一話『魔女?』
ちょい中途半端な終わりになってしまいました
《平野》
「・・・・レナ待ってろ。必ず助けてやる・・」遠くにそびえる城を見ている少年『ゼン』が立っていた。トゲトゲの髪に、黒い衣服を身にまとい、背中には大きな黒紫色の剣を背負っていた。
「レナ・・・・いや、姫。行って参ります」ゼンは城に背中を向け、賢者の石を探しに行った。それから最初の目的地を目指し、山を五つこえ川を三つほど越えた。《最初の目的地‐崖に立っているボロボロの家》
「どうにか着いたか。ここに魔王の住みかを知るエルフが・・・」ゼンは手に持っている紙を見ながら場所を確認していた。紙に書かれた内容は【大陸の端の崖に住むエルフに会うこと。PS‐正直ワシも行ったこと無いんでよくわからん。】と、下手くそな場所の絵が書かれていた。ゼンは紙を丸め、投げ捨てた
「ったく、もうちょっとまともな情報は無いのか?・・・」深いため息をして、ゼンは扉をノックした。
「用事がある、開けろ。」すると扉は勝手に開き、家の奥の方から赤い丸まっていたカーペットが、こちらに転がってきた。『おはいりなさい・・・・』静かな声が家の奥から聞こえてきた。こんな不気味な状況でも、ゼンは顔色一つ変えずにスタスタと中に入っていった。家の中は外から見たまんまのボロボロであった。カーテンは破れてあり、床は所々穴が空いてあり、何より先ほど入ってきた扉が、音をたてて倒れてしまったのである。辺りを見渡していると、奥のボロボロの扉から、三角帽子にツギハギだらけのマントをはおったヨボヨボの老人が現れた。
「お前さん、ワシの情報が欲しいだろう?」あごひげをさすりながら聞いてくる老人を見て、ゼンは苦笑した。
「・・・お前、それで化けたつもりか?」それを聞いた老人は、急に先ほどの落ち着きを無くし、
「な、何をいっているのかの〜?」ゼンは足元にあった石を拾い、老人に向かって投げた。すると、石は老人のスネに当たった。すると、
「いっったぁぁぁぁぁぁぁ!」ヨボヨボ声から急に少女の声を出してしまい、
「あっ!ヤバ!」
「・・・いい加減そのマスク外したらどうだ?」それを聞いた老人はおもむろに顔の皮を引っ張ると、老人マスクが外れ、茶髪の女の子が現れた。女の子はゼンを指差し
「アンタなかなかやるわね!よく私が変装してることに気が付くことができるなんて!」ゼンは女の子の下半身を指差し
「ジジイがミニスカはくか普通」やっとそれに気が付いたらしく、ホホを赤らめながら
「ま、まあハンデよ。そ、それより!アンタ魔王の城の場所知りたいのよね?」ゼンは不満そうに聞いた
「なんで老人なんかに化けていた?」すると女の子は暗い顔をして
「・・・だって、子供だと誰も相手してくれないんだもん。って、そんなことより!場所知りたいの?知りたく無いの?」
「ああ、知りたい。そのために此所にに来たんだ」少女の顔は急に明るくなり、
「じゃあさ、じゃあさ!教える代わりに、頼み事あるんだけど・・・・」ゼンはため息をして
「そんな暇ない。早く教えろ。」それを聞いた女の子は、腕を上げ、指を鳴らすと、大きな音と共に地面から巨大なロボットが現れた。
「お願い!頼み事聞いて!さもないと、このゴーレムが貴方を襲うわよ。」