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第51話 悪夢再び

何とか更新できました。

お待たせして申し訳ありません。

 休息も終わり、俺たちは調査隊と供に奥へと進んでいた。

 途中、ビーストなどの魔物と出くわすが、ここが見せ場とばかりにブラックソウルの面々が活躍し、特に被害を受けることもなく現在に至る。

 倒した後のブラックソウルリーダーのどや顔はちょっとウザかったが、これから後も一緒に護衛をすることを考えて、多少の愛想笑いをしておいた。

 しかし、またそれが反感を買ってしまったことは失敗だったとは思っている。


「〜♪♪」


 ミウが俺の頭の上で鼻歌を歌っている。楽しそうなのは良いことだ。


「カナタさん。前から気になっていたのですが、頭の上の生物は何ですか?」


 調査員の人の質問に俺は答えた。


「俺の相棒のミウですよ。種族は――――よくわからないですね」


「前の先頭では魔法も使ってましたよね、しかも高威力の。私も長年いろいろな生物を見てきましたが、見たこともないですよ」


 調査員が興奮気味にまくしたてる。どうやら研究者としての琴線に触れたようだ。


「ひょっとしてカナタさんは、有名なテイマーなのですか?」


「いいえ、違いますよ。ミウは自分の意志で考えて行動してますから。人間と変わりませんよ」


「キュ〜♪」


 ミウが同意の鳴き声を発する。

 調査員の人は、まだまだ疑問をぶつけたそうだったが、周囲を警戒中という事もあり話を切り上げる。

 話している間にも、調査隊は着実に奥へと調査を進めていた。

 この人、仕事しなくていいのかなぁ……。




 しばらくして調査隊の足が止まる。


「行き止まりですか?」


「いえ、少し調べますので……」


 俺の問いにタリオンさんが答える。

 何人かの調査員が壁や床を調査する。先ほど矢継ぎ早に質問してきた調査員も、今回は真面目にやっているようだ。

 俺たちは周りを警戒しながらその動向を見守った。


「あった!」


 一人の調査員の叫びに、他の調査員が駆け寄る。

 遠目でよくわからないが、何かの仕掛けのようだ。


ガコンッ!


 一部の地面に穴が開く。隠し階段のようだ。

 

「みなさん、行きましょう!」


 タリオンさんの号令と共に、俺たちはその階段を下りて行った。



 長い階段をひたすら降りていく。すると、その先のほうで何やら明かりが見える。


「うわぁ〜♪」


 思わずミウが感嘆の声を漏らす。

 それもそのはず、階段の先には地下とは思えないような景色が目に飛び込んできた。


「カナタ! あれ何? すごいよ!」


「ああ、あれは滝だね。でも地下にこれほど大きな滝があるなんて……」


 ミウが一番興味を惹かれているのは、日本では見たこともないスケールの大きな滝。

 幅広く広がったそれは、勢いが衰えることなく水しぶきを上げている。

 その滝を正面に見ながら、俺たちは階段を降りきった。


 空間が明るく照らし出されているのは、ライトの魔法のせいではなく、はるか上にある天井に照明のようなものがいくつも存在しているためだ。


「すごい! すごい発見ですよ、これは!!」


 タリオンさんが興奮を隠しきれずに叫ぶ。

 その対象は滝ではなく、その周りに広がる目新しい遺跡の数々である。

 見た目、殆ど壊れることなく現存しているようである。


 嬉々として遺跡を調べだす調査員の面々。俺たちは気を抜くことなく周りを警戒する。

 ブラックソウルの人達もきちんと仕事をしているようだ。






「これくらいにして、いったん戻りますか」


 タリオンさんが呟き、集合をかけようとしたその時――


「おーい! みんな来てくれ!」


 遠くから大声で呼ぶ声がする。

 タリオンさんとそれを護衛する俺たちは声のする方に向かった。

 駆け寄ってきた調査員の一人はタリオンさんに報告する。


「新しい発見です! とにかく来てください!」


 調査員に案内され、俺たちは遺跡の奥へと進む。

 一見見落としてしまいそうな細い通路を抜けると、右側に雄大な水の壁が現れる。

 どうやらここは滝の裏側のようだ。

 

 左側の岩壁の一部には、扉のようなものがすでに開かれており、タリオンさんと供に俺達もその中に入る。

 決して広くない小部屋のような空間、その中心には何かを祭るような岩の台座が存在感を示していた。

 そして、その中心にあるのが――


「……オーブ」


 見たことがあるようなオーブが浮かんでいた。

 そのオーブは燃え盛る炎のように真っ赤な色をしている。



  赤のオーブ


    ???????


 鑑定してみても詳細が分からない。

 これはやはり――


 俺たちが色々考えている間に、タリオンさんは恐る恐るオーブに手を伸ばしていた。

 オーブは一瞬強い輝きを見せるが、特に何事もなくタリオンさんの手の中に納まった。

 中々無茶をする人だなぁ……。


「ふぅむ……。見たことも無い物ですね。とりあえず持ち帰って調べてみる事にしましょう。


 俺たちが小部屋を出ると、何やら周りの景色が全く変わっていた。

 そう、正面にあるはずの水の壁が無かった。


「……カナタ、見て」


 ミサキが指を差した方向は、先ほどまで滝の水が流れ込んでいた場所。その場所からは湯気のようなものが出て、水がみるみる蒸発している。



キシャアアーッ!



 水の蒸発に伴い、巨大な何かが姿を現す。

 子供の頃、恐竜図鑑で見たような巨体に長い首がついた怪物、図鑑と違う点は真っ赤な色と全身を覆う鱗である。



キシャアアーッ!!



 長い首の頂点、すなわち頭を俺たちの方に向けながら、再度叫び声をあげる怪物。

 その目の中心には、例のオーブが映っている




首長炎竜  LV45


 HP   :5000


 MP   :100


 力   :1500


 体力  :1500


 かしこさ:60


 運   :50


 スキル:?????

     ?????


 ――不味い!

 俺たちは慌てて足場の狭い場所からの脱出を図る。




ズガーン!!!



 先ほどまで俺たちのいた場所が、怪物の頭突きにより破壊される。

 二発目も来るかと思ったが、それは無かった。

 怪物はどうやら先ほどの衝撃で、少し目を回している。頭はあまり良くないみたいだ。

 それならそれど勝機はある。だがまずここから脱出しなければ――


「ミサキ!」


「……わかってる」


 ミサキの魔法が怪物の頭目掛けて飛んでいく。



ボボボボボッ!



 目くらましを狙った暗黒の矢が見事着弾。これで多少の時間稼ぎにはなるだろう。

 俺たちは怪物を繰り返し牽制しつつ、元来た道を戻っていった。








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