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Reality−異世界−  作者: Ongaku
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覚醒の予兆

ここはザーマ国都市部レイザ


奴隷狩りの檻にいれられて移動している。ウェザーが辺りを見回すと手足と首に枷をつけられた人達が働かされている。近くには鞭を持った人が立っている。


ウ(ここは奴隷が認められた国家か…そして、俺もああなる訳か)


奴隷狩りの拠点に着いたようだ。とても大きな屋敷だ。


奴隷狩りA「アデルボさん!ありがとうございました!報酬は後日渡しに参りますので!」


ア「ああ。分かった」


そう言うとアデルボは去っていった。


奴隷狩りB「さーて。お前達はこっちに来い!」


ウェザー達は屋敷の中に連れていかれた。そこには大男が立っていた。どうやら奴隷狩りの頭のようだ。


頭「お前ら!今回の出来はどうだ?」


奴隷狩りA「へい!今回は上々です!」


頭「ほう。上手くやったようだな。とっとと奴隷の焼印いれてやれ!」


奴隷狩りA「へい!お前らこっちに来い!」


頭「待て…そこのエルフ。お前は上玉だ。こいつは高貴族に売れる。お前だけこっちに来い」


ティレンが連れていかれる。


ウ「待て!」


ウェザーが叫ぶ。しかし、手足に枷をされた状態ではどうする事も出来なかった。他のエルフ達も抵抗しようとするがその甲斐むなしく、ティレンは連れていかれた。ティレンは別れ際に振り向いて微笑んだ。その目には涙が溢れ出ていた。


奴隷狩りA「さっさと歩け!」


他のエルフと共にウェザーは地下の監獄へと連れていかれた。


奴隷狩りA「お前達にこれから奴隷の焼印をいれる!一生消えることはない奴隷の証だ!奴隷はペット以下だ!よく覚えておけ!」


そう言うと奴隷狩りはエルフ達に焼印を入れ始めた。エルフ達は悲鳴をあげならがら、次々にいれられていく。そして、ウェザーの番になった。


奴隷狩りA「次はお前の番だ。エルフでもないが多少は金になってくれよ?」


奴隷の焼印と称した鉄を炎で熱してウェザーの右肩三角筋とも呼ばれる箇所に当てられた。


ウ「ぐっ…」


ジュッと音と共に奴隷の証を体に刻み込まれた。


奴隷狩りA「明日お前達をオークションにかける。それまでは檻の中で大人しくしておけ」


ウェザーは言葉は理解出来ていなかったが、自分が奴隷として売られるという事は察した。


ウェザー達はそれぞれの檻に入れられた。ウェザーは冷静だった。エルフ達は泣く者、怒る者、無感情になる者、檻を壊そうとする者、檻に入れられたエルフ達の反応はそれぞれだった。魔法は特別な力が働いているのか使えないようだった。


どれ程時間が経ったのか分からないが、奴隷狩り達が来た。どうやら朝のようだ。


奴隷狩りA「出てこい!行くぞ!」


奴隷狩り達に檻からウェザー達は出された。屋敷の外へ連れていかれて、また大きな檻に入り馬車に引かれて大きな建物まで移動した。


奴隷狩りA「こっちだ!」


奴隷狩りにその大きな建物に連れていかれた。どうやらここがオークションする所のようだ。ステージがある。そこに、オークションにかけられる商品。つまりは奴隷。そして、そのステージの前にはオークションをする客が大勢いる。


ウ(こうやって見ると色んな種族がいるんだな。エルフだし、獣人的な人もいるし、ドーワーフみたいな小さい人もいるし、違う出会いしたかったな。あ、あそこの狐の女の人着物着てる。妖艶な人だ。あの人に買われるならちょっといいかも…)


ウェザーがそんな事を考えてる間にエルフ達が次々にオークションにかけられて売られていく。


司会「お次は小休憩がてら人間です!ただの人間ですので、銀貨1枚から!」


ウェザーの番が来たようだ。


司会「さあ!誰かいないか!?」


ウェザーは嬉しいような悲しいような気持ちになった。誰もウェザーを欲しがる者はいなかった。ウェザーはスタッフに連れられてステージを後にした。


スタッフ「誰からも欲しがられないなんてな!お前はコロシアム行きだ!」


そう言うとウェザーを檻に入れて馬車に引かれてコロシアムに連れていかれた。


ウ(なんて言ってたんだろう?帰れると思ったのにまた違う建物に…歓声が聞こえる。ここで何をしてるんだ?)


中に連れていかれた。そこには鎧を着た強そうな衛兵が何人も立っている。そしてウェザーは、オークションのスタッフからコロシアムにいる衛兵へと渡された。


衛兵「こっちへ来い!」


衛兵に連れられて扉の前まで連れていかれた。扉の向こうからは大歓声が聞こえる。ウェザーにしてあった枷を衛兵が外した。そして、衛兵が扉を開けた。


衛兵「行け!」


ウェザーは衛兵に突き飛ばされて扉の奥へと進んだ。そこに広がる世界は、まさにローマのコロッセオだった。コロッセオでは猛獣と剣闘士が戦っていたとされている。目の前で魔物と戦わされている人がいる。一対一のようだ。


ウ(お前も戦えって事か。人権なんてないって事か…あの魔物を殺して必ず生き延びてやる!)


ウェザーは辺りを見渡した。すると上から剣が降ってきて地面に刺さった。


ウ(これを使えって事ね)


そうしている間に戦いが終息した。魔物が勝ったようだ。


魔物「ヴヴゥゥァァ!」


魔物がこちらに気づいたようだ。魔物は頭と尻尾が2つあり、6足歩行の狼の見た目をしている。大きさは足から胴体までの高さとウェザーの高さ丁度同じ高さだ。その上に胴体がある。かなりの大きさだ。


ウ(こんな化物どうしたら…あの森にもこんなのいなかったし)


そう考えてる間に魔物が飛びかかってきた。ウェザーは右斜め前に回避しつつ魔物の1番前の左足に剣で横斬りをいれた。


魔物「ヴヴゥ」


魔物の左足から血が滲み出た。


ウ(手応えはあった。このまま攻撃を食らわず行けば、倒せるかもしれない!)


魔物「ヴヴァァ!」


左側の頭が吠えるのと同時に口から黒い煙を出した。ウェザーは煙にのみ込まれる。


ウ(視界が消されたか。でも、この1ヶ月無駄に過ごしていたわけではない。暗闇でも動けるように聴覚と気配なるものを身につけた。大体の動きは分かる)


魔物の左の頭がウェザーに噛み付こうと上から仕掛けてくる。右に回避して左顔側面に縦斬りする。魔物は痛みを感じながらも頭でウェザーに下からえぐるように頭突きを繰り出した。ウェザーは空へ吹き飛ばされる。


ウ(ぅ…さらに吹き飛ばされたか)


魔物が下で口を開けて待ち構えている。


ウ「一か八かくらえ!!」


ウェザーは剣を下に力の限り投げた。剣は背中に命中して魔物が怯んだ。そのまま背中に着地して、剣を背中から抜いて背中にしがみついた。そして、何度も一度突き刺さった傷口に剣を突き刺す。魔物が苦しんでいる。


ウ「このままいけば!」


魔物は右に寝返りをうって一回転した。ウェザーは潰されないように、背中から降りるしかなかった。魔物は距離を取った。左の頭が再度黒い煙を吐いてくる。ウェザーは再び煙にのみ込まれた。


ウ「無駄だ!」


ウェザーは心を落ち着けて魔物の出方を見ている。


魔物「ヴヴァァ!」


ウ「!」


魔物の右の頭が吠えた。それと同時に爆発が起きウェザーを爆風で壁に吹き飛ばした。ウェザーは壁に叩きつけられてしまった。


ウ(息ができない。苦しい。体は何とか動く。骨は折れてない。視界が歪む。あの化物は…近づいて来てるか。やばい)


魔物がゆっくりとウェザーに近づいてきた。ウェザーは何とか立ち上がり、剣を1番前の左足に突き刺すが力が入らなかった。そこに、1番前の右足でウェザーに向かって横振りした。爆風のダメージが大きく満足に動けないウェザーはまた壁に叩きつけられる。


ウ(痛い…どうしたらこいつに勝てるんだ?魔法が使えれば。そうだ!この世界には魔法という概念が存在した。絶対に使えるはずだ!)


ウ「火よ!雷よ!風よ!水よ!土よ!なんかでろ!」


ウェザーは両手を前に突き出して魔法を出そうとしたが何も起きなかった。


ウ「やっぱりか…死を受け入れるしかないか」


魔物がゆっくりと近づいてきてる中ウェザーは目を瞑り死を悟っていた。


ウ(あー。死ぬのか。頑張ったのに…今回は流石に無理か………ん?何か自分の中に感じる。感じたことの無い感覚。エネルギーのような何か…狼?…この化物じゃ無い。あれは、初めて倒した狼?の魔物だ!あいつは黒い炎を出していたな)


ウェザーは死ぬ間際に、初めて倒した魔物を思い出していた。黒い炎を吐いてくる狼の魔物。それをイメージした時、黒い炎が手を包み込んだ。


ウ「これは!?よく分からないが、まだ諦めるには早いって事だ。やってやる!弱肉強食だ!」


ウェザーは剣を右手に持ち左手で黒い炎を使う事にした。魔物は油断している。ウェザーは動けないフリをしている。魔物はゆっくりと左頭の方でウェザーを食べようとする。


ウ「今だ!」


左頭を来るのと同時に後ろに下がり、目と鼻を焼くように黒い炎を左手から放つ。魔物が苦しむ。その隙に剣に黒い炎を纏い、1番前の右足首を焼き斬った。更に魔物が苦しむ。その間に右側の残り2本の足を焼き斬り魔物が右側に体勢を崩して倒れこむ。背中に這い上がり、魔物の右頭のところへ移動して首を焼き斬った。


ウ「残りはこっちの頭だけだな。お前の負けだ…安らかに眠れ」


ウェザーは剣を振り下ろして、左頭も焼き斬った。魔物は絶命した。


実況者「大番狂わせ!!なんと、名もなき奴隷の逆転勝ち!!!コロシアムのペット、ロウツイ敗れる!!」


ウ「ハァ…ハァ…終わるまで全く耳に入って来なかったけど、実況してる奴がいたのか。観客も満席。歓声がうるさい。これで終わりか?」


実況者「さあ、この立場のわかっていない奴隷に制裁を与えたいと思います!コロシアムの破壊王、アマカイガー!」


ウ「まだ…か…こっちが死ぬのが先か、コロシアムの魔物を狩り尽くすか、か…」


魔物側の巨大な扉が開かれる。出てきたのは、全身銀色の鎧に包まれているような見た目で、顔は虎、頭に巨大な角が額から生えている。四足歩行で尻尾は3本生えている。大きさは、ロウツイより少し大きめだ。


ウ「うおぉぉぉ!」


ウェザーは、間髪入れずに黒い炎を浴びせて尚且つロウツイを倒した黒い炎を纏った剣で斬りかかる。そして、ウェザーに現実が襲いかかる。アマカイガーには傷1つなかった。それどころか、剣が折れた。


ウ「そんな…」


アマカイガーは右足でウェザーを吹っ飛ばした。ウェザーは壁にめり込むほどの勢いで叩きつけられた。ウェザーは意識を失う直前に骨が砕ける音がした。自分の血が吹き出す光景を見ながら…。


実況者「一撃!!流石はコロシアムの破壊王!!!こいつを倒せる生物は現れるのか!?」


深夜になりコロシアムは静かになっていた。衛兵達が今日の片付けをしている。死体もその1つだ。


衛兵A「この壁にめり込んだ死体も、地下の死体置き場に持って行っとけ」


衛兵B「はい!」


ウェザーは地下の死体置き場に投げ捨てられた。そこには、大量の死体が山積みになっている。魔物はもちろん戦っていた剣闘士達の死体もある。辺り一帯赤一色だ。ものすごい悪臭も立ち込めている。死体しかないはずの場所で動く影が1つあり…。




To be continued

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