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裏切り

10分ぐらい走り続けただろうか。


爆発の爆炎が遠くに見える。


さっきの古城跡からはかなり遠くなったみたいだ。


護衛の人々はこの馬車を中心に取り囲み全方位に散開していた。


なんでこんなことに巻き込まれたのかわからないまま、馬車に乗って移動。


そもそも、この人たちのこともよく知らないのに。


わけのわからないことになって頭を抱えている横では、シーナが乗っていた。


その目は、真剣そのもので周囲の警戒を怠っていなかった。


「お、おいシーナ、、」


「なんですか?」


「色々説明してほしいのはやまやまなんだが、単刀直入に聞く。俺は今、敵に命を狙われてて、お前らはそんな俺を守ってる。てことはお前らは俺の、味方、、ってことでいいんだよな?」


「はい、その通りです。まだ、混乱されるのは無理もありません。貴方様はこの世界の人間ではありませんので。」


「おれが、なんでこんなところに来てしまったのかも説明ができるのか?」


「はい、しかしそれは、すべてを乗り越えてからいたしましょう。」


「もうおってこないんじゃないのか?もう、10分以上攻撃が来ないみたいだし」


「いえ、敵はこんなものでは終わらない集団です。さっきのはあそこから私達を離れさせるための揺動部隊でしょう。あそこの古城はとても有名なものですので、国家どうしのいかなる場合においても破壊するのは禁止されています。しかし、敵はそんなことのためにではなく、ただ、入り組んだ古城から外に追い出し、攻撃しやすくしただけと思いますが、、、現に先程の爆発で建物の一部が破壊されましたし、、、、」


「ちょっと待て、、国家同士の?その場合においても破壊が禁止されているのに俺を狙うために破壊したっていうのか?」


「はい、それほど貴方様がこの世界に来たということはたいへん大きな意味を持っています。」


今の状況を整理するために質問したのが帰ってわけがわからなくなった。


馬車は橋を超え、山をこえ、スピードを落とさずに進んでいた。


そして、道の長いカーブを抜けたその先には、大きな都市が見えてきた。


都市の周りには、大きな壁がそびえ立ち、厳重な警備がされているのだろう、壁の上に砲台、投石機のようなものまである。


その、壁の下には200から300人ほどの兵士が馬に乗り待機をしていた。


「レン様、ここがザーツ領、都市レイウェーンです。ここまでくればもう大丈夫、、」


シーナがホッとしながら言った瞬間、爆発音がまた鳴り響いた。


しかし、後方からではなく前方の壁の上の砲台が撃った音だった。


その瞬間、後方では人間の悲鳴が聞こえてきた。


護衛の数名が攻撃の爆風に巻き込まれたのだ。


「え、どういうこと?なんで私達が、、、、」


シーナは戸惑いを隠せない様子で目を見開いていた。


それでも躊躇せず、壁の砲台が鳴り響く。


「シーナ様、ここはいったん離れます!」


馬車は道から逸れ、都市から離れるように進んでいった。


すると、壁の下で待機していた兵士の集団が動き出す。


この状況から考えて、味方ではないは明白だった。


「シーナ様!このままでは壊滅します!指示を!」


馬車を運転している兵士が恐怖に引きつった顔でシーナに呼びかける。


呼ばれたシーナも、動揺を隠しきれなくなっていた。


「おい、シーナ、シーナ!」


「、、、、、私たちは反逆者にされてしまったのかしら、、、」


「シーナ!」


「もう、終わり、、、なんで、、、こんなことに、、、」


「シーナ!」


俺は気づいたときにはシーナの襟元を掴んでいた。


「落ち着け!今、お前がやることは仲間の護衛を助けることだろうが!!!」


「!?」


「お前は隊長なんだろうが!だったら、最後まで守れよ!」


自分でも何を言っているのかわからなかった。多分恐怖を大声を出して紛らわそうとしていただけかもしれない。


しかし、シーナは少し微笑んだ。


「自分を、、守れ、とは、言わないんですね、、おかしい、人です。」


「まずは、みんなに指示を出してくれ!お前にはできるだろう!」


シーナはもう一度微笑んだ。そして、


「これより、都市レイウェーンを離脱。パルムクル区に避難する!」


シーナの声はいつものシーナに戻っていた。


この声には状況を打破する力があるのかもしれない。


馬車は勢いよく走り始めた。


それにつられて、ほかの護衛も走り出す。


しかし、まだ状況は変わってはいない。


よくはわからないが、味方だと思っていた都市レイウェーンには入れさせてくれないらしい。


壁の下に待機していた兵士もおってきている。


「シーナ、、、あの兵士はお前の仲間なんだよな、、」


するとシーナは少しうつむいた。


「元は、、、と今は言ったほうが正しいかもしれませんね、、、」


本来ならこんなことは言いたくはなかったが、、、


「シーナ、、あの兵士たちを攻撃しても、、いいのか?」


「え、、攻撃って、、仲間ですよあれは! というか今のこの状態では返り討ちもできませんよ!」


「シーナ、よく聞いてくれ、、、俺にはこの状況を打破する方法がある。しかしそれはお前にとって良いことではないと思う。どっちか選んでくれ、、」


「どっちかって、、、、」


この状況のままでは逃げた先に先ほどの爆発を招いた敵に当たるかもしれない。


どっちにしろ、全滅は目に見えていた。


連はどうしてもシーナ、そして、ほかの護衛を守りたかった。


自分が守られる立場なのを忘れて、、、、


シーナは深く考え込んでいた。


無理もない、これは彼女にとって苦渋の決断なのだから、、、


助かるために、滅ぼすか、滅ぼされるか。


ようやくシーナは顔を上げて、こういった。


「私は、今のこの仲間、そしてレン様を救いたい、、、、そのために、、、、その方法を教えてくださいませんか?」


「いいんだな、、、」


「はい、、、」


シーナは覚悟を決めていた。


それは、シーナの顔を見れば明確だった。


連はゆっくりと、目を閉じる。


そして、、ゆっくりと指を口にくわえる。


その瞬間、一気に指をかみ切った。


血が噴き出す。するとその血しぶきが形を変え、文字の羅列へと変化する。


魔法の詠唱が始まる。


すると、突如、追ってきていた兵士にカミナリが落ちた。


雷は一体を火の海に変えた。


「え、、、、これはどういう、、」


シーナは驚きを隠せないと言った表情でこちらを見つめていた。


しかし、、、


「く、、、、」


連は馬車で気を失って倒れた。

ま、、、まさかのおおお!


主人公めっさ強いやん、、、


けど、倒れたらあかんやろー

と自分で書いたものにツッコミを入れたくなったshimonです!


ここからどうなるのかが楽しみです! では、また次話で!


ここまで読んでくださってありがとうございます!


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