表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Element Master  作者: 柚子桜
18/23

第二話 初仕事#7



社長室に戻った三人は、笑顔で出迎えてくれたレイジ社長に警告した。

「レイジさん! 今すぐ応援を頼んでください」

焦る雲雀に戸惑いながらも、レイジは至って冷静に言葉を返す。

「おいおい。何を言ってるんだい? フレイムボアは今しがた、君達が倒してくれたじゃないか」

両手を広げ、三人に感謝の意を示すレイジ。

しかし、三人はそれ所ではなかった。

「違うんです、レイジさん。あの…水水晶から水の加護が消えていて」

「えっ? それはつまり、私は欠陥品を買わされたという事ですか?」

「違うんです!」

先程より強い口調で憂は言った。

「水水晶に水の加護はあったんです。それがいきなり無くなって…急に割れだして…」

事の異常さを察したのか、レイジの顔を嫌な汗が流れる。

「そ、それは一体、どういう」

レイジがそこまで言った時、森の中で爆発が起こった。

噴煙が上がり、森が燃え、衝撃でガラス窓がガタガタと音を立てて揺れる。

「い、一体何が…」

ガラス窓の前で混乱するレイジ。

三人は次の行動をどう起こすべきか迷っていた。

(臨也達を呼ぶべきか。いや、ギルドにもいないだろうし、今どこにいるかも分からない。連絡もつかないだろう)

(どうしたら…他ギルドに連絡? 無理だわ。この近くに、ギルド何て無いもの。一体、どうすれば…)

(どうしよう。あの爆発、多分中級魔族。まだ戦ったことがない)

三人はお互いに混乱していた。

何も手立てが無く、誰にも助けに来てもらえない。自分でどうにかするしかないのだ。

しかし、自分一人の力では何にも出来やしない。

そんな状況がさらに三人を混乱に追い込んだ。

(どうすれば…どうすれば…)

極限まで追い込まれた六斗は、この依頼を引き受ける原因になった白ぎつねの手紙を思い出した。

【三人で行くこと】

六斗はこの言葉に、希望を生み出した。

(一人なら多分無理だ。でも、三人なら? 三人ならまだ勝てるかもしれない)

そう思い、六斗は冷静さを取り戻す。

ちょうどその時、雲雀も憂も冷静さを取り戻した。

三人とも、考えた事はお互いに一緒だったらしい。

三人で互いに向かい合い、互いの士気を高めた。

「やるしかないわね」

「そうだね。私達しかいない」

「やるだけの事はやるさ」

そう言い合うと、まず二人の少女が社長室を飛び出した。

六斗は部屋にいるレイジに声を掛け、この場から逃げるように説得する。

「私の庭が…」

炎に焼かれ、轟々と草原は燃える。

そんな光景を見て絶望するレイジに、六斗はこう言葉を掛けた。

「庭より、あなたの命がまず大事です。あなたさえいれば、もう一度やり直せます」

勝手な言葉だと思いながらも、六斗はそう言い切りレイジを社長室から連れ出した。

それと同時にガラス窓は破壊され、社長室は爆炎に包まれた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ