた兵隊のように劉・小狼との間合いをじりじりと

詰めるのだった。

「こらぁ。話が違うではないか!…… 決闘じゃないのか?」

 劉・小狼は愛馬を宥めながら、対峙している男らにそう言うと

「がはははぁ…… これが我らの決闘だ!……」

 岩石のような男は高笑いしながら、劉・小狼に言い返した。

 そんな劉・小狼の様子を長い髭の男は鋭い冷ややかな眼差しで

見詰めていた。

 だが、劉・小狼は強かった。

 しかし、流石の劉・小狼も統率が取れ、迫ってくる

ゴブリンの盗賊らに苦戦をし、疲れ果てた。

 それを劉・小狼から離れた小高い丘の上で見ていた

長い髭の男は劉・小狼の疲れたのを見逃すことなく、

劉・小狼に一騎打ちを挑むかのように劉・小狼に

目掛けて、突進してきた。

「……どうしたんだ? 兄者!……」

 岩石のような男は長い髭の男の突然の行動に驚き、

慌てて、長い髭の男の後を追いかけた。

 まさに長い髭の男と劉・小狼がぶつかり合おうとした

その時……

「……関遼! そのお方を傷つけてはならぬ!……」

 と言う声と共に長い髭の男【関遼】と劉・小狼の馬の足元に

小刀が突き刺さり、双方の動きを止めた。

 小刀に驚き、暴れる双方の馬を関遼と劉・小狼が

それぞれ宥めながら、小刀が飛んできた方をみるとそこには

柳白の姿があった。

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