第17話 美少女3人がウチに来た!
にしても、なぜ太陽が黒くなったんだろうか?
訳が分からない事に今は普通だ。全くもって理解出来ん。
ただ、もっと不可解なのが校庭に誰一人いないという事だ。
もしかして全員逃げたんじゃ。にわかにはありえない話だが、現状ではそう判断せざるを得ない。
ちっくしょう、あいつ等め。いつか覚えてろよ。
「おーい。大丈夫かー」
うん?背後から声がするぞ。
振り返ってみると、腹に付いた脂肪を揺らしながら走ってくる校長が目に入る。
うわっ。何とも醜い。
さすが、豚だ。まるで同じ人間とは思えない。
というか、今まで何をしてたんだよ。
「まあ、一応は」
「ならいいが。邪悪な魔物達はどこへ行ったんだ?」
そうか。残念ながら戦いを見てなかったんだな。
であれば。
「実はですね」
しばし時間を取り、事のあらましを話してみる。
「なるほど。君が。本当にありがとう」
なんだよいきなり。
恥ずかしいからやめろよな。
「俺は別に大した事はしてません。礼なんていりませんよ」
「いや、学校を救ってくれた恩人だ。こうなったら、ワシも人肌脱ごう」
おっ。まじか。
それは願ったり叶ったりだ。
って何に手を貸してくれるんだ?
サッパリ見当が付かないんですけど。
「ありがとうございます」
「フフフ。だろう」
「で何をしてくれるんですか?」
う……
しまった。つい余計な事を
気を悪くしてなければいいが。
「ひとまずライフ関連についてと思っている」
よかった。どうやら、怒ってないみたいだ。
しかも、頭を悩ませている問題に助け舟を出してくれるときた。
何だか一筋の光が見えてきた気がする。
「不安は尽きないと思うが、あとはワシが何とかする。必ずいい知らせを持って明日十五時に家を訪問する予定だから、よろしく頼むぞ」
「分かりました。お待ちしております」
重要な情報を告げると、校長は足早にいずこへと去っていった。
うーん。快くオッケーしてしまったが、どんな事をしてくれるんだろうか?
想像も付かん。ただ、もしかすると学内の美少女でも紹介してキスしやすい環境を整えようとしてるのかもしれないぞ。
フッフッフッフッ。俄然、明日が楽しみになってきたな。
まもなく救援チームが到着すると校内アナウンスが流れ、奇跡的に死亡者がゼロであると発表された。
と同時に明日までの授業停止と集団下校が命じられ、治療を終えた俺はクラスの数人と共に無事下校を果たした。
ふー。やっぱ我が家はいいな。
心が落ち着く。ちゃんとこうして生きて帰って来れたんだよな。
ホント、よかった。平穏を噛みしめるように風呂と食事をゆっくり済ませ、この日は少し早めの八時に床へ付いた。翌朝。
「なんだ。もう十一時か。よっこいせと」
テキパキとやるべき事を済ませ、各部屋の掃除と洗濯を行う。
現在の時刻は十三時五分か。
暇だな。だったら勉強でもしろ!とイザベルがいたら叱られそうだが、そんなの冗談じゃない。
今日のような天気がいい日は、散歩が一番だ。と言っても昨日の疲れがまだ残っているせいか、体が重くてしょうがない。こら、あとちょっと寝た方が良さげだな。
そしてしばらくごろごろしているウチにいよいよ約束の十五時を迎える。
おい。全然人が訪れてくる気配がないぞ……
もしや校長は、ノリで手助けするとかぬかしたんじゃ。
不安が増す中、突然家のチャイムが鳴る。
はて?もしかしてタヌキだろうか?
玄関の前まで移動し、ドアを開けてみる。
すると、校長とオスフェリアの制服を着た少女三人の姿が目に入る。
まさか、本当に人を連れてくるとは。
意外過ぎる。残念ながら面識はないが、いずれもかなりの美少女だぞ。
なんていい仕事をするんだ。こりゃ、また例の下着をプレゼントしないといけないな。
「遅れてすまない。何回か迷ってしまった」
フフ。汗が凄いが、まあいい。
おそらく校長は、必死こいて家を探していたんだろうからな。
「お疲れ様です。あまり気にしてないので心配しないで下さい」
「そうか。なら、よかった」
うーん。にわかには訳の分からない状況だ。
なぜ目の前のおっさんがこうもビチョビチョなのに彼女等は一滴も汗をかいてないんだろう?
加えて脇にはどでかいカバンまで携えている。かなり謎だ。
まあ、それはともかくとして本当に女の子のレベルが高いな。




