表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/18

Ep10 そんだけ?

「炎のファイターがお前なように、風のファイターもいるんだよ。」

勇太はもったいぶるのが上手い。 亮介はイライラして来た。

「で、風のファイターがどうしたんだよ!」

勇太は何秒か黙ってクスクス笑った。

「すっげー強いらしいな。アハハ…」

勇太が真顔に戻った。 


亮介は唖然とした。

「そんだけ?」

「もちろん、そんだけ。」

勇太が意地悪そうに笑った。


「そんだけのためにオレの見動き止めてまで話したの!?」

「あぁ、お前すぐ騙されるから面白いんだよ」

勇太がワハハと笑った。そして拘束をといた。

亮介が立ち上がって腕をブンブン振り回した。


「まぁ、風の奴倒したら鼻が高いけど、お前倒したって嬉しくないし〜。」

亮介がカンカンに怒る。 勇太が亮介をチラ見しながら

「まぁ、オレの目標は遥か高みに向いているからねっ」

と付け加えた。







亮介がなにげに炎を放出した。

「よし、再開しようよ、戦い…」

指先から炎を出し、真顔で勇太に向かった。

勇太も負けずに剣を振った。


玲衣は今度こそ失神している。

もう救世主は現れないという中で、亮介は必死に戦った。

しかし…勇太は強かった。


「わぁっ」

亮介は吹き飛ばされ、もろに塀にぶち当たった。 頭から流血する。

それでもめげずにファイアーボールを発射する…が、勇太の盾に跳ね返されてしまうのだった。


「しつこいねぇあんた。 オレもイライラして来たよ。」

勇太のセリフを聞いて、亮介はふと思った。

――あいつ、イライラしてくると“お前”から“あんた”に変わるんだな。

しかし、それはどうでもいいことだ。


「サイバーソード」

剣が残像を残して大きく振られる。亮介のファイアーすらも掻ききられる。

何度も技を掻き消され、亮介は精神的に参ってきてしまった。


「オレ、もういいかも…」

そんな弱気なことを言ってしまった。


「アハハ。あんた、正直でいいねぇ。」

勇太が武器を持ちかえた。 その時…



――驚くヒマさえなかった。

  一瞬何かが目の前に広がったと思った瞬間、亮介は地面に這いつくばっていた。

レーザーガンを打たれたのだ。 一瞬にして亮介の腹を打ちぬいた。


「カハッ…」

亮介は血を吐いて倒れた。

もう、立ち上がる力さえ残っていなかった…。


                    つづく

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ