表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/5

出会い

「星野連様でいらっしゃいますか?」


美しく凛としたかわいい声が響く。


「は、はい、そうですけど、、」


「私は、ザーツ領パルムクル区護衛部門隊長のシーナ・と申します。」


そう答えると、彼女はフードに手をかけ、ゆっくりと顔を見せた。


ショートカットの髪と、青く透き通っている目、年齢は、、、15,16才ぐらいだろうか。とても可愛らしい少女だった。


しかし、風が彼女のマントをひらひらとなびかせ、その都度、腰に携えている剣が異様な雰囲気を醸し出していた。


「まだ、ご自分の立場がわかっていないとは思いますが、、、」


そう言いかけた瞬間、少女は素早く剣を引き抜き、連に迫った。


一瞬のことでとっさに防護の構えを取ったが遅かった。


剣は連の首元に突きつけられていた。


「星野連様、ご同行願います。もちろん、、、、拒否権はありません。」


「お、俺が何をしたって、、いうんだ。そ、そもそもここはどこなんだ?」


首元にある恐怖にこらえながら必死に声を出す。


「いえ、、何もされてはいません。しかし、ここにいると危険です。いったでしょう、私は護衛隊長 と。」


「護衛って、、、護衛隊長さんが護衛対象に向かって剣を突きつけて言う言葉か?」


「こうでもしないと来てくれないと思いまして、、、、」


「わ、分かった!ついていくから首元の剣をおろしてくれ!」


すると、シーナはゆっくりと剣をおろした。


「先程も言いましたがあなたはここにいると危険です。これよりザーツ領護衛部門隊長権限により、あなたを全力で守らせていただきます。」


「守るって言ったって、俺なんかを襲うやつなんていないんじゃ、、、」


「まだ、ご自分の立場がわかっていないと思いますが、、、」


シーナは一呼吸おいて、こちらを見つける。


「あなたはザーツ領 次期領主、になるおかたなのですよ?」


「は、、、なにをいって、、、」


「そのままの意味です!ですからあなたは、、」


シーナとの会話に夢中になっていたその時、突如爆発音が響き渡った。


「シーナ様、敵がこちらに迫ってきています。数は25!!」


護衛の一人が叫ぶ。


「もう、来やがったか、、総員! 護衛体制につけ!」


シーナも真剣な表情で指示を出す。


「レン様、一旦ここから離れます。こちらの馬車にお乗りください!」


「は、馬車なんてどこに、、、」


言いかけた瞬間、地面に魔法陣が展開される。


そこから、突如、武装された馬車が現れた。


馬車を引く馬は全身を鎧で包んでいる。


荷台は鉄製なのだろうか、頑丈な作りになっている。


他の護衛も馬にまたがっていた。


さっきまでこんなのなかったのに。


「さあ、はやく!!」


シーナに言われるまま、馬車に乗り込み、この古城をあとにした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ