6/34
第六話 選択者たち
「選ばれし者……?」
悠真は眉をひそめながら、さらに続くメッセージを読んだ。
「君が手にした力は、人間が持つ"最も原始的な能力"だ。
選択すること、それは生きることそのもの。
だが、この力を意識的に使える者は限られている」
「つまり、俺は特別ってことか……?」
そう考えた瞬間、またしても選択肢が現れた。
───【選択肢】───
1.「どういうことですか?」とさらに詳しく聞く
2.「俺は関係ない」と返信し、話を打ち切る
3. しばらくメッセージの様子を見る
────────────────
悠真は迷わず**1.「どういうことですか?」**を選んだ。
すると、相手から一枚の画像が送られてきた。
それは、どこかのビルの屋上で撮られた写真。
そこには、悠真と同じく"選択肢の力"を持つ者たちが集まっていた。
そして、メッセージが続く。
「もし真実を知りたいなら、明日の夜9時、この場所へ来るといい」
悠真はゴクリと唾を飲んだ。
"選択の力を持つ者たち"が、他にもいる——?
この招待を受けるか、それとも拒むか。
彼の人生を大きく左右する決断が、また一つ迫っていた。
第7話へ続く……