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Ep4 泣けちゃうよっ

今日は日曜日。 しかし、部活はある。

亮介はテニス部だ。 ラケット片手にさ〜特訓!!!


「お〜い。亮介ェ… ちゃんとサーブしろよなぁ」

「アイムソーリー、ひげそーりー、小泉(!?)そーりー」

亮介は下手くそだ。 でも、ムードメーカー的存在なので好かれている。


練習の合間にも、指先から炎を出して見る。

――やっぱあれは夢じゃないんだ。オレは…ファイター!!

うかれすぎだから、テニスボールが頭に何度も当たった。

そのたびに笑ってごまかした。 アハハ


「練習終わりー!!」

「ありあとやしたーーっ!」

終了のあいさつを言うと、みんなは一気に片付けて家に帰る。

――マクドでも食うかな。

亮介はマクドに直行した!!





途中で、よそ見をしていた亮介はもろに誰かにぶつかった。

「すみませ…ぇっ??」

ぶつかった人は亮介と同い年ぐらいの少年だ。 座りこんで背中の土をはらっていた。

何よりも、目がウルウルで今にも泣き出しそうだった。

「ゴメンよー。だから泣かないで。」

亮介は必死だ。


少年は涙目のまま立ち上がった。

「いい所にいたね、亮介君」


――はぁ!?こいつも俺の名前知ってるし…

  会社員の仲間か!?


「君は誰ですかい?」

亮介が尋ねた。少年はウルウルの目を開いて答えた。

「僕は涙目宇留野助ナミダメウルノスケ。デール様の使いです。」

目から涙がこぼれそうだった。


――だっせー名前…。見た目どおりだし。

亮介は色々な思いを隠しながら戦闘態勢に入った。


「オレって有名人!!街歩くだけで狙われる!!」

亮介は調子に乗ってファイアーボールを放った。

しかし!宇留野助の涙によってそれは一瞬で消されてしまった。

そして宇留野助の反撃…


「うわぁぁっ」

洪水のような涙に亮介は流され、石垣にまともにぶつかった。

宇留野助は涙を拭きながら笑った。 うれし泣きのように見える。

「なぜ!?What!?会社員野郎は倒せたのに!!」

「世の中全ての人が同じというわけではないのだ!!」

宇留野助がまた涙を流し出した。


――ちょっとやべーんじゃないオレ?

  涙野郎に負けちゃうヨッ。 ってか水と火は相性悪いね…


何度も流されては立ち上がり、流されては立ち上がりをくり返し、亮介は精神的にまいってきた。

「もういやぁ」

そんな弱音を吐いてしまった。


「ファイターになったなどと、浮かれているからだ!!」

涙野郎が渾身の涙をためはじめた。

あれを喰らえばマジでヤバイ。

――ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ。


「松浦亮介人生終止符。連載4回にて終了か!?」

涙野郎が掛け声と共に大量の涙を放出した。


水、水、水が亮介に迫るッッ!!

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