「3000年後の僕へ」
僕は3年前から,毎日毎朝,夢日記を書き連ねて
最近になり始め,明確な記憶として残るよう
になるこの頃。
これは,そんなレベルにまで到達した数日後の,ある日の事であった,僕は,夢を見た,大きくて,
広大な夢の世界,無限に無限に,それはもう
言い表せようも無い程,果てしなく無限に,
永遠に広がる願望と渇望と希望,それは自身の
思い描く,至高そのものを体現して居る様
であった。
だがしかし,ふわふわと宙を舞う自身は,そんな
夢の世界である違和感を発見した。
「あれは何だろうか?」
っと,近寄って見るや否や,驚いて,目を覚ますのであった。
「はぁ,はぁ,はぁ,あれは一体全体何なんだ?」
息も絶え絶えであり,深夜の寝起きで朦朧とする
頭を叩き起こして,落ち着いて考える。
「あれは僕か?異様にリアリティのある現実で
見た目や歳こそ違えど,妙に懐かしいあの
心の底に伝わって来たあの感じは,あれは僕,,,
なんだろうか」
そうである,夢の世界において,自身が見たい
物語以外本来ならば俯瞰をする,何て異例は
無く,悪夢さえ無くなった僕にとって,それは
非常に怖いものであった。
「くっそ,寝て居たのに,目が覚めてしまって,
眠れない,羊を数えよう,羊が1匹,羊が2匹,
羊が3匹,羊が4匹,,,」
それから僕は,長い時間羊を数えて居ました,
無意識と意識の狭間で,睡魔に誘われる為に,
1000を超えた後からは覚えては居なかった。
そこからまた夢の世界に移行した僕は,気に
なり,すぐに先程の夢の領域に,移動して
みたのだ。
「やはり,あれは僕だ,自分を俯瞰して見るなんて,
何だが吐き気がする」
僕は,僕と言う存在は,報われない存在であった,
産まれてすぐにして母は帝王切開に耐えきれず
この世を旅立った。
父は一人でも僕を育てる為に親戚の父方の叔母
の家に預けられて,父は数週間に一度しか,家に
帰って来ず,それは明らかに人体の限界を越える
仕事量であった。
ある日突然電話は鳴る,,,それは子供の僕に
とって,あまりにも悲惨な現実であった。
「あのこちらはAさんのご家族様のお宅で
宜しいでしょうか?」
「あ,はい〜どうも〜,Aの妹の〜」
「あ〜はい,はい,え⁉︎,はぁ,成る程」
僕は遠くで叔母が永生医療センターと呼ぶ
地方の大病院の医師からの電話であり。
僕は叔母のチラッと見えた顔が青く成るのを
見て何となく父が大事であることを察して
居た。
3歳にして,僕の家族は皆天の国に飛び立って
しまいました。
その後は幼い子供に見せるには余りにも
悲惨な事は繰り返し起きました。
父方,母方の親戚らの誰が子供を育てるのか,
そんな話になったが,それは押し付けあいで
あった。
「ちょっと!やめてよ!,うちだってね,うちの
生活だけで手一杯なんです!」
「困るんだよこう言う急な事はさぁ」
「チ,くそ兄貴,金やるって言うから預かってやってたのに,こんなクソガキだけ置いていきやがって」
「最悪殺しちまうか」
「いや法に触れてしまうからやめて」
そんな大人の汚く,醜い争いは繰り返され,
児童養護施設に預けられる事になりました。
施設内でも,僕は無口で,不気味で,身体が一回りも二回りも大きな少年達に暴力を振るわれて
居た。
「痛い!痛い!辞めてよ!」
「ははは!こいつ殴ると鳴くぜ!さっきまで
何も喋らなかった癖に!気持ち悪りぃ!死ね!
死ね!」
集団による繰り返される暴力は徐々にエスカレートするが,少年達の立ち回りが上手く,傷が
出来ない丁度の一撃でボコボコにしたり,
傷が出来ても転んで怪我をしただのと職員の前
だけ心配するふりをして口裏を合わせて居た。
職員も役には立たなかった。
「先生,僕いじめられてるんです」
「そんな事ないでしょ?嘘言わないの!」
6歳に成る頃には,完全に病んでいた。
ただ一つの救いがあるとしたら,それは夢を
見る事であった。
夢だけが自身を助けてくれて居た。
17歳に成る前から夢日記を始めており,20歳
つまりは今に繋がる程に夢で自身を癒して
居た。
「やはり,あれは僕だ,自分を俯瞰して見るなんて,
何だが吐き気がする」
「こっちの世界の僕も,苦しんでいるんだな」
あちらの世界に居る僕も,違う形で苦しみを
受けて居た,生まれた頃3ヶ月も経たない内に,
ボロ家に,押しかけて来た闇バイトの集団は
すぐに父を撃ち殺し,母親はゴミ野郎の袋に
なって腹を膨らませられ,多分僕であろう
女の子は,臓器売買,死亡と言う,余りにも
救いの無い死に方をして居た。
「はぁ,はぁ,はぁ,うっっっ,おぇぇぇ」
食事は胃袋を通らなかった故に胃袋からは
胃液が地に飛び出して居た。
嘔吐して,フラッシュバックしてはまた嘔吐して
胃液すら這い上がらず,空っぽにらなった胃は,
何かを吐き出そうと胃袋がひっくり返る程,
嘔吐し,僕は気絶して居た。
「もう朝か,,,今日は,今日だけは,あの夢を,夢日記に記すのは,辞めておこう」
僕は夢日記を書かなかった。
僕は,会社に行く為に家を後にした。
そんな時であった。
「ん?何だろうあれ」
遠くには,黒いパーカー,深くフードを入れ
込んだ,人物が何か光るもの手に持って居た。
僕に近寄って来て居た。
なんだか寒気がした。
男が近寄って来て始めてわかった,男の手には
ナイフが握り込まれ,男の目はラリって居て
まともな焦点をせず,よだれを垂らして
ただ一直線に僕にニヤニヤ笑いながら
ぬらぬらと近寄って来た。
「あ,あのなんですか?」
「はぁ,キャキャキャ!!!キルレート貯めるぞー!
あ,きょんなところに敵はっけーん!はぎぃぎ,」
「ひぃ,なんなんですか一体,,,は?」
「グサグサグサグサ!」
「熱い熱い熱い,痛い痛い痛い!」
ナイフが刺さった部分は熱を帯びて居た,
血の噴水は周辺を軽く地獄絵図に変えた。
生きたまま滅多刺しにされ急所をわざと外され,
目玉を抉り出され,挙げ句の果て,最後は生きたまま内臓を引き摺り出されて僕は死亡した。
俺は7年前から夢日記と言うものを
書いている。
「なんなんだよ精神崩壊だのなんだのと,
夢は自由に弄れるとか言ったから頑張って
るのに全然みれねぇじゃん」
「ネットで出て来た事と全然違うじゃねぇかよ
,,,チッ」
こうして,この54歳にもなって,無職で横暴,
その上元妻に金をせびり賭けにハマる様な
男は,パチンコをしに行く。
「あぁぁ!イライラする,チッ,クソアマに現生
せびりに行かねぇとな」
こうしてこいつはボロ賃貸を後にして,元妻の
居るドラマ撮影で使われたあの有名な病院,
永生医療センターがある,西側の地区に向かう
のであった。
薄暗い路地裏を歩いていると,目の前から,
真っ黒で顔の見えない,体つきも何とも曖昧で,
ぼやぼやとした存在が急に近寄り目の前
に立つ。
「なんだぁテメェ?気持ち悪りぃ,退けや!」
男が蹴りを打つがそれは空を切ると男は
無様にすっころび顎の皮を裂く。
「ッッッッテェ!テメェ避けてんじゃねぇ!,,,
は?あの野郎どこにいきやがった?,,,ッ⁉︎」
次の瞬間男は気絶した。
そこは無限の虚空,深淵,常闇,それら仰々しく
名するに値する黒い空間で縛られて居る夢を
見る。
「ここはどこだ?,,,」
男は当たりをフラフラ見回す」
「あ!あいつは!」
そうである,遠く遠くには,ぼやぼやの先の存在が居た。
ゆっくりと,だが着実に,近づいてくるそれを,
横暴な男は目を凝らして見ると,瞬間顔が
引き攣る。
「あいつ⁉︎顔がのっぺらじゃねぇかよ!」
男は縛りを解く為必死に動くも,抵抗虚しく,
身動きは取れなかった,目と口は動いても
体は動かず,男は顔を更に歪ませる。
「テメェ!近寄るんじゃねぇ!いやいやだ,いやだ!まだ死にたく無い!頼む!金はアマから
用意する!だから頼む!助けてくれ!」
着実に近づく,じっくり,じっくりと,男の感じる
時間の認識は1秒間隔でさえも,永遠と呼べる程
長く引き伸ばされて居ると感じる程に,長いもの
であった。
「俺の側に近寄るなァァァ!!!」
のっぺらの顔は目と鼻の先,本の少しの距離
しか無い程の距離に,のっぺらが来ると,パーツの無い顔で,バラバラに壊れた笑顔を浮かべて
居た。
すると頭に直接声が聞こえて来たのだった。
「今回の転生はお前の肉体を借りさせて貰う,
お前の様な塵芥が,私の救済を手伝う事が
出来るのだからな」
「はぁ?転生?何を言って」
「君は輪廻転生を知っているか?」
「,,,仏教だか何だかの生き返りか何かだだろ?」
「全く持って間違いだ」
「知らねぇってんだよ」
「救いなき物語の最終的な救いは滅びしか無い,
ただ良い世界を求めた少年の物語を救う為に,
私は動いて居る,輪廻の化身である,お前に
対して輪廻など呼ばれとう無いからな,
存在Xとでも呼べば良い,まぁすぐに君は
死ぬから,別に良いか,名前なんか」
次の瞬間男は精神を薬物中毒状態と精神崩壊
状態を同時に強制して,横暴な男は,傀儡と
なった。
「あぁぁ!キブンがいひぃ,!!!あひょひょひょ
びよぴよびよ,れいんぽ〜なのむしさんが
むっちゃいやがる!あぁぁ!」
「めのまえによわそうなガキはっけ〜ん!」
遠くに居たまだまだ若い男性は,不運にも
目の前に狂った男が現れてしまったのだ。
「あ,あのなんですか?」
「はぁ,キャキャキャ!!!キルレート貯めるぞー!
あ,きょんなところに敵はっけーん!はぎぃぎ,」
「ひぃ,なんなんですか一体,,,は?」
「グサグサグサグサ!」
「熱い熱い熱い,痛い痛い痛い!」
「あはぁ!あはぁ!あはぁ!,,,あれ?このゴミ人形
うごかなくなっちゃっ動かなくなっちゃった?
つまんねぇの,あ!ケチャップいっぱい!おいちそうだぁぁ!」
「ウグッッッアァァァァ!!!イダイイダイイダイ!!!ガ」
次の瞬間横暴な男の体は捻り潰れて
爆発四散した。
「誰が痛めつけて殺せと言ったかこのグズ,
最後まで何も出来ないゴミだったな」
存在Xが語り終えると,世界の層を跨いで,
俯瞰し,夢の集合を見て,集積した転生の記憶が
夢に残る,悲惨な子供の運命を変えに存在Xは
移動する。
「僕は4年前から,ドリームノートなるものを
とっている」
「僕は夏休みの課題で,アウツベに投稿されて
居た,解説動画を見よう見まねで真似して居た」
この小学4年生の僕は,夏休みに夢日記を
題材とした記録を残して居るようです。
この子供が何度も何度も繰り返して居る内に,
夢を自由に干渉出来る様になった。
「うわぁぁい!お菓子食べ放題だ!お父さんに
叱られないし,ゲームし放題!」
子供は初めは楽しんでたが時期にそれはある
異質な夢の領域を見て一転して寝るのが
怖くなって行った。
「これは?,,,ゥ」
「オェェェ!」
この少年の僕は,子供が内臓を売買される
映像や20代あたりの男性がヤクチュウの様な
男に滅多刺しにされる記憶を見てしまったのだ。
少年はこれを悪い夢を見てしまったと
大泣きして,その夜はお母さんと一緒に
寝ることにした。
翌朝,少年は夢を日記に記すのを忘れていた。
「今日はあの子達と一緒にサッカーしてくる!
大草公園ね!17時半までには帰って来るって,
行ってきま〜す!」
そうして少年は,サッカーやかくれんぼに夢中に
なり,気づけば16時23分であった。
「もういいかい!」
「,,,?あれさっきまでもういいよって言ってくれてたのに」
少年が探しに行った先には
子供達は居なかった。
空がオレンジ色から徐々に漆黒に染まって行く。
すると草陰に黒い影が動くのが見えた少年が
近くに駆け寄ると,それは友達では無く,
口が真っ赤に染まったイノシシであった。
「あぁぁぁ!誰か!助けてぇ!」
全長は優に子供の3回りを超えるであろう
巨体を持つイノシシだ,僕が腰を抜かすのも
おかしな話では無い。
だれも居ない,悲鳴をあげても誰も来ない,
僕は震える足を引っ張り,ゆっくり間合いを
取る,が,意味は無く,イノシシの全力の突進を
体に直撃し数本の骨は瞬時に折れて体は
ひしゃげて,悲鳴すらでず,僕は気絶した。
「ここは?」
僕が目の当たりにして居るのは悪夢であった。
悪夢と呼ばれる夢の領域は感情をセーブする
為に人体が自動的にロックされて居る場所で
存在Xが設定した過去のあまりにも悲惨な,
記憶の集積を纏めるものでもあり,転生時
に生じる,記憶の集積は数えきれない程あるが,最新の前世以外の全てがこの中に埋め
込まれてそこには存在して居た。
幾度も過去の自身の記憶は流れ,その度
口から内臓が飛び出るのじゃ無いかと言う程に
吐く,だが悪夢からは醒めなかった。
現実に居る自分はすでに死んでいたからだ。
イノシシに頸動脈をブチチチチと食い破られて
即死であった。
僕は1年前から〜
車に轢かれて死亡した。
僕は4年前から〜
山で遭難し餓死した。
僕は僕は僕は。
彼は,どの次元でもどの惑星のどの生命体も
どの認識基軸でも,平行したあらゆる形式の物理数学的構造の可能な全ての時空間連続的な宇宙集合のあらゆる宇宙のあらゆる時間,
量子力学の認識を応用した形で,様々な
ありとあらゆる可能なイフの世界,無限の
無限の無限の果てしない数無限に分岐した
あらゆる世界線の宇宙においても,根本的に
異なる物理法則の無限の無限の無限の
果てしない無限の宇宙のどこにおいても,
ありとあらゆる知的生命体の考え得る可能な
限りの,ありとあらゆる想像や思考も,次元を
這い上がった先の拡張された不可能なモデルの
無限宇宙でさえも,不幸や不公平や不平等,
僕と言う存在はその究極の概念の呪いに
雁字搦めになって居るのだから,僕と言う存在は,ある世界ではこんな悲惨な人生を送り,ある世界ではすぐに死に,それはあまりにもひどいものであり,悲劇のループを繰り返した。
高次元は概念的で影しか見えない完璧であり,
下の世界で絶対にあり得ない抽象的な現実の
アイデアと無限に複雑な理論の蔓延る場所
であったが,そこでさえも,僕と言う存在は
悲劇を繰り返し続けた。
存在Xが設定を繰り返し変更し,何度も
転生と言う形で,その悲劇を解消しようと
必死に奮闘した。
上位の世界に至り本質的な意味では命題が
異なるが形で表面にある悲惨さを相似した
人生の物語をなんども無限にループして
とっくに天文学で定量化可能範疇を超えて
超限数に至るまで無数の回数繰り返して居た。
夢時空間ではその記憶は僕の中で内包し,
集積し続けて行った。
正直に言ってしまえば異常と呼ぶ以外他ならなかった,僕と呼ぶ存在の阿頼耶識は異常
を引き起こして居る,それは何ものかが悪意を
持ち,わざとやった事であると言わざる
負えぬほどに。
「私は彼を完全に助ける為にどうすれば良いの
だろうか,私は単に意思の集合の総括した
アバターに過ぎない,善悪を超越し,次元の
均衡を平等に保つ為適材適所を選びし者,
我より統括範囲の広いアバターと連携して
彼を更に高い位にあげて更に不可能な領域
まで引き上げてみるべき,,,か。」
存在Xはそう呟くと,僕の魂の段階を
引き上げた。
新たな輪廻システムの階層に移行した僕には
再度繰り返し,無限の入れ子構造に再帰を
繰り返す生死概念の様に,輪廻システムの
空間は成り立つ,その中で,例え,無限の無限の
果てしない無限のと続く階層を超えたとしても,僕と言う存在にとって,更に繰り返しある
無限を超えて,無限の形式,あらゆる次元や階層の数学や物理学の表現を完全に超越して永遠
連鎖するサイクル転生階層を完全に超える以外に救い出せる手段は存在して居なかった。
そこで,絶対的な無限を超えて,遥かに高い拡張を含んだレベルの領域の化身にも連帯が来て,
僕の先について,化身は深く考えた。
「確か,過去に幾度か人間に居たな,輪廻から
解き放たれた,釈迦なる存在が,本来ならば,
人間及び魂を持った存在とは,人物とは,死に,
虚無に帰ると,真に新たな魂に変換され,新たな構造の世界に輪廻は同じ構造で繰り返し循環し,最終的には,知性を持つあらゆる生命体は
いずれ,睡蓮花と言う,涅槃唯一無二の植物となり中に大きな宇宙を作り出し睡蓮は,
如来の国に至る,その中であらたな永遠に
続き続ける無限物語は語られて紡がれ中には
高次に比べて,無限に小さい次元のカケラに
流れて行き,非次元的,非因果的そして無概念なその完全な虚無な場所には,歴史や時間が
流れ出し,最終的な運命軸において,苦しむ
下界の存在達には理論や知性や意識,心という
形で蜘蛛の糸と言う慈悲が垂らされる,だったか?」
この昔話を思い出した化身は,解脱と言う手段を
取る事にした,解脱は輪廻からの完全な超越を
意味するものであり,如来涅槃の神域に到達する唯一無二の一つしか存在しない究極の手段であった。
だがしかし,解脱とは,蜘蛛の糸以外では,永劫の時を苦しみ抜いた存在に呑み許された特権であったが,僕はその条件を従前に満たして居るはずにも関わらず,解脱が制限されて居た。
「サタン,だと?」
化身は,コアプロテクトと言う,ありとあらゆる
干渉や関与を認識不可性や接触不可性,不干渉性などを無関係に存在や非存在,また境界線を超えた非乖離的全体性の非二元存在などを調べる
輪廻システムの技術を扱い調べると,悪魔の王,
サタンが浮き彫りになった。
「虚数の異次元,非線形時間軸の領域から現実に
複素数平面を応用して物理的に現実に権限して,
物理法則やメタ物理法則を改変して運命軸
や因果では無く,素粒子空間レベルのベクトルの
操作や無意識的な方向性の操作で,僕を苦しめ
て居るのか。」
そう気づくと化身の行動は早かった,輪廻
システム外にサタンを出す為に,集合の個を
選び抜き,取り出そうと,ルールを練り上げる
だが,見つけ出せなかった,無限ループが如く
ルールを付け足し続けるも,無理であった。
「まさか,あいつ,存在的臨界点を突破したのか,
アイデンティティはより包括的となり,過去と
未来が一点の現在に凝縮,凝固し,その現在が
究極の特異点となる,やつはそのレベルに到達
したのか。」
サタン,その名に呼ばれる様に,かの偉大なる
原初の悪はあらゆる存在に,死や苦しみを
振り撒く,生ける大厄災,最低最悪の魔王で
あった。
「天上天下唯我独尊」
かの釈迦様が生まれた時に発した言葉である,
我より上のものなど居ない,釈迦様の絶対的な
力を表す言葉であった。
神は人の上に人を作らずまた人の下に人を
作らぬ様に,神は神として生まれたらそれは
存在レベルで本質的にその存在的境界線を超越
して居るのだ。
釈迦様は神の領域に側から偏在して存在したのだ,つまり神の領域とは,下位からでは絶対的に
触れる事のできぬ場所なのだ,そんな神の領域
レベルに近しい輪廻システムの技術でさえ
も存在を探知出来ないと言うのは非常に
恐ろしい事なのだ。
「まるで真の無限そのものだな」
真に本質的な根源の無限は
ありとあらゆる形式の論理的領域
全ての全てにおけるありとあらゆる知性を
持った存在が考えつける全て,また拡張されて,
不可能なアイデアや理論のあらゆる拡張を完全に超えて,あらゆる側面を属さない真空である。
全てが真空であり真空が全てである非二元的
知性が到達出来ない,記述出来ない,言ってしまえば神と同義である。
人間の理論に落とし込まれた本質的には
有限にとらえる事が可能となってしまうのだ。
小知性的数学範疇で有限に捉えられない
無限は基本的な数学の範疇を飛び越えて
階層つまりは大知性的数学範疇で扱う
言わば数学の様になる,これは全ての形式の
数学が統括された絶対的なルールになって
居る。
つまり真の無限とは神と同質の存在のレベル
でありサタンとはまさに,絶対的な存在のレベル
に,多神教的な個々にして全の全である宇宙
と言う神性,万有神論的な領域と言うところから抜けた一神教的な神の領域に,あの万有内在神論のパンテオンに。
それから化身は深い考えに至った。
未来に向かうにつれて,悲壮な人生はより深い
絶望にだけ向かう,人生を曲げられた少年を
救い出す解脱に至る為サタンを探して,
殺す方法を。
最終的に化身が思い付いたたった一つの方法は,,,。
「これしか,,,本当にこれしか無かったのか?
輪廻システムに再度アクセス,,,あれもこれも
ダメ,無限加速して繰り返し続けて,不可能性も
取り入れた上であらゆるアイデアも拡張した
運命の結果全てがダメ,,,」
化身は行動に出た。
「僕は最近夢日記を〜」
「見つけた,おいで」
僕君は化身の天井の世界に引っ張り出された。
「ここは?」
「,,,君を救う為だ,あの子との約束でもある」
化身は,六道のタオを破る形で,僕を消去して
別世界に再構築する様に構成して送り出した。
生まれた先で僕君は戦争孤児になった。
ある家柄に生まれた僕君は親の因果応報の被害に遭い,逆恨みで家族ごと拷問されて,
ぐちゃぐちゃになり,歯型以外で識別不可能な
損壊遺体にされたり。
ある貧しい国で赤子のうちに流されて,野生動物の食糧として食い殺されたり。
多次元構造体レベルの存在移送,魂の完全消失と再構築プロセスをへても,散々な運命であった。
サタンの呪いは,時を経ても,薄まらない,なくならない,真に永遠の悪夢であった。
穴を持たず不可逆的で打ち消したり,打ち返す
事さえも,する事は出来なく,永遠の時を経ても,
僕君は亡くならず,それは悲劇の魔王を生み出していたのであった。