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Reality−異世界−  作者: Ongaku
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ウィンル国編12

守り女は剣をウェザーとリルネに構えた。


リ「ダメ!ウェザーは殺させない!」

守り女の剣が止まる。リルネが魔法の壁で剣に対抗していた。守り女は淡々と剣を持つ手に力をかけていく。それに伴い剣が近づいていく。


ミ「よそ見してんじゃねぇ!『大穿尾岩』」

地面に尻尾を突き立てる。巨大な土の尻尾が現れた。その尻尾が守り女へと向かって行く。当たる直前で目にもとまらぬ速さで斬りつけた。土の尻尾は一瞬にして木端微塵となった。


?「先にお前から倒す。」

守り女はミルチへと標的を変えた。


ミ「上等だ!」


リ「ウェザー!死んじゃダメ!」


ミ『土纏』

ミルチは土属性を纏い、体を強固にする。守り女がミルチへと近づいてくる。ミルチは尻尾を守り女に突き放つ。一瞬で尻尾の先端を斬られた。一瞬でミルチは再生させる。そして、また尻尾で突く。斬られる。ミルチはそれでも攻撃を辞めない。守り女か一歩近づけばミルチも一歩下がり、攻撃をする。段々とミルチのスピード、パワーが上がっていく。


ミ「アハハハ!!!コロシテヤルヨ!!!」

守り女はため息をつき。冷静に左の剣で尻尾を切り落とし、右の剣でミルチの首に振りかかった時だった。


ウ「待て!」


?「…。」

守り女は剣を止めた。ミルチの首から少しだけ血が滴り落ちる。ミルチは守り女へ攻撃を仕掛けようとした。守り女はミルチの腹部を強く蹴った。ミルチは吹っ飛ばされた。


ウ「話を聞いてくれ。」

ウェザーは血を流しながら立ち上がる。リルネは心配そうにウェザーを見つめる。


?「話すことなどない。」


ウ「ならなぜ攻撃を辞めた?」


?「死ぬほどの深手を与えたつもりだったが、生きていて少し驚いただけだ。」


ウ「俺達は…リルネを…故郷に連れてきただけだ…お前が守っている何かを…」


?「…リルネ…リルネ…リルネ…」

守り女は剣を地面に落とし、頭を抱えて苦しみ始めた。


リ「ウェザー無理しないで。早く治療しないと。」


?「あああああ!!!」

守り女は剣を取り、ウェザー達に斬りかかる。リルネが魔法で防御する。しかし、剣先がどんどんウェザー達へ近づいていく。


ウ「お前は…リルネを知っているのか?」


?「分からない!分からない!分からない!」


リ「リルネはみんながどこへ行ったのか知りたい!」


?「…分からない。もう私以外誰もいない…」

守り女は戦闘意欲がなくなり、剣を引っ込めた。


リ「誰もいない…。」


ウ「お前…記憶がないのか?」


?「…私は守り女。昔の記憶はほとんどない。記憶にあるのは血まみれの自分の体と剣。死体の山。」


ウ「…守り女。お前は何を守ってるんだ?」


?「分からない。理由は何個かあった。でも今は1つだけ。ここの遺跡を守る事。」


ミ「あれ?なんか丸く収まった感じ?」

ミルチがボロボロになりながら戻ってきた。


ウ「なんとかな。ミルチは大丈夫か?」


ミ「再生にちょっと時間かかったけど今は大丈夫。」


?「…。」

守り女は無言でリルネを見つめていた。


リ「ウェザー。治療。」


ミ「私に任せて。」

ミルチは荷物から瓶を取り出した。


ウ「それは何だ?」


ミ「回復薬。自然治癒力を高めるだけだけどね。あんたならこれで充分でしょ。あたしもリルネも回復魔法使えないしね。」


ウ「助かる。」

ウェザーは回復薬をいただいた。不味かった。だが、治癒力が上がり傷が塞がっていった。


ミ「すごいね。あたしらみたいに魔力使って自己治癒出来たらいいんだけど…。」


ウ「魔力ってのが分からないんだ。」


ミ「言ってたわね。あんたは特例中の特例よ。この先あんたと同じ生命体は生まれないと思う。」


ウ「そりゃどうも。リルネ。これからどうする?」


リ「…リルネそこが見たい。リルネも昔の記憶がほとんどない。このペンダントが大切な物だったのと、ここが故郷で両親はもういない。それくらい。そこを見たら思い出すかもしれない。」


?「…。」

守り女はしばらく微動だにしなかった。そしてついて来いと合図を送った。遺跡の中には壁画があった。そこには黒い龍と他の6匹の龍。7人の人。仮面を被った人が描かれていた。


ウ「どうだ?何か思い出せそうか?」


リ「…悪いのは王様。」


ウ「何の事だ?」


リ「分からない。その言葉が出てきた。ここは歴史を刻んだ場所。」


?「分かるのか?」


リ「詳しく…でも、昔見た記憶がある。」


?「私もずっと守っていたはずなのに詳しい事は思い出せない。」

しばらくして、ウェザー達は遺跡の外へと出た。


ウ「ありがとう。遺跡に入れてくれて。」


?「…。」


ウ「そうだ。名前はなんて言うんだ?」


?「アミラ…レビィ。」


ウ「アミラか。俺達と一緒に行かないか?」


ア「…気持ちだけ受け取っておく。だが私はここを守らないといけない。だから一緒には行けない。」


ウ「それならまた来るよ。」

 (負けないくらい強くなってからな。)


ア「リルネ。私はリルネと会ってどこか懐かしい感覚に襲われた。きっと昔に関りがあったのだろう。元気でな。」


リ「リルネも感じた。アミラも元気で!また帰ってくる!」


ア「…待っている。」

アミラと別れ、村の出口付近へと移動した。


ミ「あんた誰でも助けようとし過ぎじゃない?あたしが言える立場でもないけどさ~。いつか本当に死んじゃうんじゃない?」


ウ「かもな。心配してくれるのか?」


ミ「そんな訳なくもないけど…で、リルネの仲間を探す旅にでも出るの?」


リ「大丈夫。離れていてもすぐ近くにいるから。」


ウ「そうか。今度は俺達の所に来てもらうぞ。リルネ。」

 (時々難しい事言うな。)


リ「うん。」


ミ「なら決まりだね!みんな乗って!ネンソサキの街へ行くよ!」

ミルチ達は魔物に乗り出発した。



その頃ライア達は3か所ある施設の出入り口の最後の場所へ到着していた。


ヴ「ここも誰かが来た形跡はねぇな。」

モコフワ達が施設出入り口の中を確認してきた。


モコフワ「やっぱり~瓦礫で埋もれていたわぁ~。」


ラ「そうですか…。」


ヴ「落ち込むな。俺様を倒した奴がこんなんでくたばるわけないだろ!」


シ「その方の言う通りですわ!」


モアトス「…どうやら生きていたみたいですよ。」

目線の先に大きな魔物が走ってくるのが見えた。そこにミルチ、ウェザーの姿が見えた。


ヴ「あいつも生きてたか。」


ラ「ウェザーさん!」

ウェザーが到着するなり飛びついた。


ラ「やっと会えた!物凄く心配したんだから!もう会えないかと思った!ウェザーさん…ウェザーの馬鹿!」

ライアは泣いていた。


ウ「…すまない。みんな無事か?」


ラ「はい!」


ウ「そうか。本当に良かった。」


リ「この人達がウェザーの仲間?」

リルネは宙に浮きながらライア達を見て話しかけた。


ウ「ああ。いい奴らだ。」


ラ「その子は?」


リ「リルネはリルネ。長い間ずっと1人だった。これからはウェザーといる。」


ラ「それなら私達の仲間だね!よろしくね!リルネちゃん!」

ライアはリルネを抱きしめた。リルネは戸惑いつつもうんと返事をした。カトリーナ達もウェザーの所へやって来て再開を喜んだ。


カ「どうしてここに?」


ウ「まあ色々あってな。物資を調達する為にここに寄ったんだ。そしたらみんながいて驚いているところだ。」


シ「そうだったんですの。わたくし達はあなたを探しに来てたんですわよ?」


チ「ほんとだぜウェザーの兄貴!」


ウ「ありがとなみんな。」


カ「いえいえ。それで、その子は?」


ラ「リルネちゃんです!」


リ「よろしく。」


モコフワ「よろしくねぇ~!」


シ「か、可愛いですわ!」


カ「よろしくね!リルネちゃん!」


チ「よろしくな!」

みんなにちやほやされて、リルネは戸惑いつつもどこか嬉しそうだった。それをミルチはボーっと見つめていた。


ウ「どうしたミルチ?」


ミ「いやさ~このまま逃げようかなって。」


ヴ「おい!」


ミ「はいはい。分かってますよ。逃げるんならとっくに逃げてるっつーの!」


モアトス「羨ましかったんでしょ?」


ミ「…。」


ヴ「街に戻ろうぜ。ここにいてもしょうがねぇ。俺様たちはしてきた事のツケを払わねぇとな。」

全員合意して、街へと戻った。


ア「みんな無事か!」

アリータスが出迎えてくれた。


ア「ウェザー!やはり生きていたか!」


ウ「ああ。久しぶりだな!」


ア「何が久しぶりだ?心配したんだぞ?」

アリータスとウェザーは拳を合わせた。


ウ「ルスト達はどうした?」


ア「若頭殿達は人目のつかない場所にいる。みんな元気にしている。」


ウ「そうか…それと、新しい仲間だ。」


リ「初めまして。リルネ。よろしく。」

ウェザーの背中からひょっこり顔を出してあいさつした。


ア「これは可愛い仲間だな!私はこのギルドのマスターをやっているアリータスだ。よろしく頼む。」

アリータスはリルネに手を差し出した。


リ「うん。アリータス。」


ア(な!カトリーナに引けを取らん可愛さだ!)

アリータスもリルネの虜になった。


カ「お姉ちゃん。お父さんとお母さんは?」


ア「それがな、数日前の事だ。第3騎士団がこの街にやってきたんだ。マディエストを追ってきたみたいでな。それで、若頭殿達は人目のつかない所へ行ってしまった。騎士団は施設を調査して、マディエストと戦い倒したそうだ。私が倒したと思ったのだがな…この騒動の関係者を探し出し、私は騎士団と話をした。父上母上を治療してくれると約束してくれた。マディエストの事もある。任せるつもりもなかったのだが、フレーネ団長が直々に来てな。責任を持って必ず救うと。彼女の眼は本気だった。だから任せることにしたんだ。今はリフダム国に移送中だろう。」


カ「ならお父さんとお母さんは助かるんだね!?」


ア「そう信じよう。さて、ウェザー。そいつらはどうするつもりだ?」


ウ「…。」

次の日になった。


空は快晴。晴れ渡っていた。街はとても賑わっていた。そう。民衆が集まっているその場所には、街長であるコロール、ヴェリー、モアトス、ミルチが首つるし台へ立たされていた。4人は手枷をされていた。ウェザーは処刑人として立っていた。


コ「なぜだ!?私は街を思い!今日まで尽くしてきた!ここまで発展させたのは私だ!なぜこの私がこんな目に!みなさん騙されています!悪いのはこいつらだけだ!」


ウ「なら先にこの3人について話し合いましょう。この3人はデアスの悪魔の名を利用し、人攫いを行っていた者達です。ここに証人もいる事でしょう。そのまま帰ってこなかった人もいます。それは事実であり、変えることは出来ません。皆さんに問いたい!この3人をどうすべきなのかを!」


街民「殺せ!私達の家族を殺したんだ!当然のことだ!」


ウ「しかし、彼らは反省しています。死んだらそれまで。死んで償うよりも生きて、その苦しみを味わいながら生きていく方が辛いと私は思いますがどうでしょう?」


街民「あんたの言いたいことも分かる!でもどうしても許せないんだ!だから殺せ!あんたが殺らないなら俺達がやる!」


街民「そうだそうだ!」

民衆から殺せコールが鳴り響く。


コ「ヴェリー!化け物らしく暴れてどうにかしろ!」


ヴ「…。」


ウ「分かりました。これは私だけの問題ではありませんからね。」

ウェザーはそう言うと、3人のレバーを引いた。3人は首をつられた。


ウ「やるなら徹底的に!『黒炎』」

黒い炎がヴェリー達を跡形もなく焼き尽くした。民衆から歓声が上がる。


ウ(悲しいな…。)


コ「ヒッ!」

コロールは首吊り台から飛び降りて1人の女性を人質に取った。


コ「近寄るな!誰も動くな!もし動けばこの女の首を絞める!」

手枷で女性の首を背後から絞める。苦しそうな女性を前に民衆は静まり返り、みな動かなくなった。


コ「そうだ!それでいい!」

コロールは女性を人質にして移動し始めた。


ウ(想定外だな。だが…)

 「ニア。」


コ「なぜだ!なぜこの私が!この街を発展させたのはこの私だぞ!?」


女「私達は街の発展よりも安心が欲しかった。」


コ「だまれ!」

コロールは女性の首を絞める。


女「うっ…。」

コロールは女性を黙らせ、自分の家へと向かった。そして、家の地下へと向かった。そこには一匹の魔物がいた。


コ「商品だったが仕方ない!おい化け物!私を守れ!」

魔物の檻をコロールは開けた。魔物が出てくる。


コ「早く行くぞ!」

魔物はゆっくりとコロールへ近づいていく。


コ「どうした?おい!それ以上近づくな!あ、あああああ!」

魔物はコロールを殺した。次に女性へとターゲットを移した。女性は動けないでいた。魔物が女性を襲うとした時、炎が魔物を襲い焼き殺した。女性の目の前にはコロールと魔物の死体だけだった。


ニ(因果応報だね。私達もいずれは…大丈夫だよね。きっと。)

魔物を倒したのは透明になったニアだった。女性はその後、街のみんなに話を広めた。ウェザーもその話を耳にして、首吊り台から降りてどこかへ消えていった。








                   To be continued




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