インテリジェンスひのきのぼうに転生しました
目の前に転がるいくつもの大きな肉の塊。サイクロプスの群れが、こんがりと焼かれ、あるいは風の刃で切り裂かれ、氷の槍で貫かれ、倒れ伏している。
街ひとつを壊滅させられそうな魔物の群れだった。
しかし俺と、相棒であるアリシアの前では敵ではなかった。
「ふふん。これでまたひとつ、魔王の野望を潰せたわね」
『ああ。街の連中も安心できるだろ』
「アンタは何もしてないけどね。あ、一匹だけちょっと鼻を突いてやったっけ?」
『うっせぇ。背後からの不意打ちも教えてやっただろうが』
綺麗な髪を頭の後ろで束ねたアリシアは、とても力強い眼差しをしている。
なにせ勇者だ。眼差しだけじゃなくて、実際に、とてつもなく強い。
重い両手剣だって軽々と振り回せる。全身鎧を着ても、羽根でも生えてるような動きができる。魔法だって、勉強は苦手だけど並の魔術師以上に使いこなしている。
まったくもって、俺には過ぎた相棒だ。
『ともかく、これで報酬もがっぽり貰えるな』
「そうね。久しぶりに美味しい物でも食べましょうか」
『いや、それよりも、あの街で売ってた疾風の剣を……』
「いらないわよ、そんなの!」
即座に否定されて、俺は溜め息を吐く。
いやまあ、心情的なものだけどね。息を吐く口なんて付いてないし。
なにせ、俺は―――。
「あたしなら、『ひのきのぼう』で魔王だって倒せるわ!」
そう、『ひのきのぼう』なのだ。
高々と勇者の手によって掲げられても、なんとも絵にならない。
はぁ。まったく。どうしてこうなったのか……。
神様の失敗で死んでしまって、異世界へ転生。
まあ、所謂ひとつのテンプレってやつだ。色々と願いも聞いてもらえた。
俺が最初に願ったのは、かっこいい武器に転生したいということ。
ストームブ○ンガーとか、ソーディ○ンみたいなやつだな。魔剣カ○スみたいなちょっと危ない設定が付いているのも捨て難い。あと、異世界転生という点からしても、デルフリ○ガーも忘れちゃいけないな。
ともあれ、俺はそういった”知性を持った武器”に転生したいと願った。
いくつかの特殊能力も付けてもらったが、なにより大切なのは、俺の相棒となってくれる持ち手の存在だ。
男なんて絶対に嫌だ! 可愛い女の子とイチャイチャしながら冒険したい!
そんな欲望たっぷりな願いは、ひとまず叶えられた。
武器としての種類や見た目に関する注文は、すっかり忘れていたが―――。
『お嬢さん、俺を買っていきな』
俺が最初に声を掛けた時、アリシアは目をぱちくりさせて驚いていた。
そりゃあまあ、そうだろう。武器屋の壁際で、「一本五ガルド」なんて値札が付けられた棚から、いきなり声を投げられたのだ。
「なによアンタ? まさか、知性があるの?」
『おう。何を隠そう、インテリジェンスソー……いや、ひのきのぼうだ』
なるべく格調高い口調を取り繕ってみた。
でもアリシアは蔑むような眼差しで見下ろしてきた。
おまけに、鼻で笑いやがった。
勇者のくせに! もっと庶民に優しくしろ! 俺は市民権も持ってないけどな!
「はんっ、アンタみたいな格好悪い武器、使うはずないでしょ。おじさーん、この鋼の剣を……」
『ま、待て待て! 確かに見た目はアレだが、俺の性能は悪くないぞ?』
「あん? 何言ってんの? ひのきのぼうのくせに」
『くっ、言い返せない事実を突きやがって……だが、聞いて驚くなよ!』
そう、俺はただのひのきのぼうではない。
転生ボーナスとして、ちゃんと性能も増大されているのだ。
『なんと、青銅の剣より攻撃力が高い!』
「……それって、鋼の剣よりは低いってことじゃないの?」
『ぐっ……た、確かにそうだが、その分だけ軽く、扱いやすいぞ!』
「その程度じゃダメね。鋼の剣なら、この街の周囲の魔物は一撃で倒せるのよ?」
『そ、そこまでは無理だが……』
「じゃあ、要らないわ。五ガルドとは言っても節約しなきゃね。おじさーん!」
『待て待て待て! まだ特殊能力の説明が終わってないぞ!』
「はぁ、しつこいわね。どうせ初歩の攻撃魔術とか、そんな微妙なものでしょ?」
蔑みの眼差しが、一段と厳しいものになった。
ちょっとドキリとしてしまう。
いかんいかん、調教される前に、なんとしても買って貰わなければ。
『攻撃魔術ではない。俺が使えるのは……なんと、初歩の回復魔術だ!』
「おじさーん、鋼の剣と胸当てをー」
『だぁっ! だから待てって! 俺がいると本当に便利だぞ。戦闘中でなくとも、いつでも回復できるんだ。回数制限も緩い。敵を倒すたびにMP吸収できて、その分だけ回復を使える。おまけに視界は全方位、睡眠も不要で、キャンプの時に俺を立てておくだけで見張り代わりになる! 貴方の鞄にどうか一本、ひのきのぼう、ひのきのぼうを宜しくお願いします!』
必死の懇願が利いたのだろう。
アリシアは「仕方ないわね」と溜め息を零しながらも、俺を買ってくれた。
『よし! これでこの寂れた武器屋からおさらばできるぜ!』
「調子いいわね。とにかく、精々役に立ってもらうわよ?」
『あ、なるべく戦闘では使わないでくれると嬉しいんだが……』
「はぁ? なんでよ? アンタ、仮にも武器でしょう?」
『いやだって、ほら、魔物の血に濡れるのとか気持ち悪そうだしなあ。叩くだけならともかく、突き入れられたりすると伝わってくる感触が……』
「決めた! 今日は徹底的に突き技の練習をするわ!」
こうして俺達の冒険は始まった。
俺が悲鳴を上げる度に、アリシアは実にいい笑顔を見せてくれた。
俺達の冒険は、波乱万丈だった。
魔物の弱点である額だの目玉だの股間だのばかり狙って突き入れられたり。
沼地の端に立てられて一晩中ずっと見張りをさせられたり。
そのくせアリシアがシャワーを浴びている最中は布に巻かれていたり。
宿屋に置き忘れられて、危うくゴミと一緒に燃やされそうになったり―――。
『俺、泣いてもいいよね? 涙は流せないけどさ!』
「わ、悪かったわよ。ほら、お詫びに磨いてあげるから」
『そんなもので誤魔化されるとでも……あ、そこそこ。その窪みのところを念入りに……おおぅ……』
「き、気持ち悪い声出してんじゃないわよ!」
地面に叩きつけられ、踏みつけられる。
ぐりぐりと。容赦なく痛い。
『ま、待て待て! 折れる! 捻じれる!?』
「うっさい! んなこと言っても、アンタは壊れないって分かってるのよ!」
『そ、そりゃ確かに、ひのきのぼうでいる限りは……おおぅ、そこはぁ……!』
「だから! 変な声出すなって言ってるの!」
くそぅ。破壊不能属性のことは黙っておくべきだった。
でもたっぷりと折檻した後には、ちゃんと腰に差して相棒として扱ってくれる。そんな優しさに絆されてしまう自分が、ちょっと嫌だ。
『はぁ。やっぱりアリシアには、俺がついてねえとダメだよな』
「べつに……ちょっと寝惚けて忘れただけよ」
『……なあ、やっぱり仲間を加えた方がいいんじゃねえか? この前の連中なら、けっこう信用できそうだったぞ?』
「……いいのよ。あたしは一人でも魔王なんて簡単に倒せるんだから」
アリシアはずっと一人旅を続けている。正確には一人と一本だが。
ともあれ、これにはちょっとした事情があった。
簡単に言ってしまうと、最初の仲間に騙されたのだ。稼いだ報酬やら装備やらをまとめて持ち逃げされた。俺と出会った武器屋を訪れた時には、実は五ガルドしか持っていなかったらしい。
『しかし、そんなのでよく鋼の剣とか言ってたよな』
「う、うっさいわね! あそこのおじさんは親切そうだったから、貸してくれるかもって思ったのよ」
『いくらなんでも、世の中を甘く見すぎだろ』
放っておくと、そこらへんで野垂れ死にしかねない。
勇者とはいえ、この世界では教会で生き返れる訳ではないのだ。
まあ、人間嫌いってのは俺も共感できるけれど―――。
『でも、おかげでアリシアと出会えたんだよな。その運命にだけは感謝してやってもいいか』
「ふ、ふん! ひのきのぼうのくせに、偉そうにしてんじゃないわよ!」
こうして俺達の冒険は続いていった。
俺は、ひのきのぼうだ。
所詮、と頭につけてもいいだろう。
青銅の剣よりは強いが、鋼の剣には敵わない。特殊能力である回復術も、魔王城への道が半ばまで差し掛かると、ほとんど意味を為さなくなってくる。
『このダンジョンの魔物は、水属性ばかりだな』
「そうね。濡れたら透けるような薄い装備じゃなくてよかったわ」
『ああ、心の底から残念……って、そうじゃなくてだな!』
しっとりと湿った手に握られたまま、俺はアリシアを睨む。
言わなくても、彼女だって分かっているはずだ。
『前のダンジョンで拾った、雷撃の剣が有効だぞ?』
「そうかもね。でも、アンタの方が扱い易いわ」
『あのなあ。俺の攻撃力だと、二桁ダメージを与えるのも難しくて……』
「話は後! 来たわよ!」
現われた水の魔物に、アリシアは向かっていく。ひのきのぼうを振るって。
心遣いは有難いのだが、それよりも自分の身を第一に考えて欲しい。
「よし、片付いたわね」
『なあ、アリシア。言い難いんだが……』
「なによ? つまらない話なら聞かないわよ」
『いや、真剣に聞いてくれ』
このまま放ってはおけない。
というか、黙っておいた際に訪れる八つ当たり気味の折檻が怖い。
『いまの戦闘で、鞄の中までぐしょ濡れにされた』
「え……?」
『つまり、昼飯が、その、あれだ……』
「あ、ああぁ!? あたしのサンドイッチとおにぎりが!」
ひのきのぼうになって以来、残念なことがふたつある。
ひとつは、食事の楽しみが無くなってしまったこと。
もうひとつは、理不尽な御主人様からも逃げられないことだ。
絶望や別れってのは、突然に訪れるものだ。
頭では理解していても、実際にその事態に遭遇すると、やはり心に堪える。
「え……? そ、そんな……本当なの!?」
とある村で語られた事実に、アリシアは顔色を蒼ざめさせた。
向き合う先には、一人の老人がいる。魔王を倒すための伝承を代々語り継いでいるという老人だ。
そして、その老人の横には、地面に刺さった一本の剣があった。
「はい……この伝説の剣でなければ、魔王は倒せませぬ」
「そんな、嘘でしょ……?」
老人は不思議そうな顔をしつつ首を振る。
「何故、そのように驚かれるのです? 勇者様であれば、この剣を抜くことが可能なのです。逆に言えば、この剣さえあれば魔王を倒せるのですぞ?」
「でも……でも、そんなの……」
『アリシア』
俺は、努めて冷ややかな口調を投げた。
さすがに冗談を言えるような状況じゃない。
『抜けよ。それで、この剣で魔王を倒せ』
「っ……嫌よ……あたしは、アンタとずっと一緒に!」
『やめろ! 俺じゃ……ひのきのぼうじゃ、魔王は倒せないんだ』
そうだ。俺は所詮、五ガルドの価値しかない。
下手したら初期装備にだって劣るような武器が、ここまで勇者と一緒に冒険できただけでも満足すべきだろう。
『頼むよ。俺を装備したから魔王を倒せなかったなんて、そんなの洒落にもならない。俺を……『呪いのひのきのぼう』なんかにしないでくれ』
「……どうしてよ……あたしの相棒は、アンタだけって決めてたのに……」
『大丈夫だ。俺はずっと、おまえの戦いを見守ってるから』
なにも武器として戦わなくてもいい。
鞄の中にでも居て、ちまちまと回復術を掛けているだけでも構わないはずだ。
この伝説の剣があれば、ずっと安心して見ていられるし―――。
「……分かったわ」
俺の説得が通じたのか、アリシアはゆっくりと歩み出た。
伝説の剣に手を伸ばし、しっかりと柄を握り、引き抜く。
そして―――圧し折った。
魔王との戦いは熾烈を極めた。
無数の極大攻撃魔術が飛び交い、天が震え、地が割れた。
必殺の威力が込められた魔王の剣と、ひのきのぼうである俺も、幾度もぶつかり合った。
『マズイ! 奴の百裂斬がくるぞ!』
「全部受けきる!」
目が回りそうな勢いで振り回される。
だが俺も、唯のひのきのぼうではない。勇者の相棒であるひのきのぼうだ。
魔王の攻撃を受けきる間も、ちまちまとした回復術を掛け続ける。
すべての攻撃を受け止めたアリシアは、即座に反撃へと移った。
「そっちが百回攻撃なら、こっちは……えっと、とにかく百倍返しよ!」
『この戦いが終わったら、算数の勉強もしような!』
「やる気がなくなるようなこと言うんじゃないわよ!」
実際、アリシアの戦闘能力は魔王を圧倒していた。百倍返しもまんざら大袈裟ではない。けれどやはり、俺が足を引っ張ってしまった。
伝説の剣でなければ、魔王は倒せない―――。
古い伝承とはいえ、その言葉はほとんど間違っていなかった。
なにせ俺の攻撃では、魔王には一ポイントしかダメージを与えられない。どんなに堅い魔物相手でも、最低二桁は与えられるくらいに鍛えていたのに。
おまけに、魔王は魔法攻撃を完全に無効化する形態変化も使ってきた。
何度殴りつけても、ちっとも堪えた様子を見せない。
逆にこちらは、何度も吹き飛ばされ、その度に危機に陥った。
それでもアリシアは歯を食いしばり、何度でも立ち上がる。
「まだまだ……あたしは、アンタと一緒に……絶対に魔王を倒すんだから!」
『アリシア……っ!』
俺には応援することしか出来なかった。
回復術を掛けたって、もう意味は無い。
だって、彼女は―――。
「さあ、完全回復薬はまだ山ほどあるわ! たとえ体力が一万あっても削りきってやるわよ!」
『……ほんと、おまえの執念には呆れるしかないよ』
魔物を狩りまくり、鍛えまくり、稼ぎまくったのだ。
その財力もつぎ込んで、ありったけの回復薬を買い漁った。
多少の時間は掛かっても、彼女は言葉通りに魔王を倒し切るだろう。
『なんか、魔王の方が疲れてるように見えるぞ? 可哀相になってきた』
「はんっ、魔法無効なんて妙な真似するから悪いのよ!」
こうして哀れな魔王は、ひのきのぼうによって打ち倒された。
魔王城を出て、王都への道を歩く。
のんびりと、晴れ渡った空を眺めながら。
「あ~、さすがに疲れたわ。まさか第七形態まであるとはね」
『でも最後のヤツには、俺の攻撃がやたらと効いてたな』
「うんうん。もしかして、伝説の剣を使ってたら、却って苦労してたかもね」
『そういう罠もあったかもなあ』
なんにせよ、俺達は無事に勝利した。
これで長かった冒険も終わりだ。そう思うと、胸に寂しさも覚える。
まあ、何処が胸だか分からないけどな!
ちなみにアリシアの胸に関しては……うん、まあ、語らないでおこう。
たまに抱えてくれる柔らかさは、俺だけのものだからな!
「ねえ、ところで……前にも話したわよね?」
急にアリシアが神妙な顔付きになった。
恐る恐る、といった様子で、両手に持った俺に語り掛けてくる。
「魔王を倒したら、女神様がひとつ願いを叶えてくれるっていう話なんだけど」
『そういえば、前に聞いたな。願いは決めたのか?』
「うん、それなんだけど……」
アリシアは優しい手つきで俺の全身を撫でる。
とても気持ちいいのだが、変な声を出してはいけない気がした。
「アンタを、人間にして貰おうと思うの」
『え……?』
「だ、だって、ほら、困るでしょう? いつまでもひのきのぼうじゃ。一緒に魔王を倒した仲間なのよ。それに、その、これからは仲間というか、もっと別の関係になっても……その、いいかなぁって……」
はっきりとした言葉でなくとも、さすがに意図は伝わってくる。
俺だって考えなかった訳じゃない。
アリシアと、もっと深い関係に―――。
これまでだって機会はあった。だけど俺は逃げていたのだ。
魔王を倒すのが目的だとか、いまの関係を壊したくないとか、そんな言い訳で。
けれどもう、はっきりと告げるべきだろう。
『……悪い』
「え……っ!」
アリシアは唖然として、手の中から俺を取り落とした。
乾いた音が響く。
一拍遅れて、がっくりと、アリシアも地面に崩れ落ちた。
「そんな……あたしじゃダメなの? だって、ずっと一緒にいて、これからだって……」
『ああ、待て待て。誤解すんな。俺だって、その、おまえのことは……』
「じゃあ、どうしてよ!? どうしてそんなこと言うの!?」
『いや、だからな……ああもう! 見せた方が早いな!』
瞬間、ひのきのぼうである俺は光に包まれる。
やがて光は治まり、そこには変身した俺がいた。
綺麗な服を着て、二本足で立つ、人間の姿で。
「つまりは、こういうことだ。人間になるのはいつだって出来たんだよ」
転生ボーナスで得た特殊能力のひとつだ。
だって持ち主が女の子になるのを望んでいたのだ。当然、その後に信頼を築いて、深い関係になることも考えていた。
まあ、インテリジェンス武器としては邪道だとも思う。
でもやっぱり欲望には勝てなかったのだ。
「だからな、わざわざ女神様に頼らなくても……」
「っ、この―――バカぁっ!!」
物凄い勢いで立ち上がったアリシアに殴られ、俺は宙を舞った。
昼間なのに星が見えた。
完全回復薬がなければ、そのまま帰ってこられなくなるところだった。
「もっと早くに教えなさいよ! 悩んでたあたしが馬鹿みたいじゃない!」
「い、いや、俺も悩みはしたんだぞ? ほら、アリシアはずっと仲間を作らなかっただろ。だから俺も、人間の姿になったら関係が壊れるんじゃないか、とか……」
「そんなはずないでしょ! やっぱりアンタはバカよ!」
「うん、まあ、その……ごめん」
ぽりぽりと頭を掻きながらも、俺は素直に頭を下げる。
アリシアはがっくりと肩を落として、呆れきった息を吐いた。
「はぁ、もういいわ。でも女神様へのお願いは考え直さなきゃね」
「あ、そのことなんだけど……」
俺はアリシアに歩み寄ると、その小さな手を取った。
ずっと俺の握って、支えてくれた、優しい手に温もりを重ねる。
そうして真っ直ぐに目を合わせて、問い掛けた。
「俺達の結婚を祝福してもらうっていうのは、どうかな?」
短編は初めてですが、連載も書いてます。
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