エレイン参上!
私は今、身体を縛られ怒られています。なぜに怒られているかというと…
「その鳥をカッさばいて肉は食して残りは王都へ…うげぇっ!」
「アホかぁ〜!霊鳥様になんて事を〜!!」
「痛〜くはないけどブツな〜!ライルにだけ様付けするような鳥は天に召されてしまえ〜!さぁ〜選べよ…塩か?タレか?それとも生…うだァ〜っ!!」
最後まで言う前にリュークに向かって眩い光が後方から放たれリュークは門から街の外へと弾き飛ばされコロコロと転がりやがて止まった。皆が光の放たれた方に振り向くと1人の女の子がこちらに向かって歩いて来た。そして全員が冷や汗を流しながら再びリュークの方へと振り向くと、バッと立ち上がりリュークは何があったのかとキョロキョロしていた。
「ねぇ〜ライル。リュークは何を叫んでたの?ど〜せ馬鹿みたいな理由なんだろうけど。」
「やっ…やぁ〜エレイン…ちょっとリュークがいつもの発作を起こしてね…」
「おっおぉ〜エレイン嬢!よくやってくれた!うちのバカ息子が事もあろうに霊鳥様を焼くだのと叫び散らして困ってたんだ!」
「霊鳥様ですって……ライル?どうゆう事かしら?まさかまた2人で何か楽しい事してたの?……リュークにも聞かなきゃいけないわね?」
「いやエレイン…違うんだ!たまたまなんだよ!たまたまリュークと狩りに行った先でだな… あっ!リュークが逃げた!」
何か面倒な事になると感じたリュークは反射的に逃げ出した。しかし次の瞬間にはエレインが飛ばした拘束魔法でぐるぐる巻きにされ無事に捕獲されエレインに引きづられ皆んなの方へ。
「それでリュークとライルは私を仲間外れにして仲良く何をしてきたの?霊鳥様が、そこら辺に飛んでたとか言わせないわよ!」
「あの鳥はライルの従魔だからライルに聞いてくれ!どうやら俺は、あの鳥に嫌われてるようだし…」
ライルに丸投げして片目をパチパチっとして何とか誤魔化せサインを送るリュークに溜息をつくライル。
「…うん!あのねエレイン。リュークがドンガさんにドラゴンは世界一美味しいって聞いたから2人で… て言う事なんだよ!」
まさかのライルの裏切りにリュークは慌てて逃げようとしたが自分が教えた拘束魔法が解除できずにモガく。
そしてエレインに、こっ酷く怒られたのだった。