1.異世界転移する前って大体ドアが開かない
「起立、礼。」
「ありがとうございましたー。」
はぁ、やっと終わった。もう古典なんてやりたくない、眠いし、将来絶対使わないし、なんなんだよもう。
早く教科書片付けて寝たい。
まぁ俺はぼっちだから基本休み時間は暇なんだよ、だから寝るか携帯見るかくらいしないと暇すぎて死ぬ。
でも最近ハマっているものがある!そうライトノベルだ、最近流行ってる異世界系の小説を特に読んでる。
ぼっちの主人公が異世界で無双する系の話。
まさに俺じゃないか!と思ったけど、生産チートできるような知識もないし、格闘技もやってたこともない。
まぁそもそも異世界なんて行けっこないけど。
ん?何かうるさいな?
何でドアをガンガンしてんだよ、最近ドアガンガンゲームみたいな変なゲームでも流行ってんの?イヤホンガンガンゲームでもあるまいし。
そんなつまらないことはよくて、割と焦ってるな。
何を話してるんだ?
「おい、要!そっちは開くか!?」
「いや、残念だけどこっちも開かないよ!」
え?ドア開かないの?ちょっとラノベ主人公の神崎要くんご都合パワーで開けてくれよ、ラノベの主人公みたいな君ならいけるだろ?
てかよくよく思ったけど、このクラスラノベに出てきそうなやつばっかだよな。
イケメン 金持ち 性格よしの神崎要
カッコイイ美女 ショートカット 巨乳の清水 梨花
うるさい ガタイがいい いじめっ子の加藤 祐介
根暗 オタク いじめられっ子の佐々木 洋
おいおい!これって異世界転移のフラグ立ってね?
俺がそう思ったのと同時に黒板に魔法陣が浮かび上がり、失明するような光を発して消えた。光が消えた頃には俺らはもう地球にはいなかった。