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Reality−異世界−  作者: Ongaku
14/30

ウィンル国編3

アリータス達は街を出てデアスに向かおうとしていた。


コ「お待ちください!」


ア「これはコロール殿。何か御用ですかな?」


コ「いえいえ。皆さんだけで行かせるのは危険だと思いましてね。ガイドツアーで護衛として働いてる者を紹介しようと思いましてね。素行は悪い所もありますが、きっとお役に立ちます。」


ア「それは助かります。土地勘がある方がいる方が何かと役に立ちますからな。そこの御仁ですかな?」


ヴ「ああ。俺様はヴェリー・イアハックだ!ヴェリーでいいぜ。」


ア「私はアリータス・ヌダルクス。こっちは妹のカトリーナ。こっちがモコフワ・エリン。こっちがシフィ・エディット。最後にチザン・デフカルだ。よろしくお願いする。」


ヴ「ああ!任せとけ!」


コ「では私はこれで…。」

ヴェリーを仲間に入れてデアスへと足を踏み入れた。移動手段は馬車だ。ヴェリーは自分の馬に乗っている。先導してくれるようだ。


チ「すごいな!草木がほとんどないし、遠くまで何もないのが分かるぜ。」


シ「ほんとね。それに元々かもしれないけど、草木も不気味ね。」


ヴ「これがデアスだ!街の近くは魔物があまりいないが、先に進めばわんさかいるぜ!」


カ「物資が尽きる前にたどり着かないといけないのに魔物がたくさんいるんですね。」


ヴ「まあ魔物がいるのは水の近くや森、洞窟とかだ。俺様はポイントが分かってるからな。俺様に任せておけば大丈夫よ!」


ア「それは助かる!ヴェリー殿がいてくれて良かった。」


モ「ほんとねぇ~。私達だけだったらぁどうなってたかぁ…。」


ヴ「ただ、このデアスでは何が起きるかわからねぇ。今まで通れた道がダメになったり、魔物が急に現れたりな。」


ア「そうか。心に留めておこう。」

アリータス達は順調な滑り出しを見せた…ように見えた。ヴェリーの言ったことが的中する。街を出てしばらくしてから急にヴェリーが止まった。


カ「どうしたんですか?」


ヴ「気配を感じる。スナミノだな。」


シ「スナミノって何ですの?」

今はカトリーナとシフィが馬車の前に座っている。


ヴ「こういう事だ!」

ヴェリーは馬に乗りながら少し進む。すると地面から体長1メートル程の牙を有した魔物がヴェリーに飛び掛かる。ヴェリーは背中に背負っていた棍棒を手にした。身体強化と魔力纏を使いスナミノに振りかざして粉々にした。


ヴ「1つアドバイスだ。デアスで生き延びたいなら魔力を節約しろ。大技は使うな。お前らの所にも行ったぜ!」

カトリーナ達の馬車にスナミノが飛び掛かってくる。


シ『魔円輪』

シフィはチャクラムでスナミノを真っ二つにする。


カ『氷弾』

カトリーナの手から氷の塊がスナミノに飛んでいく。スナミノは氷を嚙み砕いてしまった。

カ(弱すぎたかな?)『氷突弾』

今度は尖った氷が出現して勢いよく放たれた。スナミノは嚙み砕く暇もなく口から体へと貫通して絶命した。


ヴ「へぇ~。やるじゃねぇか!久々に骨があるやつが来たな!おらおら!まだこいつらは襲ってくるぜ!」

ヴェリーは次々と倒していく。


モ『綿雲壁』

モコフワが馬車を魔法で包む。スナミノが嚙みついてもモコモコフワフワするだけで嚙みちぎれない。そこへチザンが槍を突き刺し殺していく。アリータスとシフィは積極的に前に出て倒していく。カトリーナは馬を守りながら戦い貫いた。


モ「すごい数だったわねぇ。」


シ「ほんとにどれだけ隠れていたんですの!?」


チ「全部俺のかっこいい必殺技で倒してやりたかった!」


ヴ「おいおい。こんなんで音を上げてたら困るぜ?」


カ「そうですね!まだ一日も経ってないですし。これからは順調に行けるといいんですけど。」


ア「そうだな。魔物は強くないがこう何度も戦っていてはキリがない。」


ヴ「まあ運が悪かったな。いや、不幸中の幸いってとこか。デアスの悪魔には俺様も会いたくねぇ。」


ア「デアスの悪魔とは?」


ヴ「会えばわかる。会わねぇ方がいいがな。1つ言えることは逃げるしかないって事だ。」


ア「肝に銘じておこう。」

その後も魔物と戦い進んだ。あっという間に夜になっていた。


ヴ「よし!今日はここで野営するぞ。」


チ「あー!疲れた!」


シ「珍しくあなたに同意ですわ。」


カ「でもいい修行になったね!連携力も増してる気がする!」


チ「確かにな!大技はやってないけどこうなんか強くなった感じする!」


シ「なんかって何よ?魔力の制御とか魔力に頼らない動きが良くなったわ。」


チ「そう!それが言いたかったんだよ。うんうん。」


モ「みんなぁ~食事の支度が出来たわよぉ~!」


ヴ「騒がしい奴らだな。」


ア「子供だからな。疲れてると口では言いながら元気が有り余っているのだ。ヴェリー殿も一緒にどうだ?モコフワは料理が上手いんだ。」


ヴ「悪いとは言っちゃいねぇ。それくらいでなきゃもたないからな!俺様も頂こう。」


ア「それは良かった。」

アリータス達は焚火を囲みながら食事をしている。


ヴ「お前らギルドの冒険者だったな。何て名前なんだ?」


カ「私達はギルドフラクメイです。」


ヴ「どっかで聞いたことがあるような。」


チ「この前街のギルド対抗戦で優勝したんだ!俺は観客だったけど…。」


ヴ「ほう。道理で強いわけだ。」


ア「この街にまで噂が及んでいるのか?」


ヴ「うーん。わからねぇ!気のせいだ!忘れてくれ!」


モ「ヴェリーさんもお強いですよねぇ~。」


チ「そうそう!ヴェリーの兄貴はなんでそんなに強いんだ?」


シ「あんた兄貴っていつから呼んでんのよ?」


チ「強いって分かったからに決まってんだろ!」


ヴ「ハハハ!俺様が兄貴か!見どころあるぜお前!」


チ「はい!ありがとうございます!」


ヴ「俺様は昔悪ガキだったんだ。ムカつくやつを倒しまくってた。ある男に会うまで俺様は負けなしだった。俺様が最強だと思ってたんだ。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ヴェリーの回想


ヴ「へ!俺様に敵う訳ねぇだろうが!」

ヴェリーは街の警備隊をぶちのめしていた。


?「素晴らしいね君。」

パチパチと拍手をしながらヴェリーに近づいてきた。


ヴ「何の用だ?」


?「是非とも私の所で働いてもらおうと思ってね。」


ヴ「ふざけんじゃねぇ!誰がお前みたいな金持ちそうなやつを!」


?「折角の力が宝の持ち腐れだ。どうだ?仕事をやろうと言うのだよ?」


ヴ「だから金持ちは嫌いなんだよ!ぶっ殺してやる!」

俺様は貧しいから親に捨てられた。生き抜くためには力をつけるしかなかった。金持ち共は俺たちの事なんてゴミ程度にしか思ってない。その男も俺を見る目は人を見る目じゃなかった。まるで獣をペットにでもしようと思っている目だった。だからムカついた。殺してやろうと…だがその男は圧倒的に強かった。俺は負けた。


ヴ「いつかこんな日が来るんじゃねぇかと思ってた。さあ、殺せ!」


?「ならその命私の為に使いなさい。」

俺様はその男の変わらない冷たい目にも関わらず、男として惚れた。命を狙われいつ裏切るかもわからない悪がきを許すんだからな。そして、その男に衣食住を与えられこのデアスでの護衛という仕事を任せられた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

現在に戻る


チ「いい話じゃないっすか!」

チザンは少し涙ぐんでいる。


ア「そうだな。立派な御仁だ。少々冷たい目というのは気になるが今はどうされているのだ?」


ヴ「ああ。今は研究をしてるぜ!」


カ「学問にも精通されているんですね!すごいです!」


ヴ「ああ。すごい奴だぜ!未だに喧嘩で勝てる気がしねぇ。」


シ「そんなにお強いのですね。」


モ「依頼が終わったらぁ~会ってみたいわねぇ~。」


ア「確かにどのような御仁か会ってみたいものだ。」


ヴ「会わしてやるぜ!少し話過ぎたな。交代で見張るぞ!」


チ「了解っす!」

アリータス達は交代で見張りをし、朝を迎えた。


ア「いい朝だ!」


モ「ほんとねぇ~。」


ヴ「お前ら支度出来たら出発するぞ!」

アリータス達は支度を終えて前進し始めた。また魔物と戦い、お昼時になった。


ヴ「ここで目的地の半分ってとこだ!」


モ「やっとぉ~半分ねぇ~。頑張りましょう~!」


シ「このまま行けば問題なく依頼がこなせそうですわね。」

しばらく進んでいると“ドーン”と音がして地面が揺れた。


ヴ「やべぇ!逃げるぞ!」

ヴェリーが走り出す。地響きが止まらない。よく見ると巨大な土煙が近づいてくる。そこには魔物が大量にいた。


ア「ヴェリー殿!デアスの悪魔とは魔物の群れの事か!?」


ヴ「ちげぇ!今に分かる!」

ヴェリーの言った通り魔物の群れの下に突如大きな穴が空いた。魔物たちが穴に落ちる。穴からは咀嚼音が聞こえる。咀嚼音が消えるとまたアリータス達の方へ近づいてきた。


カ「追いつかれる!」

“ドーン”馬車の下に大きな穴が空く。穴の底には巨大な牙を有した口がある。


ア&チ&シ&モ&カ「ええええええ!!!」


ア「地面諸共食べるつもりか!?」

デアスの悪魔はアリジゴクのように獲物を待っている。馬と馬車が足を取られどんどん下に引きずり込まれる。ヴェリーはなんとか捕まらなかった。ヴェリーは安全な位置から魔力を纏ったロープをアリータス達に投げた。


ヴ「これに捕まれ!1人ずつだ!」


ア「お前たち先にいけ!私はこいつをどうにかする!」


カ「どうにかってどうするの!?」


ア「斬る!」

アリータスは馬車から飛び出した。


モ『綿雲道』

モコフワはアリータスの為に雲で道を作った。


ア「助かる!」

アリータスは雲を使って空高くジャンプした。


カ「もうお姉ちゃん!…チザン!シフィ!魔防壁して!」


チ「分かった!」


シ「オッケー!」


チ&シ&カ『魔防壁』

馬車を守るように魔法の壁を作り出した。


モ『綿雲壁』

更にモコフワが馬車と馬を守るように雲で包み込む。


ヴ「何をする気だ?」


ア『魔力纏ー大剣ー』

アリータスの剣に巨大な魔力が纏う。それと同時に落下し始めた。


ア『天空魔斬』

アリータスは落下する力を加えて、剣を振り下ろした。魔力の斬撃が飛び、穴のサイズに地面が裂けた。衝撃でアリータスの乗っていた馬車と馬が吹き飛ばされる。モコフワの魔法のおかげで馬と馬車は守り抜かれた。デアスの悪魔は真っ二つになり、動かなくなっていた。


ヴ「おいおいまじかよ!」

ヴェリーはあっけにとられていた。


ア「みんな大丈夫か?」


カ「モコフワさんのおかげでなんとか…。」


モ「ううん!カトリーナちゃん達が衝撃吸収してくれてなかったらやばかたよぉ~。」


カ「本当にお姉ちゃんは無茶するんだから!」


ア「すまない。」


チ「いやいや!さすがはアリータスの姉貴でした!」


シ「そうですわね!わたくしももっと強くなれるように精進いたしますわ!」


カ「もうみんなお姉ちゃんをおだてないで!結構考えなしなところがあるから。」


ア「考えなしとはひどいではないか!私だってちゃんと考えているぞ!」


ヴ「助けは要らなかったみてぇだな。」


ア「いや。ヴェリー殿が逃げ道を用意してくれたおかげで私はあの魔物に専念できた。」


ヴ「だからってデアスの悪魔を倒してしまうなんてな。まあいい。先に進むぜ!」


カ「そ、それが…。」


モ「よしよしヾ(・ω・`)いい子ねぇ~。」

モコフワは馬を撫でている。馬は2匹とも足を痛めていた。カトリーナが馬の怪我を治した。馬車も壊れていたがアリータスが直した。しかし、馬車の荷物が衝撃で全部なくなってしまった。


ヴ「どうする?戻るか?」


ア「少し考えさせてくれ。」


チ「アリータスの姉貴!このまま行きましょう!」


ア「いや、しかしだな。」


シ「わたくし達は大丈夫です!確かヴェリー様が水場などに魔物が生息してるとおっしゃってましたわね?」


ヴ「その通りだぜ?」


カ「それなら、そこで物資を調達しよう!」


モ「みんなたくましいわねぇ~。どうするの?マスター?」


ア「分かった!先に進もう!ただし、根を上げるなよ!」


ヴ「決まったみたいだな!」

アリータス達は物資を調達しながら向かうことにした。魔物を倒しながら水や食料を手に入れ結局そこから出発してから目的の場所に着いたのは一週間後だった。


ア「やっと着いたな。」

少し先一面に目的の花畑が出来ている。


チ「俺達すごいぜ!いや~このギルドに入らなかったらこんな冒険できなかったな。」


シ「そうね。わたくしもあのまま貴族の令嬢やってたらつまらない毎日だったと思うわ。」


カ「2人共行こ!あの花を取って届ければ任務完了だよ!」


チ「おう!一番乗りは俺だぜ!」


シ「ずるいわよ!私がやるんだから!」


モ「みんなぁけがしないようにね~!」

3人は走って花を取りに行った。


ア「ヴェリー殿!感謝する。あなたがいなければこう上手くは行かなかった。街に戻ったら改めてお礼をさせて欲しい。」


ヴ「気にすんな!と言いたいところだが酒でももらうか!」


ア「そう言ってもらうと助かる。」


モ「ねえマスター。3人ともお花の所で何かあったみたいよ?」


ア「行ってみるか。」

アリータス達も花の所へ行った


ア「どうした?」


カ「それがお姉ちゃん。全然抜けない。硬くてまるで金属みたいな花で…」


チ「お!抜けた!」


“カチッ”音が鳴ったのと同時にアリータス達はフワッとした感覚に包まれた。何が起きたか理解した時には地面に巨大な穴が空き、全員落下した。そこが見えた時、モコフワが『綿雲壁』でクッションを作り出し、ほぼ無傷だった。落下した先は白く明るい金属で出来た空間だった。


ア「モコフワ助かった!」


モ「これくらいお安い御用よ~。」


シ「上を見てください!天井の穴が閉じられていきますわ!」


カ「みんな!ガスが!吸っちゃダメ!」


チ「そんなこと言っても逃げるところがない!」


ア「なら私が道を斬り開こう!『魔力纏』…魔法が使えんだと!?なら拳で!」

アリータスは全力で壁を殴った。壁は凹みはしたが、壊れなかった。


ヴ「ダメだ。意志が…」

ヴェリー、カトリーナ、シフィ、モコフワ、チザンと次々と意識を失った。


ア「くっ!私まで倒れるわけにはいかん!」

アリータスは意識を必死に保っていた。時間がたち、壁が突然開き誰かが入ってきた。何者かは倒れているカトリーナ達を運ぼうとしている。アリータスはふらふらと何者かに近づき攻撃しようとしたが、意識を失ってしまった。


?「何こいつ?あのガスで寝ないやつなんていんの?」

アリータス達はどこかへ運ばれていった。





                              To be continued

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