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第45話 まじかー。お前も鬼状態かー。

 しゃー。ついに地獄の館から。

 とても幸せな気分だ。

 

「きゃー」

 あれ?なんでまた先輩の絶叫が。

 

「ど、どうして私は全裸なのだ? さては……石野すざくの仕業か!」

 はー?素っ裸になったのは他でもないお前自身じゃないか。

 なのに、なぜ。


「おのれ。きっと奴は服を脱がせ、ハレンチな行いをしようとしてたに違いない。決して許さんぞ……」

 程なく中からおぞましいオーラが漂ってきた為、一目散に四階へ退散する。


 はー。はー。はー。はー。

 やっぱあいつは危険な女だ。とても俺の手に負えるレベルじゃない。

 今後はよほどの事がない限り、絡まないようにしよう。

 そうこうしている間に四〇四号室前へ到着する。

  

 ふー。ついに来たか。

 正直、さっきの事を考えるといささか不安だ。

 ただ、赤月は悪魔と比べ、温厚だ。

 修羅場となる可能性は限りなく低いだろう。

 

「おーい。朝だぞ。起きてるかー?」

 ノックを行い、すかさず声をかけてみる。

 

 ……ダメか。

 全く反応がない。

 こりゃ、まるで同じような展開だな。

 もしかしてまたカギもかかってないなんて事は。

 試しにドアノブをひねってみると、見事に扉が開く。



 お、ラッキー。俺はなんて幸運なんだ。

 と言いたい所だが、不用心にも程があるだろうが!

 たく。どいつもこいつも。少しは家主であるこっちの身にもなれよな。


 まあ、今回は入れるからよしとするが。

 注意を払いながら、さっそく内部へと足を踏み入れる。

 見た感じ、赤月の姿はないな。

 続けて左右のスライド式ドアはっと。

 オッケー。入ってないみたいだ。

 という事は予想通り、寝ているのだろう。

 まっすぐ奥へ進むと、明らかに膨らんでいるベッドが視界に飛び込んでくる。



 おそらく俺以外の人間がこれを見たら、間違いなく誰か眠ってると確証を持つだろう。

 だが、ぬいぐるみの後じゃな。そっと枕元まで近付き、布団をめくってみる。

 すると、体を丸めるようにして寝ている赤月の姿が目に入る。

 中から露わになったのは動物や人形ではなく、正真正銘、赤月もえこだった。

  

 よかったー。今度はちゃんと本人で。

 あとはコイツを起こせばいいだけだが、なんて可愛らしい寝顔なんだ。

 まるで母の胸で眠る赤子のようだぞ。

 ああ。出来る事ならずっと眺めていたい。

 

 しかし、時計の針は既に六時三十分を回っている。

 残念ながら、ダラダラしてる時間はない。


「おーい。今日は学校だぞ。起きてくれ」

 ……くっ。ダメか。

 ピクリとも動かん。

 もしかして声が小さかったのか?

 


「こら! 遅刻するぞ。いいのか?」

 うわー。全然微動だにしない。

 どんだけぐっすりなんだよ。

 えーい。こうなったら。

 

 

「いい加減にしろー!」

 渾身の怒声を浴びせるとさすがの赤月も、もぞもぞと体を動かし始める。


 よし。ようやく反応があったな。

 何となくいけそうだ。

 

「ほれ。もう朝だ。とっとと」

 おっ。ついに上半身を起こしたぞ。

 やった!思えばここまで幾多の試練があったが、全て……


 あ、あれ?

 心なしか天然娘の目が、赤く染まってるように見えるのは気のせいか?

 こりゃ、先輩がぶちきれた時になった鬼モードだぞ。


 思い出しただけで背筋が凍る。

 一体、なぜこうなった?さして悪い事などしてないハズだぞ。

 も、もしかして、コイツはとてつもなく寝起きが悪いんじゃ。

 だとしたら、豹変したしても不思議じゃない。こりゃ、確実にまずいぞ。

 さっそく行動を開始しようとするも、何ともあっけなく赤月に腕を掴まれる。



 

 

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