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荒野の侍
一人の侍が荒野を彷徨っている。
広大な荒野は、無尽蔵の孤独を象徴している。
地平線まで広がる開けた大地は、乾燥した風によって絶えず削られ、形を変えている。
空は広大であるが、厚い雲に覆われており、草木はほとんど生えておらず、生き物の気配も殆ど感じられない。ただ風が吹く音だけが、この無人地帯の静寂を破っている。
荒野は過酷な環境でありながら、その中に生きる生物たちは逞しく、自然の厳しさと美しさを同時に感じさせてくれる。
強い者が生き残るのか、賢い者が生き残るのか、いや、この過酷な環境の変化に耐えられる者だけが生き残るのだ。
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荒野とは職場のことであり、環境の変化とはDX化等のことである。
一人の侍とはしがない一人の仕事人である。
これに限った訳ではありませんが、このシリーズは働く者の哀愁漂うプロレタリア文学と捉えていただけると幸いです。