表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/10

母、、、(ローネ)

母の話をするに当たって、、少し母の周りのことを話そうと思うわ。


母の旧姓は  ローネ グヤーシュ、中流貴族の長女として150歳人族換算15歳で、すでに魔法大学では賢者の称号を得る凄腕の魔法使い、でも、知ってる?母って本当はすごいポンコツなのよ!!母って容姿端麗でしっかり者の印象がついて回るんだけど、、、ふふっ本当はすごい残念な人なの!!話を戻すわね!

元々母達は身分はそこそこの貧乏貴族で、弟にはゼオン将軍、、、現ミネフト聖王国代王がいる。


叔父のゼオンは父ソイが150歳で王位を即位した時には、すでに父に仕え100歳頃つまり人族換算で10歳から小姓として起用され、次第に頭角を表し父の右腕として、僅か15歳で辺境方面将軍に任命される実力者だった。


また、野心家でもあり世間一般では、自らのローネを父に差し出して出世したとされている。


まぁ〜本当のところはポンコツな母の勘違いで、母に猛アタックする父が見事に振られた事を、不憫に思い仲を取り持っただけだとか。

ふふっ、、、母から聞いた話だと、父と母の出逢いもなかなか面白いので後で話そうかしら、、、。


その後、叔父のお陰もあって父と母は19歳で結婚、20歳で私を出産をしたわ、母にとって幸せのピークだったのかしら、、、

あと、勘違いされない為に言っとくけど、エルフ族も人族同様に妊娠10ヶ月で出産、生後10年間はほぼ、人族と同様の成長をして、その後長寿族特有の時間軸に変わるんだからね!!

でも不思議な事よね、、生後10年で事実上の1歳のお祝いをしたら約90年はほぼ成長をしない、、、。

それに10歳前後の子供たちだけ集めて、一斉にお祝いする、、、。

それ以降は各10年の節目の人々を集めて一緒にお祝いをする、、、何で最初の10年だけ別になるのだろう、、、。

お義父さんさんなら何か知っていたのかしら?

話を戻すわ、、、


私が生まれて直ぐに、父はのちにエルフ大戦と言われる、魔王軍と雄雌を決する大戦に敗れ戦死する。

母は悲しむ暇もなく、周囲に言われるがまま、臨時継承として女王に即位するも、魔王軍の攻勢にあい王都である古都エルミネフトが陥落、母は乳飲み子の私を抱いて命からがら逃げ延びるも、約10年〜15年間隔で拠点とした砦が魔王軍の手に落ち、その都度逃げ延びる生活を余儀なくされた。


最後の砦とされたラスターが陥落したことによりエルフ王国はほぼ滅亡状態とされ、母と私はエルフの森に逃げ延びることに、、、


エルフ族のわずかな抵抗勢力は、ゼオン将軍率いる旧エルフ王国隣接連合軍と、獣人族王国を後ろ盾にした大貴族ぐらいだった。


正直言ってあの頃のエルフ族に未来はなかったわ、、、けれど、テンジン様による魔王討伐によって世界は大きく変わることに、、、、。


魔王討伐後、母はエルフ王国を一つに纏め上げようとしたが、将軍勢力と大貴族勢力のいざこざ、諸外国勢力の介入と、すでに母は女王としての権威も無く、仕舞いには叔父であるゼオン将軍から、わたしに婚姻を迫る書状、母には女王の退位を求める勧告書を送りつけていた。

それに対抗するように大貴族も私との婚姻や母との婚姻を迫ってきたわ。


結局、お義父さんの介入で一時的に問題は解決したのだけど、最悪のシナリオである私と母が双方に別れての内戦の不安が拭えなかった、、、つまり、お義父さんの力を持ってしてもエルフ属を束ねることが出来なかったの、、、そこでお義父さんは私たちをあなたの世界で保護することを決断して、私たちの受け入れ準備完了と共に、母の退位を発表、それと同時にゼオン将軍を代王として据え置いた。


もし、あの時この計画が失敗していたらお義父さんによって、エルフ属は滅亡していたのかもね!!


でも、凄いことにこの計画は草案は母が作ったのよ!!ポンコツエルフの最大の功績だったかもね!!

当然、あちらこちら穴だらけで、お義父さんが苦労しながら修正をしていたわ!!



私たちがあなたの世界で生活するにあたって、当初お義父さんの提案は、多田野家と離れて生活する事を打診されたわ、つまり今みたいに一緒に暮らすのではなく、別々に生活をする案だったんだけど、母はこれを拒んだの、、、

それにはきっと母がお義父さんを、、、

まぁ〜わたし的には、母の思い込みと思っていたのだけど、、、


もっとも、わたしとしては当初はお義父さんの案の方が良かったのよ!!だって、いくらお義父さんの家族でも見知らぬ人と、一緒に暮らすって怖いじゃない?

何よりもあんなに優しく接してくれたお義母さんが、母の存在を疎み私たちが嫌われる事を想像したら、、、

まぁ〜結果的にわたしの取り越し苦労だったんなけどね!!


あなたの世界に来てからお義父さんやお義母さんが、連れて行ってくれるスイーツのお店に、母もわたしもすごい喜んで夢中になったわ!!だってわたしの世界じゃ甘い物が貴重で、しかもただ甘いだけ、、、あなたの世界みたいな甘さの深み、上品さが無いのよ!!

そういえば母ったら、わたしより甘い物が好きなくせに、すぐにわたしにフルからわたしが多田野家の甘味担当って言われてたけど、わたしがしたら母の方だからね!!

わたし知ってるんだから!!わたしがあなたから甘味をお裾分けしてもらっている横で、母がお義父さんの甘味を強奪してるの!!


ふふ!!そういえば知ってる?あなたの世界での母の悩みは体重が増えたことなのよ!!

私のいた世界には体重計なんて無かったから私と母は、お義母さんから教えてもらった、月一の計測に戦々兢々したわ、、、。


母とお義父さんの生活は本当に短い時だったけど、すごく幸せそうだったわ、、、

わたしの知ってる限りでもあんなに幸せそうな母を、見た事なかった。

母とは時折、懐かしそうにあの頃の話をしていたもの、、、。


そうそう!!母と父の出会いなんだけど!!

父は魔法大学に入学し程なくして、前王崩御に伴い父が即位するんだけど、しばらく休学して国務を行い、ひと段落して復学した際に、入学当初から母に一目惚れしていた父が、同じクラスの母と話す機会を得て声を掛けるんだけど、、母ったら自分の国の国王の事を知らないから、、、


ローネ

「貴方みたいにどんなに魔法が上手くても、授業を真面目に受けない人は嫌い!!」


って、父のことを有能な不良と勘違いしていたのよ!!

確かに父には国務があるから授業が疎かだったと思うけど、、、自分の国の国王と知らないなんて、、、

ふふっ本当に母らしいわ!!



まぁ〜母の話はこんなものかしらね、、、


それじゃ今度はお義父さんの話をするわね!!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ