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Reality−異世界−  作者: Ongaku
24/30

ウィンル国編13

とりあえずウィンル国編はこれで終わりです!ちょいともう片方の小説進めます!

若頭達を除く、ウェザー達はフィールン族の村を訪れていた。村長トマとライアが2人っきりで話していた。


ト「本当になんとお礼を申し上げてよいやら…」


ラ「契約ですから気にしないで下さい!」


ト「そうでしたな。ゴホッゴホッ。皆あなたの様な魔族だったら分かり合える日も来るかもしれませんな。」


ラ「確かに人族の方達を恨んでいる魔族がほとんどです。でも、私の様に分かり合おうとしている魔族もいます。」


ト「そうなのですか…いつの時代も人は血を流し戦ってきた。本当はそんな事をしなくてもよいのに欲深い人間は心を満たす為に他者を平気で陥れる。ゴホッゴホッ。悲しい事です。私は村の者が守れればそれでよい。今のこの平穏が永遠に続いてくれればどれだけ幸せな事か…。」


ラ「確かに難しい問題ですよね。永遠に答えはないのかもしれません。でも、私はこの世界が平和になるって信じてます。いや誰かに任せるのではなく。私もその一員として世界平和の為にこの命を使います!」


ト「世界平和と来ましたか!…あなたならきっと成し遂げられる。さあこちらへ。」

トマはライアの手を掴み、家の外へと出た。そこに、村人、ウェザー達がいた。


ト「皆よく聞けぇーい!皆知っておる通り私の命はそう長くない!ゴホッゴホッ。だから、村長として最後の願いを言い渡す!我々フィールン族は恩人であるギルドフラクメイが助けを必要とすればいついかなる時も助けに馳せ参じる事を命じる!そして、このライア殿は世界平和を望んでおられる!お前たちもこれくらいの志を持って生きよ!決して命を奪い合う争いをするな!口げんかぐらいにしておけ!」

トマはそう言い終わるとその場で膝をついた。村人たちはトマの話を聞き、賛同の意を示していた。


ラ「大丈夫ですか?」


ト「ええ。少し大きな声を出し過ぎただけです。」

村人がトマを家に運び、休ませた。


ウ「どうしたリルネ?」


リ「あの婆が大きな流れに帰ろうとしてる。」


ウ「死期が近いって事か?」


リ「うん。でも死は終わりじゃない。大きな流れになる。」


ウ「大きな流れ…か。」


リ「うん。」


ウ(たまに難しいこと言うよな。子供だから気にしなくていいか。)

その夜、村でお礼を込めた宴が行われた。次の日、フィールン族の村を出発した。ウェザー達が向かった場所に、若頭達がいた。


若「終わったか。行くぞ。」


ウ「案内を頼む。」


ミ「ねぇ~。どうだった?料理美味しかった?」

若頭達が乗っている火車からミルチが顔を覗かせる。そう。ミルチだけでなくヴェリー、モアトスも生きていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

時間は遡り、ウェザーがミルチ達を連れネンソサキの街で若頭に会いに行った。


若「よう。どうやら無事に見つかったみたいだな。」


ウ「あんたが若頭か。若頭、ルスト、ダン、ニア、ライア。ありがとう。お前たちがいなかったら俺はあそこで死んでいた。」


若「感謝の気持ちは受け取っておこう。まあ実際ライアがお前の場所を突き止めてなかったらあそこへ行くつもりもなかったし、アリータスがマディエストを倒さなければ誰一人助からなかった。いろんな事が重なって今を生きている。それを規模に銘じろ。」


ウ「ああ。」


ル「また新しい子が増えてるみたいだけど…」


ウ「リルネか。」


ル「あら。リルネちゃんって言うの?」


リ「うん。」


ル「リルネちゃんあっちで私と遊びましょ?」


リ「嫌だ。ウェザーと一緒にいる。」


ウ「ルスト。気遣いは無用だ。」


ル「そう…分かったわ。」


若「それで、その3人をどうするつもりだ?」


ウ「その事なんだが、この3人をお前たちの仲間にしてもらう。」


若「ほう。」


ニ「何言ってるんですか!?殺されかけた敵ですよ!?」


ウ「なら他に方法があるのか?」


ニ「殺すべきです!それか騎士団に突き出すべきです!」


ウ「俺はあれからまた考えていた。こいつらが一番苦しむ方法は何か。死んだらそれで終わり。だが、生きていれば苦しみを与える事が出来る。罰を与えるのなら、そいつが一番苦しい思いをするべきだ。殺せばそれで終わり。騎士団に突き出せば殺されるかもしれない。拷問するにしたってほとんどは、肉体的苦痛だろう。なら、何が一番苦しみを与えられるか。それはお前たちと一緒に働くことだ。」


ル「なんでそれが苦しくなるのよ!?」


ウ「こいつらは反省している。自分のしでかしたことにな。その自分の罪と生きている限り永遠に付き合って行かなければならない。それにお前たちと同じ仕事をすれば肉体的にもくるだろ?」


ル「反省したなんて分かるわけないでしょ!心を読めるわけじゃない…危険分子は摘むべきよ。」


ウ「俺は少なくともそう感じた。ルスト。お前の様に考える奴、俺みたいに考える奴。この世界にはいろんな考え方の人間がいる。だから、争いが起こったりする。危険な思想だったり、国の為、私欲の為…いろいろだな。自分と自分たちと違うから、納得しないなら殺してしまえ。とな。それで、他の考えや思想を持つ人を無くしてはい。世界が平和になりました。って…」


ウ&ラ「それって本当に平和ですか?」


ル「ライアちゃんまで…」


ラ「今はただの綺麗ごとです。でも、お互いが意見を尊重して理解して、譲れるところは譲って譲れない所は譲らない。お互い譲れないなら恨みっこなしでじゃんけんとか…そんな優しい世界があってもいいじゃないですか!」


ウ「お互い歩み寄って話し合えばいい。だが、それが出来ない奴が多すぎる。」


ル「ウェザーちゃん。ライアちゃん。あなた達の意見分からなくはないわ。でも私達の意見も尊重してちょうだい。キュウカ様に危険な奴らを近づけさせることは出来ないわ。」

ルストは武器を取り出し構えた。目は本気の目だ。


ニ「私もルストに賛成する。」

武器を構える。ダンは目を瞑り腕を組み壁にすがっている。


ヴ「もういい。争いを好まないんだろ?最初から覚悟は出来ていた。殺れ。」

若頭は椅子に座っていたが、立ち上がり刀を抜いた。ウェザーも剣を抜こうとした。が、ミルチがウェザー剣を抜こうとしている手に手を置いた。


ミ「もういいよ。あたしたちをかばわなくても。それだけの事をしたって分かってるからさ。あんたが味方してくれて、必要だってあの時言ってくれてホントに嬉しかったよ。ありがと。バイバイ!」

ミルチの目から雫が滴り落ちる。


モアトス「そうですね。私達をかばうなんて…けじめをつけましょうか。」

3人は覚悟を決めた。


若「…という事だ。」

若頭は刀をルストとニアの前に出して、手を出すなと言う合図を出した。


ニ「若頭!」


若「こいつらが悪人なら斬ろうと思ってたが、今の光景を見て判断した。俺の目にも反省しているように見えた。」


ル「…なら仲間にするって言うの?」


若「それを決めるのは俺じゃない。帰るぞ。リバーグの街へ。」

ウェザー達はこうしてツキメラ・キュウカに会うためにリバーグの街へ行くこととなったのだ。


若「話は変わるが、ライアとアリータスは知っている事だが、この街の街長はマディエストとグルだった。謳い文句は子供の病気だが、子供はいない。」


ア「許せん!あいつが街長をしている限り、また違う被害を街の人々が襲うかもしれない。」


ウ「なら罰を与えないとな。街の人が納得する形で…」

そして、街長を攫い街の人達に真実を伝えた。施設に捕まった人達の証言もあり、ウェザー達の言う事が信じられた。そして、若頭の魔法で藁人形を3人に見えるようにして証拠を消すためにウェザーが焼き尽くしたのだ。街の人次第で街長を助ける予定だった。もし、街長が逃げ出さなかったら殺したように偽装して、裏の世界で生きさせるつもりだった。が、最後は知っての通りである。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ウ「まあな。」


ミ「いいな~。あたし達なんて冷え切ったパン一個だよ?」


ル「あんたほんとに反省してるの!?食べ物分けてもらえるだけありがたいと思いなさいよ!」


ミ「反省してますよ~。」


ヴ「いいから黙っとけ。」


ミ「はいはい。分かりました。」


カ「これが火車って乗り物なんですね~。」


火「ギャアアアアアアア!!!」


ウ「な?うるさいだろ?」


リ「でも可愛い。」


モコフワ「ほんとねぇ~。」


シ「わたくしも欲しいですわ!どこに売ってるんですの!?」


ウ(あれ?これ可愛いの?キモカワ…俺には見えん。)


ア「さて、リバークに案内してもらおうか。」


若「それじゃあ出発するぞ。」

リバークへと出発した。


ウ「良かったのか?両親の元へ行かなくて。」


ア「騎士団に任せておけば大丈夫だろう。それに、助けてもらった恩義を長に伝えるのが先だろう。」


ウ「アリータス。いい奴だな。」


ア「な!と、当然の事だ!」


ウ「そうか。」

ウィンル国からザーマ国へと入り、しばらくして若頭がルスト、ダン、ニア、ウェザー以外に目隠しをさせた。


若「さあ着いたぞ。目隠しを取れ。」

アリータス達は一斉に目隠しを取った。そこに広がる巨大な地下空間。栄えた和風建築の家々。明るく照らされた街がそこにあった。


ア「な、なんだここは!」


シ「う、美しいですわ!」


チ「すっげーー!」


カ「こんな綺麗なところがあったなんて…」


ミ「すっごーい!」


ヴ「俺様は初めて外の街出たぜ。すげーな。」


モアトス「こんなの初めて見ましたよ。」


モコフワ「懐かしいわねぇ~。」


ラ「綺麗なところですね!それにいろんな人種の方々がいますね!」


リ「リルネここ好き!」


ウ「あの時はあんまり余裕がなかったが改めて見るといい街だな。」


若「お前ら行くぞ。」

ウェザー達は一番大きな建物の中に入った。大きな畳の部屋にツキメラが脇息にもたれかかってくつろいでいた。もう1人、付き人の女がいた。猫の獣人のようだ。


ツ「帰ったか。」


若「はい!」


ツ「久しいのう。ウェザー。」


ウ「ああ。久しぶりだな。」


?「貴様!無礼だぞ!」

ツキメラの付き人がウェザーを注意した。


ツ「よい。こやつは得別じゃ。」


?「しかし…」


ツ「よいのじゃ。それに、ライア無事で何より。」


ラ「初めまして。私を助けて頂きありがとうございました!」


ツ「うむ。そなたらは?」


ア「はい!私共はギルドフラクメイです。私はギルドマスターのアリータス・ヌダルクスです!若頭殿達が我々に救いの手を差し伸べて下さいました。その長であるあなた様にも礼を言うのが道理。ありがとうございました!」


ツ「うむ。謝意を受けとっておこう。」


ウ「本題に入ろう。この3人をここの仲間に加えて欲しい。」


ツ「ふふふ。良いじゃろう。」


?「お言葉ですがキュウカ様!素性の知れぬ者は危険すぎます!」


ツ「その方が面白いではないか。」


?「面白いと言う話ではありません!力も使わないで…」


ウ「いいって事だな?」


ツ「ああ。よろしくな。そこの3人。」


?「もう!」


モアトス「その寛大なお心遣いに感謝いたします。必ずやお役に立って見せます!」


ヴ「俺様も誓うぜ!」


ミ「あたしもキュウカ様の為に!」

3人はツキメラに対して頭を下げた。


ツ「うむ。期待しておるぞ。」

その時、ふすまを突き破って少女が入ってきた。


嬢「スイ!帰ったと聞いたぞ!」


若「お嬢!その名前はやめてくれって…それに、今は大事な話の最中で。」


嬢「良いではないか!」


若「すみませんキュウカ様。」


ツ「よいよい。」


嬢「ほれみい!キュウカ様が言っておるぞ!」


若「キュウカ様。あまりお嬢を甘やかさないで下さい!」


嬢「お!そこの者!」


ウ「俺か?」


嬢「違う!そなたの後ろにおる子供じゃ!」


リ「リルネ?」


嬢「そうじゃ!リルネと言うのか!一緒に遊ぶぞ!」


リ「ウェザーと離れたくない。」


嬢「むむむ。泣くぞ?」


ウ「なら俺も一緒に」


リ「ううん。分かった。遊んでくる。」


嬢「そうか無くてはのう!スイ!付いて来い!」


若「やれやれ。キュウカ様。私はこれで。」


ツ「うむ。ご苦労だった。ウェザーとライア以外は下がってよい。アリータス達に街を案内してやれ。そこの3人にはいろいろと教えてやれ。」

ウェザーとライアと付き人を残しみんな退出した。


ツ「ふふふ。愉快じゃのう。やはりウェザー。そなたを仲間にして良かった。面白い事になっとるしのう。運命のいたずらか。それとも、なるべくしてなったのか…。」


ウ「そうか。ただ、俺もお前に会えて良かった。ライア達に会えたのはツキメラ。お前のおかげだ。」


ツ「ほう。あの時とは随分と違う態度なんだな。」


ウ「まあな。」


ツ「それでお主たちはこれからどうする?妾はライアを救出してくれと言う依頼しか受けておらん。そなたは自由じゃ。」


ラ「キュウカ様!」


ツ「様はよしてくれ。ここで働くのもギルドに戻るもよし。」


ラ「うーんとすぐには答えは出ないです。でも、世界を見て回るつもりです!それが当初の目的のひとつですから。」


ウ「俺はとりあえず、奴隷を解放する予定だ。」


ツ「フフフ…ハハハ!愉快愉快じゃぞ!昔を思い出す…まるで昔の…。まあよい。そなたらは自由だからのう。それとウェザー。奴隷は解放された。」


ウ「何!?」


ツ「少し前に勇者一行がな。」


ウ「流石は勇者か…。」


ツ「まあ表向きなだけで、目の届か無い場所ではまだ続いておる。」


ウ「そうか。あの時の俺は言葉が理解できなかったから、どこへ連れていかれたか分からん。片っ端から情報を得るしかないな。ただ、俺達とは違う場所へ連れていかれた。」


ツ「…貴族その上の可能性もあるな。」


ウ「言葉が詰まるあたりを見ると」


ツ「ただの貴族ならなんとかなるだろうが、高貴族となると厄介じゃな。ここで、情報収集すればよい。依頼を出しておこう。」


ウ「助かる。そういえば気になることがあったんだがお前なら分かるか?」


ツ「なんじゃ?」


ウ「ルスト達が来る前にヴェリー達と戦っていたんだが、気が付いたらヴェリーを吹っ飛ばして自分の体はボロボロだったんだ。」


ツ「少し触れさせろ。」


?「ダメです!」

制止を振り切ってツキメラはウェザーの体に手を触れた。


ツ「ふふふ。なるほど。そなたはその時意識が飛んで防衛本能が働いたようじゃ。リミッターを外して100%の力でな。それに耐えきれず体がボロボロになったのじゃ。普通じゃ考えられぬが、お主の体ならあり得る事じゃ。退屈させぬのう。お主は。これからも妾にそなたの事を見守らせろ。」


ウ「そうか。勝手にしてくれ。」


ツ「さて、お主ら長旅で疲れたろう。ゆっくり休むがよい。妾はこう見えて忙しいのでな。」

ツキメラの所を後にした。


ツ「ククネ。ウェザーの言っておったティレンの情報収集の依頼を出しておいてくれ。」

付き人に対してツキメラが言った。


ク「かしこまりました。」


ツ「そなたはどこまで見えておる…ヌダルクス。」




                       To be continued




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