第一章 始まり ④
はい、第4回目です。
投稿間隔が長くなりましたすいません。
テストとかテストとかテストとかいろいろあったんです(言い訳)
すいません。
-午後7時 映画館玄関内- ~開演まで@30分~
「痛い。」
「あっそ。」
「痛い。」
「うるさい。」
「お前が蹴っといて何を言う!?完全にお前の誤解だっただろ!?」
という風に二人の仲は今、最悪です。主に自分のせいだと思います。
そんなことは気づいています。けれど、私にはどうしようもありません。
知恵袋にでも・・・いえ、私が一人で解決しなければならないことでしょう。
そもそも、知恵袋では解決できない可能性の方が大きいですし。
恐る恐る、話しかけてみます。
「あの、そろそろ映画が始まるので中に入りませんか?」
・・・。言いたいことはこんな事じゃなかったのに。
どうしても無理です・・・。自分が原因なのに「仲直りしろ」だなんて。
言えません。絶対に無理です。
「それもそうね。」
「あぁ、分かった。」
運の良いこと(?)に二人は素直に聞いてくれました。
映画でも見て仲直りしてくれればよいのですが。
「席はどこなんです?」
と席を確認する。
「最前列の左端ですか・・・。座る場所はどうします?私はできる限り目立たない左端がいいのです
が。」
ここに私の策略がありました。仲の悪い人を隣同士に座らせて映画を見させ、仲直りさせるという名
案です。
と、少なくともこのときは思っていました。しかし、現実はそうは甘くありません。
「嫌だわ。こんなバカと隣とか。悪いけど真ん中座ってくれない?」
「うるさい。俺もお前の隣とかごめんだ。悪い、真ん中にすわってくれないか。」
詰みました。はい、思いっきり詰みました。どうすればよいのでしょう。
でも、ここで彼の好感度を上げておくというのも悪くありません。
しかし、今は仲直り優先です。自分が元凶なのですから。
「わかりました。でも、映画館に入ったら喧嘩はダメですよ?」
と、くぎを刺しておく。
「わかっているわ。こんな馬鹿とは違って場はわきまえるわよ。」
「毎回毎回、馬鹿とは何だ馬鹿とは。地味に心に響くんだぞ。あと、俺だって場くらいわきまえ
る。」
どうやら、二人は一応、映画館内では静かにしてくれるみたいです。
これで静かに映画を見られます・・・って目的変わってませんかね?
まぁ、気のせいでしょう。映画を見ましょう。
―――続く―――
投稿が遅くなってすいません。
お楽しみいただけましたでしょうか。
お楽しみいただけたのでしたら光栄です。
では、また次回にて。