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やっぱりゲームは毒ではなかった

先生から軽い説教を受けたが懲りずにゲームを満喫する。……はずだったが、ある一人のプレイヤーが現れることによって、ゲームさえもやる気を無くしてしまった。現実はそう甘くない。

それにしても、なんで彼女ができないのおぉぉぉ!?ねぇ!?教えてよ、誰か教えてよぉぉ!

その日のことだ、「ゲームは毒だ」とか言われてから。

すぐに帰宅してからゲームするあたり、さすがだ、おれ。自分の思ったこと、言ったことに対して責任を持てる。これは社会に適応してるって言ってもいいよな。えっ?人脈がないって?大丈夫。一日中パソコンの前に座っていたって収入を得るやつだっている。それに、ひとつの物事に集中する事はいいことだ。だからこれは、将来のための勉強だ!

そのとき、ある意味がないほど連絡先が少ない携帯が鳴った。

あれ?友達かな?かわいい女子からかな?

だから、友だちいないっつうの。ついでに女子と連絡とってねぇ。

携帯を開くといつもの某メッセージアプリ公式アカウントとかの機械的なメッセージではなく、しっかりとした人間が送ったらしき温かみがあり、しかも抑揚のある素敵なメッセージが送られてきた。

「やほー!あまがみさん!ゲームでお世話になってるMADOでーす!前の公式戦の時に連絡先いただいたので連絡してみました~!」

地味にこんな温かいメッセージが送られてきたことは久しぶりだ。いつもメッセージを送ったら、一言一句同じ言葉が帰ってくる人にしかメッセージ送ってないからな。あれは、人なのだろうか?自動返信何とかって言ったっけな、おっと…いかん、いかん、現実を見るところだった。

そんなことより、例題一、このメッセージを送った人物は誰でしょう。

答え、伝説のゲーマー。それ以上でも、それ以下でもない。

確か2ヶ月前、ゲームの動画配信で偶然出会ってそこで連絡先を渡した人だ。

アカウント名はMADOといって、ゲーマーの間では、「M マジ A 頭 DO どうにかしてる」と言われている。つまり、それぐらい強い。しかも、ゲームを始めて1ヶ月で強者あふれるFPSゲームで全国大会1位にまで登りつめた無敵のプレイヤーだ。

その中でなかなかいい試合をしたのがこの僕で、それで連絡先を聞かれた。まぁこの人に負けて吐かされたんだけどね。

さて、なんと返信するか…。まぁでもたぶんこういう時は何となく、こう返信するといい。

「どうも、ご連絡ありがとうございます。この前はお世話になりました。」

これで、向こうから「いえいえこちらこそ(^^)」とか返ってきて、適当にスタンプ送って会話が終了するはず。

これでよし、のはず。

それにしても、メールってこういう風だっけ?もっと好きな人のこととか、誰が好きなの?とか、おれのこと好きなの?とかで盛り上がるものじゃないの?

まぁ連絡先に谷口とその他公式アカウントしかないおれには無理な話か。溜め息を吐いて落ち込んでいると空気の読めない通知音が部屋に響いた。

「もしよかったら一試合しませんか!?ヘッドセットで話しながらできますよ!(^O^)v」

はっ!?

いや、まてまてコミュ障のおれにはハードル高いぞ。ここはしっかり断ろう。

「いや~ぼくコミュ障なんで話しても面白くないですよw」

こういう時は自分を低く見せれば、引いてくれるはず。多分。

「大丈夫です!よくコミュ障の人と話すことが多いですからw」

こいつ、煽ってんのかな?よし、暇だしゲームでボコそう。

「いいですよ、やりましょう」

「ええ、こちらこそ戦場で会いましょう」

ぼっちの恨み、思い知れ。






早速ゲームの電源を入れ、ほこりをかぶったヘッドセットを取り出して付けてみた。

なんだか懐かしく感じた。多分2年ぶりくらいだろうか。大変だったな、あの頃は…いや、過去を振り返るのはよそう。 



キンコーン。お、きた。

僕はマイクをオンにして少し咳払いをし、第一声の言葉を考えていると突然、

「どうもー、あっ話すのは始めてだったね?」

「えっ?」

5秒くらいだろうか、会話が止まった。

なせだって?それは、僕のヘッドセットから聞こえてくるのは女性の声だった。

「あっどうも、あまがみです!」

おいおい、聞いてないぞ無敵のプレイヤーが女性!?しかもFPSだよこのゲーム!?

「あ~!こちらこそどうも!始めまして、ではないか。まぁよろしく!」

ん?なんかどこかで聞き覚えのある声だな?

まぁいいや。

「そんなことより始めましょう。いま私はあなたをボコシタイデス。」

よし、今すぐボコろう。

「分かりました。ヤリマショウ。」





YOU LOST


画面にはそう表示された。


圧倒的な力の差を見せつけられた。マジむかつく。

中途半端に手を抜いてきて、最後の最後で思いっきりボコられた。

それはもう、じゃかりこのフタが表面のフィルムだけ中途半端に剥がれた時くらいむかつく。

「じゃあ、勝ったんで一つお願いいいですか?」

しょうがない、世の中は弱肉強食、弱い奴は喰われるだけだ。くっそ、ハイエナになりてぇ。人の金で食う飯はうまいってよく言うしな。

まぁいい、ここは従う他ない。

「分かりました。何をお望みでしょうか?」

「ビデオ通話しましょう!」

なにこの人、もしかして狩った人の顔をスクリーンショットして、首取った気にでもなりたいの?

「えーと…分かりました。」

でも、正直こっちも気になるわ。

「よし、じゃあカメラ用意したらかけてきて!」

「はい。」

かわいい人だったら、もうこの先この人とゲームしかしないって心から決意した。

たが、現実はそう甘くない。だってFPSやってる女性だよ?しかも声は少しばかり女性にしては低い気がしたから、20は確実に越えてるよね?ゲーマー女子ってなんか、だいたい予想つく。

いや、だが、微かな希望に向かって歩いていくんだ。

さすればそこが道となる! 


意を決してカメラをセットし、その人にビデオ通話をかけた。

あー心臓に悪い。胸の鼓動が何もしなくても分かるくらいバクバクする。電話がかるより先に心臓発作で死にそうだわ。

すると胸の高鳴りと共に急に画面が切り替わった。

ガチャ

「どうもこん………」

「いやーどう………」



固まった、別にPCのフリーズではなくて、本当に固まった。

心肺停止。身動きがとれない。

 


その画面には短めの少し茶髪の髪に整った顔立ち、その目はとてもしっかりしていて、正義感に溢れた目。その先を見据える力を持っていそうな目をしていた。

僕がよく見る顔、今日も見た顔。その口から確か、「ゲームは毒だ」と確かそう言い放った。 




そう、角松先生だった。




「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

 驚愕にまみれた叫びがひとりの部屋に響き渡った。



また十秒ほど間隔が空き、言葉に詰まりながらこう言い出した。


「あ…あ……あ」

いや、カオナシかよ。

「ありがとう。さようなら。ともだち。」

ぶちっという音がして、ビデオ通話は切られてしまった。






「ゲームは毒だ」ってちょっと待ておい、そう言った本人が思いっきしゲームやってんだけど?しかも強いからさらに拍車がかかってイラつくんですけど。

それって、男どうしの「彼女つくんねぇから」って言って、真っ先に付き合いまくるやつと同じなんですけど。しかもそういう奴に限ってモテるからさらに拍車がかかってイラつくのと同じなんですけど。そして僕彼女いないんですけど。

まったく、どいつもこいつも、交際という名の喜びを知りやがって!

けしからんぞ!


あ~~~~~~~~もういい!


結論を言おう!



「かわいい彼女が、ほしい…」



ひとりの部屋にひとりの悲しみがつぶやかれた。もちろんそのつぶやきに対してのフォロワーはゼロである。

どうも、犬村 ツヨシです。 

だんだんとこたつが愛おしく思える時期になってきましたね。だが、家にはこたつなどない!

だから、こたつ依存症を少しでも緩和するために毛布にくるまりながら、小説を書き進めています。はい、ツヨシロールの完成!!!

それにしてもTwitterって意外とうまくいきませんね。最初のころは、ツイート?なにそれおいしいのレベルだったのが、今ではやっとおいしくないっていうのが分かるくらいまでは成長しました。今後も暇なときとかになんとなーく、見ていただけるとありがたいです。

数ある小説の中このしょうもない小説を読んでいただき誠にありがとうございました。(^^)

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