第八話 選択者たちの集い
夜9時。
悠真は指定されたビルの屋上にいた。
東京の夜景が広がるその場所には、すでに数人の男女が集まっていた。
「……ようこそ、新しい選択者」
スーツを着た男が、一歩前に出る。
「俺は榊 遼一。"選択の力"を持つ者たちのリーダーだ」
「選択の力を持つ者……俺以外にもいるんですね」
「もちろん。お前のように、"選択肢"が見える力を持った者たちは、
この世界に数百人はいる」
「そんなに……?」
悠真は驚いた。自分だけの特別な能力かと思っていたが、
同じ力を持つ者たちがすでに集まっていたのだ。
「だがな、この力をどう使うかは人によって違う。
中には、自分の利益のためだけに選択肢を利用し、他人を操る者もいる」
「……!」
「そういう奴らを"改変者"と呼ぶ。
俺たちは、"選択者"として、この力を正しく使うべきだと考えている」
悠真は息をのんだ。
「……つまり、お前たちは"正義の組織"ってことか?」
榊は微笑みながら首を横に振った。
「正義かどうかは、選ぶお前次第だ」
そう言うと、悠真の目の前に"新たな選択肢"が現れた。
───【選択肢】───
「俺も選択者として協力する」と答える
「しばらく考えさせてほしい」と保留する
「俺は関係ない」と言い、立ち去る
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この選択が、悠真の運命を大きく変えることになる。
彼は、どの未来を選ぶのか——?
第9話へ続く……