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Reality−異世界−  作者: Ongaku
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初めての出来事

ウ(こ、ここは?か、体がほとんど動かせない。声も出ないか。目もぼやけてあまり見えない。うっ。凄い悪臭だ。嗅いだことの無い臭い。生ゴミが腐った臭いをもっと濃くしたような悪臭だ。耐えられない。でも、体が動かせないからここから移動する事すら叶わない)


ウェザーは頭蓋骨、背骨、骨盤にヒビ、両腕両足を粉砕骨折、肋骨を15本骨折していた。体もあらゆる箇所から傷で血が溢れ出していた。生きているのが不思議なくらいだ。


衛兵「全く嫌になるぜ。死体を運ぶ係なんてよ。マスクしてもこの臭いには耐えられないな」


衛兵の声が聞こえた。そして、死体を捨てていった。


ウ(なるほどな。ここは死体置き場って事か。臭い訳だ。ここに来てどれだけ時間が経ったんだ?死体置き場って事は手当なんてされている訳は無い。周りは全部死体。自分の体の傷から感染症の危険あり。血が止まっていなければ、失血死もありえる。しかし、体は動かない。どうしたらいいのか)


ウェザーは考えていた。どうすれば助かるのか。声が出せるようになって助けを呼んだところで、助けてくれるとは限らない。助けてくれた所でまた、戦わされ今度こそ殺されるだけだ。


ウ(やばい。意識が遠のく。血が足りない感じもする。喉が渇いた。お腹も空いた。捕まってから何も口にしていない。餓死が先か、失血死が先か、病気で死ぬのか。一か八か食べるしかないか)


ウェザーは腹をくくり、自分の下にある死体を食べ始めた。


ウ「ゔゔぅ」

(ひどい味だ。血と腐った肉、土の味もする。食べれたもんじゃない)


ウェザーは嘔吐しながらも食べ続けた。ウェザーの中で何かのリミッターが外れた。自分の血を失う速さと死体から血肉を摂取する速さが均等になる様に食べ続けた。1週間経ち血は止まり、1ヶ月経つと傷は癒え、3ヶ月後には骨が再生した。


ウ「はぁー。よく寝た。ここの生活にも慣れてしまったな。自分が怖いよ」


ウェザーは死体置き場に捨てられてから半年が過ぎていた。半年もあれば死体がいつまで経っても増えないと衛兵の中で初めは恐れられていた。衛兵が来た時にはウェザーは死体に紛れていた為気づかれなかった。その内衛兵達に実害がない事、死体処理に困らなくて良いと気にされなくなっていた。


ウェザーは骨が再生した後、体が動くようになった為自分なりに体を鍛えていた。それと、ウェザーは1つ気づいたことがあった。自分が食べた魔物の力を使う事が出来ると言う事だ。ただし、その魔物がどんな魔法を使っているか分かったらの話だ。その為、死体置き場の魔物をどれだけ食べようがその魔物の魔法は使えないのだ。


ウェザーが過去食べた魔物は炎吐く狼、体を強化する魔物、そしてロウツイだ。


ウ「そろそろここを出るか。正面突破は無理だろう。だから体を強化してと」


ウェザーは体を強化すると壁に穴を手で掘り始めた。死体置き場は地下。つまりこのまま穴を掘ら続けて街の範囲を抜けてから地上に出る作戦だ。


ウ「体を強化すると楽だな」


ウェザーはどんどん掘り進めて行く。すると、拓けた場所に出た。そこには、真正面に女狐の妖艶な獣人、その向こう側には武装した人が6人ほど立っている。


ウ「え…」


ウェザーは武装した6人がこちらに敵意を向けたのが分かり、条件反射で女狐の獣人を人質に取った。


ウ「この人が殺されたくないなら、出口まで無事に通してもらおうか!」


武装兵「キュウカ様を離せ!この野蛮人が!」


ウ「そういえば、言葉が分からないな。お互いに。きっと怒ってるんだろう。安心してくれ。彼女は必ず無事に返す」


キ「ほう。お主面白いことになっておるのう」


ウ「え?日本語?」


キ「驚いておるのか?言葉は通じずとも魔力を持つ者であれば、魔法を使えば話せるであろう。お主の世界で言う通訳を魔法でする感覚じゃな」


ウ「そんな魔法があるなんて。お願いです!俺をここから出させて下さい!」


ウェザーはそう言うと意識が飛んでしまった。目が覚めると、檻の中にいた。


ウ「おいおい。またこれか。もう誰も信じれないな」

 (気を遣うのもアホらしくなったな)


キ「目が覚めたか。命知らずな輩が。少々魔法で眠ってもらった」


キュウカの後ろには武装した兵士が立っている。


ウ「ああ。最高の目覚めだよ」


ウェザーはそう言うと、強化魔法を使い檻を捻じ曲げて出た。武装した兵士が武器を構える。


キ「よい。武器を下せ」


兵士達は武器を下す。


キ「妾にこんな敵意を向けてくるとはな。何故そこまでして出たいのだ?」


ウ「一刻も早くこの胸糞悪い場所から出たいんだ」


キ「その後はどうするのじゃ?また森で暮らすのか?それとも、エルフを助け出すのか?」


ウ「何故それを?いや、そんな事はどうでもいい。俺は俺のやりたいようにやる。それだけだ。死ぬのはごめんだ。散々死にかけて思い知ったからな」


キ「少し覗かせてもらっただけの事。妾はお主の事に興味が湧いてな。この先どう生きるか楽しみじゃ。どうじゃ?妾達と組まぬか?妾は衣食住と言葉を通訳できる魔法を教えよう。悪い話ではあるまい?」


ウ「逆にそっちは何のメリットがあるんだ?」


キ「仕事をしてもらいたい。それと、お主の成長を見てみたいのぅ」


ウ「仕事か…良いだろう。お互いに利はある。俺はウェザー・E・ライトだ。まだ信用した訳ではないが、よろしく頼む」


キ「まあ良い。妾はツキメラ・キュウカじゃ。皆はキュウカ様と呼んであるが、お主はファーストネームで呼んでも良いぞ?」


ツキメラ・キュウカ 女狐の獣人。尻尾は9本。年齢は不明。趣味は色んなものを観察する事。


ウ「呼び方は考えておく」


キ「ウェザー。お主に仕事を頼みたいと申したが、ある方を救い出して欲しいのじゃ」


ウ「ある方?」


キ「とその前に、その血だらけの格好で死臭がする体を綺麗にして来い。ついでにここの事についても教えてもらえ。ルスト、頼んだぞ」


ル「はーい!じゃあ行くわよ!ウェザーちゃん!」


ウ「・・・」

(この人の言葉分かんなかった)


キ「ウェザー、これをやろう。これで話しを理解できる。一歩通行だかな」


ウェザーは石を貰った。


ウ「こんな便利なものがあるのか」


ル「これはとーっても貴重な物よ!さあ行くわよ!」


ウ(何となく仕草から思ってたけど、オカマだな)


ル「そうそう。ここは、本名名乗っている人もいれば知られたくないからコードネームの人もいるわ。私のルストもコードネームよ」


ルスト オカマ 人間 2メートルあるガタイの良い男にしか見えない。年齢 30 趣味は自分磨き。


ウ(なるほど)


ウェザーとルストはしばらく歩いた。すると少しずつ灯りが見えてきた。


ル「さあ、御覧なさい!ここはザーマの国裏の街リバークよ!」


そこは、地下と思えない程に広い場所に店や家が建ち並んでいる。あり得ない程に栄えていた。


ル「ここを取り仕切ってるの誰だと思う?キュウカ様よ!」


ウ(あの偉そうな感じからして察しはついていたけど、ここまでとは)


ル「さあ、早くお風呂に行きましょ!」


ウェザーは温泉へ案内された。


ウ「あーー。お風呂なんてこっちに来て初めてだ。水浴びはしてたけど、温泉に限りますなぁ」


ウェザーは自分に付いた汚れを落として、温泉に浸かっている。


ル「あら。ウェザーちゃんすごくいい体!顔も好みよ!どう?私といい事しない?」


ウ「な、体を触るなルスト!俺にそんな趣味はない!大体何でお前もここにいるんだよ!」


ル「そんなに嫌がらなくてもいいじゃない!何言ってるか分からないけど、ここはどこも混浴よ」


ウ「最悪だ!」


ウェザーとルストはそんなやり取りをしながら温泉から出た。


ル「次はその髪ね。今も好みだけど、流石に伸ばすじゃないかしら?」


ウェザーはこちらの世界に来てから一切髪を切っていなかった。その為長髪になっていた。


ウ「そうだな。よろしく頼む」


ル「よろしくって言ったのかしら?任せて!」


ウ(このオカマできる…)


ウェザーは散髪してもらった。


ル「次は服ね!さあ行くわよ!」


ウェザーは血だらけになった服を捨て、綺麗な服に着替えた。


ル「さてと、とりあえずキュウカ様に会いに行きましょ!」


ウ「ルスト、世話になったな。ありがとう」


ル「お礼には及ばないわ。」


ウ「何で通じてるの?」


ル「気持ちよ♡」


ウ「うっ。吐き気が」


ウェザーとルストはキュウカの元へと向かった。


キ「来たか。待ちくたびれたぞ。ルスト、お前も聞け。お主達にやって欲しい仕事の事じゃ。ある方を助け出して欲しいと言ったな。それは女性の魔族の者じゃ。今は、このザーマの国のある貴族の奴隷として捕らえられておる」


ウ「奴隷…」


キ「その者の名はライア。その者を救って欲しいのじゃ。幸運な事にその貴族はこの都市部ではなく、田舎の方におる。少数精鋭でやってもらいたい。メンバーはウェザーとルスト、ニア、ダンの4人で行ってもらう」


ウ「随分と俺を買っているようだが…」


キ「そうじゃのう。4人の中では最弱だのう。だが、お主には伸び代がある。それに、まだ顔が一切割れていないというメリットがある」


ウ「なるほど。こんなにしてもらったんだ。俺も恩返ししなきゃな」


キ「ニアとダンにはもう話を通してある。出発は明日の朝4時じゃ。それまで支度を済ませ休むと良い」


ウ「ああ」


ル「さあ、ウェザーちゃん行きましょうか!」


ウェザーとルストはキュウカの元を後にして、武具や道具、水や食料を調達した。そして、宿で仮眠をした後リバークの出口のところでニアとダンに合流した。


ニア「遅いですよ!ルスト!」


ニア 犬の獣人 女性 20歳

趣味 食べる事


ル「しょうがないじゃない!お化粧はオカマの嗜みよ!」


ダン「全く…相変わらずだな」


ダン イタチの獣人 男性 21歳

趣味 料理


ウ「ウェザーだ。よろしく頼む」


ル「ウェザーちゃんよ!よろしく頼むわ!」


ウ「伝えたい事を伝えてくれるのは感謝してるよ」


ル「どーも!」


ウ(すごいな)


ニ「私はニアです!よろしくね!」


ダ「ダンだ。よろしく」


ウ「自分で言うのもおかしいが、お前達の主人に牙を向けた人間だぞ?信用していいのか?」


ル「正直信用しきれてないかもしれないわ。でも、これは任務。個人の感情は命取りになる。今はみんなチームよ!裏切らない限り私達は仲間よ!」


ウ「そうか。なら期待に応えなきゃな」


ル「その意気よ!さあ、みんな行くわよ!」


ニ「はい!行きましょう!」


ウェザー達はライアを救出しに出かけるのであった。



To be continued

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