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第15話 モンスター達を倒してハーレムな学園生活を送ってやる!

 おいおい。

 中央の奴等、あんなんで大丈夫か。

 

「主たる我の声に従い、けがれなき業火で敵を排除せよ。ファイアーボール」

 劣勢ながらも教官がどうにかこうにか魔法をヒットさせ、雑魚のおよそ三割程が死滅する。


「よし。チャンスだ。放てー!」

「はい!」

 生徒達から次々と放たれた赤い玉が赤竜へ直撃し、大きな爆発と共に爆煙が舞う。

 す、凄え。下手したら、Aランクが放ったやつよりも強力なんじゃないか。


「グオオオオオ」

 まもなく突如として発生した突風に黒煙が吹き飛ばされ、中から無傷の赤竜が姿を現す。

 

 げっ。まじか。どんだけ頑丈なんだよ。

 てか空気を吸い込み、口から炎を放出し始めたぞ。

 あれが俗に言う火炎放射か。間近で見るのは初めてだが、実に恐ろしい。

 はたしてどう対処するんだろうか?


「我らの盾となり、礎となれ。フェアリーウォール」

 なるほど。ひたすら耐え凌ぐつもりか。

 おそらく黄色の防御シールドなら、火を食い止めるくらいはたやすい。

 よしよし。思った通り、バリアが火炎を弾いている。

 心配要らないだろう。さあ、俺もそろそろ行動を開始するか。

 

 あれ?校庭右奥にいる男子が腕から出血している。

 なぜだ?ただ単に鳥系モンスターのヤーズが、突風を発生させてるようにしか見えんが。

 も、もしかして奴はかまいたちを繰り出す事が出来るんじゃ。

 なんか、一気に自信なくなってきた……


 出来る事ならこのまま逃げ出したい所だが、そんなのはコイツ等とて同じだ。

 絶対にやってやる!そして窮地を救った暁には夢のハーレム生活を。

 フッフッフッフッ。さあ、行くぞ!


 と言いたい所だが、ただやみくもに飛び込むのは危険だ。

 とりあえずモンスターが多くない場所はっと。

 お、さっそく発見。ただちに校庭左側手前へ移動し、魔法を打つ体勢に入る。

 が、それを阻止すらんとばかりに向かってくるモンスターが視界に入り、思わず動きが止まる。


 おいおい。まるで俺しか見えないとばかりに突っ込んでくるじゃないか。

 一体、他の連中はどうしたんだ?


 あー。見事に全グループが、シールドの中に入って休憩してやがる。

 お前等いい加減にしろ!と口にしたい所ではあるが、今まで懸命に戦ってたんだもんな。

 多めに見るしかないだろう。


 えーと。こっちへ突進してくる奴等はっと。

 とりあえず雑魚ばかりだな。幸運な事にヤーズと赤竜は、遠く離れた場所にいる。

 現状であれば十分に戦える気がするが、ちらほらと厄介なのもいるな。

 おそらく最も手を焼く可能性があるのは、ヨーマとカメレオンゲイラだろう。


 こいつ等はスピードが凄まじく、前者が毒、後者には石化能力がある。

 決して油断は禁物だ。一匹ずつ慎重に倒していこう。


「我が敵に雷を下さん」

 従って噛まれたり舌で触れられたりしたら、いっかんの終わりだ。

 詠唱を行うと瞬く間に雲が全体へと広がり、地上が暗く染まる。

 

 こりゃ、魔法戦の時と全く同じだ。

 という事はやはり、俺が黒焦げ事件の犯人だったんだな。

 普通にショックだが、今は戦いに集中しよう。


 まもなく空が光り始めると轟音を伴いながら無数の雷撃がモンスターの群れに落下し、目の前を塞ぐように砂煙が舞う。

 

 あれ?本来、標的に落ちる雷は一発のハズなのに今回は数が半端なかったぞ。

 もしかして大きな力を手にした事で威力が上がったのか?

 フッフッフッフッ。きっと、そうに違いない。

 いける!


 やがて前方の様子が明らかになってくるが、完全に死滅したのか先程のモンスター達は見る影もない。

 ふー。どうやら一匹残らず、倒す事が出来たみたいだ。

 まずはホッと一安心と言った所だろう。ただ、依然として奴等の数は多い。

 引き続きがんばるぞ!以後も順調に敵を退けていると、活発だったモンスターの動きがようやくストップする。


 はー。はー。はー。はー。

 魔法の連ちゃんは思ってた以上に体力を消費するもんだな。

 普通にしんどい。出来るだけ今のウチに回復を図りたい所だが、一体いつまで戦闘は続くんだ?

 もうかれこれ十数分は戦ってるのに数はさほど減ってない感じだぞ。

 まるで悪い夢でも見てるかのようだ。先が見えない不安にかられるも顔をあげてみる。

 すると、周囲を囲うかの如く立ち塞がるモンスターの群れが目に入る。







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