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Element Master  作者: 柚子桜
12/23

第二話 初仕事#1


さてさて。

今回から戦闘シーンに入ります。

技の名前とかってあった方がいいんでしょうか(-.-;)?





翌朝。如月六斗少年は、短針と長針が真上で重なった時刻に起きた。

(やべ…寝過ごした)

寝癖のついた頭のまま、六斗は階段を使って一階に降りてゆく。

ソファや暖炉などがある部屋には、白河雲雀と葛城憂の姿があった。

二人はもうとっくに起きていてようで、服を着替えていて髪も整っていた。

「あ…おはよう」

六斗は控えめに、その二人の少女に声を掛けてみる。

雲雀は読んでいた新聞から目を離し、憂は猫を抱き抱えて六斗を見た。

「おはよう。ずいぶん遅い朝ね」

「まぁ、昨日は色々あって疲れたから」

「色々あって…ね。多分、今日は昨日より疲れる事になるわよ」

「え、どう言うこと?」

「すぐに分かるわ」

六斗は首を傾げ、憂を見てみた。

相変わらず猫を抱き抱えていて、猫の手で何やら遊んでいた。

一旦頭を切り替え、辺りを見回す。

テーブルの上に作られた朝ごはんのパンと、文字の書かれた紙が置いてあるのを発見した。

「何だコレ」

椅子に座り、朝食に手を伸ばしながら、その紙に書かれた内容を把握する。

【白河雲雀、葛城憂、如月六斗の三人へ。

白ぎつね達はちょっと用事で隣町の『サミナ』まで行ってきます。

六斗さんは多分、仕事の受け方など分からないと思うので、先輩の二人がリードしてあげてください。

仲良く三人で依頼を完遂してきてくださいネ。ちなみに、お勧めする依頼を一つ選んでおきました♪

P.S.

ちゃんと三人で行ってくださいネ】

手紙を読み終わり、六斗は小さくため息を吐いた。

(魂胆見え見えじゃんか)

呆れたような顔をしつつ、手紙と一緒においてあったもう一つの紙を手に取る。

こちらは依頼の内容が書かれた紙だった。

【依頼:フレイムボア退治

場所:街外れ西の観光施設

連絡先:426T-3869

備考:フレイムボアが庭園などを荒らし、経営が成り立たなくなりつつあります。腕に自信がおありの方をお待ちしております。】

内容を確認し、六斗はチラリと二人の少女を見た。

憂は猫を抱き抱えながら、雲雀の隣に座って雲雀の読んでいる新聞を眺めていた。

それから六斗は、雲雀に視線を移す。

いつも通りの綺麗な髪を、今日は両サイドで三つ編みにしていた。

(葛城はともかく、白河雲雀と仲良く出来るか…不安だ)

視線を元に戻し、残りを全てのパンを口に頬張り、もう一度依頼用紙と向き合った。

(フレイムボア退治か。能力の使えない俺が前に出ても、足手まといになるだけか)

役立たずの自分に苛立ち、手に持っていた依頼用紙を机の上に投げた。

その投げた用紙を、隣から伸びてきた白い腕が拾い上げる。

「葛城…」

「憂で良い。で、いつ行くの?」

「え?」

「時間。いつ行くの?」

顔を高さを六斗に合わせ、憂は尋ねた。

「えーと、俺は用意が出来たらいつでも良いけど」

「そう」

憂は短くそう言うとクルッと踵を翻し、雲雀がいる方に体を向けた。

「雲雀は、いつ行くつもり」

部屋の天井を見上げ、少々考え込む。

「そうねぇ…夕食までに帰れるのならいつでも。でも、早めに終わらせておきたいわ」

「わかった」

またまた憂は体の向きを変えた。

そして、六斗の目の前に依頼用紙を投げた。

「六斗、今すぐ準備して」

「すぐに行くのか」

「うん」

分かったと呟くと、六斗は席を立ち二階に上がった。

憂は六斗が上がって行くのを見ると、ソファーに座っている雲雀の後ろに回り込んみ、耳元で囁いた。

「雲雀、新聞逆さま」

「えっ!? あっ…」

慌てて新聞の上下をひっくり返す。

そして、頬を膨らませて憂に向き直る。

「分かってたのなら言ってくれればいいのに」

「雲雀、緊張してたから」

うっと雲雀は言葉に詰まった。

この少女も六斗と同じで、お互いにどう接して良いか分からないのだ。

ぎこちないままではいたくない。だけど、お互いに苦手意識があるので話し掛けづらい。

「大丈夫。緊張せず、普通にいけば良い」

「うぅ。でも、朝言ったように何だか緊張しちゃって…」

そう。時刻は少し遡る。

あれは、白ぎつね達が出て行った後の事だった。



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