第101話 まゆりとキス?
あー。よかった。
ずっとこのままだったらどうしようかと思ったが、ひとまず最大の危機は脱したようだ。
ホッと胸をなでおろした次の瞬間、
まゆりが艶めかしい表情で顔を近付けてくる。
「ぎゃー。何するつもりだー」
とっさに顔を押さえ付け、何とか動きを止める事に成功する。
「何って。キスに決まってるではないか。分かりきった事を申すな」
やっぱりかー。
なんとなく嫌な予感はしたが、案の定そうだったな。
危ねー、危ねー。正に間一髪だった。
「全く。お前って奴は。いくら何でも、学校なんかでキス出来るか!」
「別にいいではないか。誰もいないんだから」
「はー。そういう問題じゃないんだよ。だいたいどうして俺がお前とキスしなければいけないんだ?」
「そんなの決まってるではないか。全てはお前を生き永らえさせる為。そして何より私自身が……えーい。とにかくわがままは許さん。とっととするぞ」
「わがままを言ってるのはお前だー!」
「くっ。ならば、ライフを見せてみろ。もし残り二十以上あれば、諦めてやる」
それは俺にとっても都合がいい。
おそらく、まだ余りは十分にあるハズだ。
心配要らないだろう。
「分かった」
顔から手を離し、勢いよくシャツをめくる。
フッフッフッフッ。
どうだ?数字は二十以上……
あ、あれー。ない。
ライフがたった三しかないではないか!
そんなバカなー。
「フフ。では、さっそくさせて貰うとするか」
「ちょ、ちょっと待ったー」
逃れようとする俺の手をまゆりががっしり掴み、なかば強引にキスが始まる。
む、無念だ……
またしても女子に唇を奪われてしまうなんて。
屈辱以外の何物でもない。ハッキリ言って自分自身に失望しているが、やっぱりキスはいいなー。
心なしか徐々に熱くなってきた。
すっかり時間も忘れて没頭していると、再びいつぞやの息苦しさが体を襲い始める。
がしかし、それでも男女の秘め事が終わる気配はない。
お、おい。
このパターンは、赤月の時と丸っきり同じじゃないか。
もしかしてコイツも延々とキスを続けるつもりなんじゃないだろうな。
やばい……
息苦しさが増してきた。
このままじゃ、呼吸困難で死ぬー。
必死に状況を打開しようとするもまゆりに頭を押さえつけられ、どうする事も出来ない。
くそ!こうなったらしょうがない。
最終手段だ!力の限り、まゆりのおっぱいを揉む。
「きゃっ」
その効果は絶大で一瞬にしてまゆりが体から離れる。
はー。はー。
苦しい思いをしたが、何とか命を落とさずに済んだ。
正に危機一髪だったな。
「ンフフフフフ。キスとは本当に素晴らしいモノだな。まだ体がゾクゾクする」
立つ事すら出来ない俺を無視し、まゆりが喜びを露わにする。
このやろー。なかなかいい根性してるじゃないか。
こっちはお前のせいですっかりガス欠状態だってのに。
たく。自分勝手な奴だ。
「さあキスも終わった事だし、そろそろ一つになろうか」




