夢 ~What is your dream?~
あなたの夢は何ですか?
はい、2作目です。前回と同じでタイトルと内容は思いついたがままに書きました。
感想・誤字脱字などの指摘がございましたら、お知らせしてくれるとありがたいです。
夕方、夕日の赤い光がカーテンの隙間からスーツを着た男性教師と制服を着た男子生徒のいる教室を射し込む中、二人は二つの机を挟み向かい合っていた。
「御手洗、お前はまだ将来何をしたいかとかまだ見つけられないのか?」
と、腕を組んで男子生徒を真剣な目で見る男性教師が話掛けた。
「・・・まだ、自分が何をどれだけ出来るのかよくわからないから何をやりたいのかが見つからないんです。」
と、御手洗と呼ばれた男子生徒が言葉を紡いだ。
御手洗がそう言った後、男性教師はため息をつきながら、組んでいた腕を解き顔を御手洗に近づけ、人差し指を突きつけながら、力強く
「あのなぁ、俺はお前が将来何をしたいのかを聞いていて、今の自分の技量で出来る事出来ない事を聞いてるわけじゃないんだ。お前が将来何をやって、どうやって生きていきたかを聞いているだ。」
そう言った後、真剣な目で真っ直ぐと御手洗の目を見ながら
「まぁ、簡単に言ったらお前の”夢”はなんだ?」
「自分の夢ですか・・・。」
「そうだ御手洗。お前の夢を俺は聞いているんだ。今、お前の持っている力じゃなくて、お前の思い描く自分の未来聞いているんだ。」
男性教師が言うと、御手洗は俯いた。
「御手洗、自分の未来が思い浮かべることが出来ないのなら、今、お前が好きなことを伸ばしてそれを夢につなげることはできないか?」
「自分の好きなことですか・・・。僕は、本を読むことが好きです。だから、一時期は小説家になろうと思ったことはありましたけど、文才がなくて諦めました。」
「そうか、今でもまだ小説家を目指そうとは思わないか?」
「小説家になれるのならなりたいですけど・・・」
「それでも十分じゃないか。御手洗、お前は小説家になりたいという”夢”をもっているじゃないか、文才が無くても、何度も何度も小説を書いて書いて書きまくって経験を積めばいい。才能が無ければ努力をするしかない、努力をし続ければ才能が無くても、いつか結果はでるんだから。」
「そうかもしれませんけど、いつ結果が出るのかが分からないから。もし、失敗してたりしたらと考えると怖いんです」
「そうか、お前は自分の努力が報われなくて失敗することが怖いのか・・・」
男性教師は座っている椅子の背もたれに寄りかかり腕を組んで考え始めた。
男性教師と御手洗が黙り始めると夕焼けの射し込む教室には静寂が訪れる。御手洗はうつむき、男性教師は腕を組んで考える。
幾ばくかの時が経ち、御手洗が顔を上げるとある決意をした顔で男性教師へ言葉を発した。
「先生、決めました。自分は小説家になろうと思います。」
御手洗が自分の将来を決めたことに男性教師は笑顔を浮かべ、
「そうか、とうとう自分の将来を決めたか。だけど、自分でもさっき言った通りお前には文才が無い。だから、人一倍努力をして自分の実力を磨いていく。それがどれだけ辛いかちゃんと分かっているな?」
「はい、ちゃんとわかっています。だから、たくさんの小説を読み、たくさんの小説を書いて、自分の実力を長い時間をかけて磨いていこうと思います」
「あぁ、分かった。よし、これで御手洗、お前の夢が決まった。だから、頑張って叶えろよ」
「はい!」
御手洗が自分の夢を決め決意を新たにして教室を出て行った時には、既に夕日は沈みかけ、教室は僅かな夕日の光しか射し込んでおらず、男性教師の表情はわかりづらかった。しかし、満足気な表情を浮かべ、一息ついていることはなんとなく察することができた。
(これで、また一人の少年を自分の夢を決意させ、将来へと導くことが出来た。さてと、次はどの生徒の夢を決意させ、将来へと導かないといけないのかな)
こんな短編小説を書いて欲しい!という、要望があれば活動報告に書いていただけると、たぶん、書きます。
ネタは思い浮かぶけと途中で書く気がなくなるんですよねー…
たぶん、読み手さんからの注文があればちゃんと書けると思えるので、それをちゃんと最後まで書けるのかを確かめたい(要は自分にやる気があるか)のでネタ提供してくれるとありがたいです。