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創世術師ノルン  作者: はせろう
第1章
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アルクレーセへ

「ジー……お客様にご案内申し上げます。間もなくアルクレーセ、アルクレーセです」

 館内放送を聞いたノルンは、窓から顔を出す。

「見てよリーフ! すごい高い建物がある! 空に浮いているやつもたくさん!」

「本当だぁ! ねぇ、ノルン。どうして浮いているのかなぁ?」

「それは、やっぱり創世術じゃないかな? ねぇ師匠?」

 ノルンの質問が部屋の隅に突き刺さる。

「ノルン……お前また俺の安眠を……よほど列車の外に吊るされるのが好きなんだな?」

 寝起きのキセノは、頬を引きつらせて起き上がった。

「どこがノルンの学校?」

「う~ん、浮いている学校がいいな。面白そうだし!」

「わ、わ! いいな、いいな~、私も通う!」

「お前等、師匠の有難い話を無視したな。いい度胸だ。今すぐ外に放り出して――」

「はーはははは! 失礼するぜ」

 ドアを蹴破り、バーバスが、ドッカーとモンバサを引き連れて入ってきた。

「あ、バーバスさんこんにちは」

「ふふふ、余裕かましていられるのも、この列車がアルクレーセ駅に着くまでだ! くくく、アルクレーセは、俺達クロイツの総本山。連絡を受けた手下が、既に駅を包囲しているのだ!」

「あー! また悪いこと考えている! ダメなんだよ悪いことは!」

 リーフとバーバスは、取っ組み合いの喧嘩を始める。

「キセノ師匠、駅のホームに黒いスーツがいっぱい見えますよ?」

「は~~。面倒くせ~……寝る」

 キセノは、現実逃避して二度寝することを決め込んだ。

「この、この! なんてパワーだこの娘! ドッカー、モンバサ手伝え!」

「部屋が狭くて入れねえよアニキィ!」

「悪者は退治です!」

「ほどほどにねリーフ」

 ノルンは、再び窓から顔を出す。

 晴れ渡った空の下、創世術の都市が門を開いて待っている。


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