第一章 始まり ⑥
やった!!やっと妹が書けるZE☆!!
というハイテンションで書いたので誤字、脱字が多いかもしれません。
面白くなかったら容赦なくブラウザバック推奨です。
それではお楽しみください。
―時は流れて自宅付近―
「はぁ・・・」
帰路についてしばらくして再度ため息をついていた。映画館での出来事を思い出すたびに、うれしい
ような悲しいようなよくわからない気持ちになるのだ。とんだ厄日だ、運に見放されすぎている。
まぁ、妹の事はうれしいのだが。等と考えているうちにいつの間にか家の玄関にたどり着いていた。
「さて・・・何から話したものか。」
玄関の前で数秒間ウロウロする。はたから見れば完全に不審者だ。にしても、一年ぶりだから
な・・・本当に何から話したものか。
「・・・よし、入ろう。」
セミの鳴く音が木霊する。はやる鼓動を抑え、玄関に手をかける。
ガチャッ――-
「・・・・・・はい?」
なんと言ったものか。玄関にあったのはなんの変哲もない、ダンボール箱だった。宛名が「お兄ちゃ
ん」になっていることを除いては。
「・・・・・・え?何なんだこれ。」
ダンボール箱の上には「お兄ちゃん以外は開けないでね。絶対だよ。」と書かれた紙が張られてあ
る。つまり、俺があけなければならないのか・・・
「いや、本当に何これ。開ければいいんだよね?」
と何もない―――正確に言うとダンボール箱のある所へ向かってつぶやいた。
「そうだよ、お兄ちゃん。」
「!?」
すると、聞こえるはずのない妹の声が聞こえてきた。慌てて周りを見回すも、妹の姿は見当たらな
い。残る可能性は・・・
「箱の中か。」
そう、箱の中だ。まぁ、正直言えば大体予想はできていたのだが。いや?本当だよ?そして、少しだ
け悪戯心がわいてきた。兄を驚かせた仕返しだ。一回、無視してやろう。
「あーやっぱいいか。危険な物だったらヤバいし。妹が部屋から出てくるわけないしな・・・あー今
日は何を作ろうかなー。」
とわざとらしく、箱の中にいるであろう妹に聞こえるように言った。そうすると、箱の中から「ゴ
ソッ・・・」と何かが動く音がしたかと思うと、その数秒後に「グスッ・・・」という音も聞こえて
きた。さすがに罪悪感が沸いてきたぞ・・・。少し、かわいそうかな。いや、待て。罠かもしれない
ぞ・・・。
って何を考えているんだ俺は。
「ウソだよ。早く出て来いよ。飯食うぞ。」
と少し優しげな声で箱の中の妹へ向かって言った。箱の中の妹ってなんか語呂がいいな。すると、
「ツー、トン、ツー、ツー、トン」
という規則的な音が聞こえてきたなるほど、モールス信号か。ふむ・・・「箱を開けろ」か。
「わかったよ。」
と言いながら、箱に手をかける。そして、妹の長く綺麗な黒髪の頭が見えかけたとき、中から何かが
飛び出してきて、俺の唇をふさいだ。
「ッ!?」
驚いて、後ろに飛びのいて距離をとる。そして、前を向いたときに久しぶりに見た妹の顔は熟しきっ
たリンゴよろしくに真っ赤だった。
「こ・・・こっちだって恥ずかしいんだから・・・。」
と言って後ろを向く。俺はいまだに脳の処理が追いつかず、無様な姿で呆然と立ち尽くしていた。
「じゃ・・・じゃあね。お兄ちゃん。だ、誰にも渡さないんだから。」
そういい残し、危うい足取りで何度も転びそうになりながら、自分の部屋へと去って行った。
・・・どうやら俺は実の妹にキスをされたらしい。血は繋がってないといえど、妹ということには変
わりはない。脳の処理が追いつき、理解してしまう。できてしまう。それにつれて罪悪感が沸いて出
てきた。
そして、つぶやいた。
「ファーストキスが妹か。これは死刑もんの重罪だな・・・。」
と現実逃避気味に。