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誘いと出会いは突然に

昼休み、朝を乗り越えやっとの思いで休める一時。一人、図書館で誰も読まなそうな本を読む。こういうときも隣に誰かいるだけでさぞかし違うんだろうな…。あぁ、彼女ほしい。いや、別に飢えてないからね!?ホントだよ?

よし、もうそろそろ、図書館を出るかなぁ。

えっ?………………


最近、思うことがある。


それは、自分や相手の言動を多角的に見ることができていない人間が多すぎる。

例を上げて考えてみよう。

熱湯風呂があります。そこの上でふんどし一丁の中年男性がいます。その人はこう言いました。

「押すなよ、絶対に押すなよ?」

周りにいる人は言いました。 

「絶対に押さないって!」

はい、これはあれですね、分かりますよねエブリワン!?

「押すなよ、押すなよ、絶対におすなっ…」

ドパーン、ピチャピチャ

はい、これで一つのルールが完成したわけです。

よく言いますね。「押すな、押すなも押せの内」

ここで少し考えて欲しい。

「押すなよ」が「押せよ」なら

「きもい」は「かっこいい」になるんじゃないか?

これを元にして考えると、

「きもい、こっち来んな、おれお前のこと大嫌いだから」というような誹謗中傷する言葉は、

「かっこいい!こっち来て!私、あなたのことが大好きなの!」というようにリア充なセリフになるんじゃないか!?

性別が反転したのは置いておいて、全てをそう考えるのなら、僕が話したくないオーラを出すのは、みんなへの「もっとお話ししたい」という「前振り」であって、決してぼくに落ち度があるわけではない!

つまり、僕がぼっちなのは、まわりの「前振り」というトークの導入部分を感じ取る感受性の低さのせいであって、決して僕のせいじゃない!はず。そうであってくれ。いや、そうであってほしい。

だんだん、願望になってきているような気がし………いやいや、違う違う。あぶねー。危うく現実を見せつけられるところだった。

とにかく、人格形成の上においての必須科目、「前振り」をしっかりと考え、見極め、選り分けられる能力が十分にある僕は社会適合者といってもいい。

まったく、ただちにクラス全員、居酒屋にでも行って「前振り」の基礎を学び直しなさい!

居酒屋行ったことないけどな!

それにしても、「近所の居酒屋にでも行って、笑いの基礎を学び直しなさい。」とかよく聞くけれど、なに?居酒屋ってそんなに笑いに長けた場所なの?行ったことないから分かんないけど、そこまで言うなら、なんか熱湯風呂くらいなら座席のとなりとかにありそうな気がしてきたぞ、おい。




さて、昼放課の時間も終わりそうだし、そろそろ教室に戻るか。

ゆっくりと、手に取っていたお笑い芸人の本を誰も手に取らなさそうな左下の端っこに陳列しておいた。

これで、よし。もうこの本を二度と手にすることはないだろう。

なぜなら、いくら話が面白くなってもそれを実践する相手がいないからだ。

別に友達ができない訳じゃない。つくっていないだけだ!

つくればいいって?アニメみたいに挨拶するだけで友達ができるほど現実は甘くない。


そんなことを考えながら人が減りつつある廊下を歩いていると、突然、声を掛けられた。


「あなた、真谷村 天神さんですよね?」


透き通るようにきれいな女性の声だった。

体中が痙攣した。それは比喩ではなく、本当に体中の筋肉が痙攣した。

いや、だって僕がですよ!?

2年から3年まで、ことあるごとに無視されてきた僕がですよ!?

それはもう、アニメの1話で主人公が死亡するくらいびっくりした。

そんなことより、彼女の問いに答えなければならない。

こういう時は、落ち着いてゆっくり話せば良い。

すぅぅと息を吸い、言葉を発する準備をした。

口を開けゆっくりと言葉を発する


「は、は、は、はい、そ、そうですがっ!!!??」


はずだった。


そんなコミュ障丸出しの僕とは対照的に淡々と間髪を入れずに言い放った。

「確認が取れました。」

彼女はうんうんと言わんばかりに頷き、僕の目をしっかりと見つめた。

今気づいた。僕はこの子を知っている。

成績優秀、八方美人、スポーツ万能。言い表すならそういう言葉が当てはまるだろう。

そう、つまり、彼女は異才を放つ完璧超人だ。

恐らく学校で知らないものはいないだろう。

そんな彼女がこんなゴミに何のようだ?

言い表せば、ブックオフで本探してたら、天皇に「よう!」って話かけられるくらいTPOがあっていない。

僕がどんなシュチュエーションならこんな時、所、場所のTPOが揃うかプロファイリングしていると、全く想像もしない言葉が飛んできた。


「あなたはサポート部に入部することになりました!今すぐ入部届を角松先生まで提出してください!」


「はっ?今なんて言った?」


初めて日本語が理解できないと感じた。


「だ~か~ら~、サポート部に入部する事になったから、早く入部届出せ。」


冷淡な声で、しかも命令形で要件を提示された。


はっ?入部届なにそれ?しかもそれを出せと?


「ごめん、もう一回言って。」


初めて日本語が難しいと感じた。


「もういい。サポート部入れ。入部届出せ。」


今度は命令形しかなかった。


ん?部入れ?入部届出せ?


まさか、そんなねぇ…バカな話あるわけ…

「もしかして、おれに部活入れって、入部届だせって言ってる!!?」

また何かのイタズラだろ、そんな、バカな話あるわけ…

「最初からそうやって言ってるじゃん!」

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!?!??!?!??」

もうだれもいない廊下にとてつもなく大きな驚愕と疑問がせめぎ合う悲鳴が鳴り響いた。

どうも、犬村 ツヨシです!

皆さん!たくさんのアドバイスや評価、誠にありがとうございます!

初めてアドバイスや評価を貰ったときは本当に身震いするくらいうれしかったです!

皆さんの評価があるからこそ、すごく生きていて楽しく思えます。

今後とも、投稿していくので、暇なときに見ていただけると、とてもありがたいです!

最後に、数多くの小説の中この小説を読んでいただき誠にありがとうございます。これからも末永く読んでいただけると光栄です。

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