ライルのお家へ。
朝食を済ませ狩りの準備をおえて街道を進む。街と言っても山に囲まれた田舎だ。転生して6歳の時に前世の記憶を取り戻して、この3年で神から授かった能力を使ったり父の書斎で得た知識などで狩りをしたり魔法の練習をしてきた。おかげで剣術や魔法のレベルも上がり人並み以上には生活できそうだ。
今は1年前くらいに狩りをしている時に知り合ったライルの家に向かっている。ライルとは同い年で気も合うし色々と馬鹿な事をしたり狩りや実験も手伝ってもらったりしている!
のんびり歩いて街の外れにあるライルの家が見えてきた。すると家の前にライルの母親らしき人が掃除をしていた。そう言えばライルの両親に会った事なかったな〜。
「おはようございます。ライル君は居ますか?僕はリュークといいます!」
「あぁ〜あなたね!いつもライルに狩りとか剣術を教えてくれてるのは?こないだも美味しいお肉を分けてもらったみたいで!私はライルの母のナーシャよ。今後も、よろしくお願いねリュークくん」
「いえいえ僕の方こそ仲良くしてもらって感謝してます。今日もこれから狩りに行きますので楽しみに待ってて下さいね!」
「ま〜嬉しい!ちょっと待ってね。ライル〜!リュークくんが来てるわよ〜!早くしなさ〜い!」
すると家の中から早いな〜と言いながらライルがバタバタしたながら出て来た!
「おはよ〜リューク!今日はずいぶん早いな!母さんとは初めてだったよな?」
「うん。挨拶もしたよ!綺麗なお母様だね!」
「やだ〜♪♪リュークくんは若いのにお上手なんだから〜♪♪♪」
「じゃ〜母さん行って来るよ!」
「気よつけてね♪行ってらっしゃ〜い♪♪」
上機嫌のライル母に見送られ街の門番さんにも挨拶して街を出た。
「それで今日は何を狩りに行くんだ?」
「俺ん家のドンガが言うにはドラゴンが1番美味しいって教えてくれたからドラゴンを狩リに行こうと思ってるんだ〜」
「ドラゴンか〜!話には聞いた事あるけどドラゴンて俺たちだけで狩れるのか?確か大人数で討伐する様な獲物じゃなかったか?」
「まぁ〜大丈夫だろ?俺もライルも、この1年あれこれ修行して剣も魔法も様になってきたし!それに2人で駄目ならエレインも誘えばいいよ!」
「修行と言うか拷問に近かったけどな〜!確かに行ってみないと分かんないしエレインも参加したら何とかなるか?」
拷問とは人聞きの悪い!少し実験的に色々と試しただけだし!エレインはライルと同時期に森の中で知り合った3歳上の娘でフィーリオ兄さんとイザベラ姉さんと同い年だ!双子の脳筋兄妹は王都の学園に入学したがエレインは平民だから学園には行ってない。けど出会って俺とライル、エレインは相性が良くて一緒に修行(実験)したんだ!今日は家の手伝いで居ないけど!
「だね〜。それに計画通りにこれからは資金を貯めて街を発展させて住み心地の良い街にして冒険者になるのが第1目標だからね!」
「そうだな!俺も母さん、父さんに楽させて弟には学園に行かせてやりたいからな!」
「そ〜言う事!じゃ〜さっそくドラゴン探しに行くぞ〜」
「ところでリュークよ!ドラゴンは何処に居るのや?」
「それはだな……山っぽくない?森とか草原じゃ見た事ないし!なんか山頂に鎮座してるとか山の奥で空から登場みたいなイメージ的な?」
「う〜ん…言われてみれば、そうだな!もし居なくても鉱石集めたり違うのが出て来るだろうしな!それにエレインに聞けばなんとかなるだろうし!」
「そ〜そ〜。エレインに聞けばいい!じゃ〜身体強化して行くよ〜!」
こうして2人は身体強化で馬鹿みたいな速度で距離も名前も分からない山へと走り出した!世間では霊峰アラバスと言われてる危険区域へと。