お義母さん(サチ)③
この話をする前に、あなた誤らなければならないわね、、、、あの日、私達が初めて会った日の事を、、、。
お義父さんとお義母さんの意向で、あなたにはまだ私たちの事を伏せることにしてたの、だからあの日は、私と母は、お義父さんの仕事の関係者として紹介された、、、当然その体裁を繕うための小芝居もして、、、
サチ
「これでよし!!、、、うんうんやっぱり凄く可愛いわね!!シルちゃん!!」
その日、わたしは初めて着付けしてもらった服装を鏡で見たの、、、当然向こうの世界でも頂いた服を着たことはあったけど、大きくて曇りのない鏡で自分の姿なんか見たことなかったわ!!自慢だけど自分でも可愛いと思ったわ!!だって昔から皆に母とわたしは可愛いて言ってくれるんだもの!!
でも、すぐに恥ずかしくなって麦わら帽子を深く被ってたの、、、。
ローネ
「あらあらシルったら、、、お顔を隠して、、、」
シル
「だってなんか恥ずかしいよ〜」
母はわたしと違い堂々として決めてポーズまでして
ローネ
「これサチが選んでくれたのでしょ?凄く素敵ね!!ありがとう!!」
サチ
「ローネとシルちゃんお人形さんみたいで可愛いわ!!今度は別バージョンも見つけてくるね!!
それと、この後うちの息子が来るんだけど、二人は少し遅れて出てきてちょうだい、わたしとおとーさんには久々にあったていでお願いできるかしら、、、あの子を巻き込みたくないのよ、それにあの子って妙に鋭いから、、、よろしくね!!」
お義母さんがそう言って研究室から出て行った後、母から兄の詳細を聞いた、今はまだ違うけど近々私の兄となるかも知れない存在だと、私はそれを聞いて戸惑いよりも少し期待があった、だって自分と同世代の知り合いが居なかったのだもの、、、
頃合いを見て母と一緒にお義父さんたちに合流して、あなたと初めて会ったの、、、でも私すごく恥ずかしくて母の後ろでウジウジしちゃったわね、、、
あなたのユーモア溢れる自己紹介に、幾分緊張が解けたんだけど、やはりエルフ特有の人見知りスキルが発動して、せっかくあなたが焼いてくれたお肉を食べれなかったのは今でも心残りね、、、
そうそう!!あの鉄板焼き屋さんのこと覚えてる?
あなた私のために夏野菜炒め作ってくれるって約束したのに、、、もう〜!!
でも、出来ることならもう一度あなたの手料理を食べたいわ、、、
まぁ〜そんな訳で、あの日のBBQのピエロはあなただけってことよ!!フフっ!!ちょっと怒ってるかしら?
それからもお義母さんは私を本当の娘の様に可愛がってくれたわ、ふふ!母とお義父さんが恋仲になったことの悩みを私に相談するぐらい!私は恋敵の娘なのにね!!
そういえばあなたはこの事を知っているのかしら?
お義母さんは産後の経過が思わしくなくて、新たに子をなすことを諦めていたことを、、、お義母さんはずっと娘が欲しかったって言ってくれてたのよ、それもあってなのでょうね、それなのに私は、、、
母とお義父さんの婚姻話をする時、すごく怖かったわ、、、お義父さんさんからは事前にお義母さんに伝えているって聞かされてたけど、母が私たちに与えられたあのマンションでの4者会談で、お義母さんに報告する時のなんとも言えない申し訳なさそうな顔が、、、きっと私もそんな顔していたんでしょうね!
お義母さん私の手を取って優しく、
サチ
「これで私の本当の娘になってくれたのね!」
って言ってくれたのよ、わたし嬉しくて思わず泣いちゃったわ!!
その後は、私たちがこの世界に馴染む様に様々な体験をさせてくれたし、いろんなことを教えてくれたわ、、、
私が短期間でこの世界に馴染めたのは、お義母さんのおかげだと思っているわ、、、
出来ることならお義母さんにも、もう一度会って謝罪をしたいわ、、、。
さぁ〜今度は私の母の話でもしようかしら、、、。