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第27話 王妃の暴言

 強烈な魔力にあてられたメルはベネットたちとともにひそかに王宮に戻ると、そのまま部屋のベッドに寝かされた。


 翌日も王太子妃の業務は病欠ということで休んだ。


 前日の休みは仮病っぽかったが、今日は本当に体が動かない状態。


 ばあやの補助で水分だけはとることができたが、固形の食事も全部パス。


 それでも午後にはだるさは残っていたが、何とか身体を起き上がらせることができるようになる。



 ばあやがおやつとしてのど越しに良いものを持ってきてくれたので、それを口にすると、体の隅まで染み渡る感じがした。


 そうこうしていた時間、王妃が突然見舞いと称してメルの部屋を訪れた


「あら、本当に具合が悪そうね」


 ゼリー状のものをばあやに食べさせてもらっている様子を見て王妃が言った。


「もうしわけございません」


 メルは必死に起き上がろうとする。


「ああ、そのままでいいわ、それで原因はわかっているの?」


「お疲れがたまったものと……」


 メルの代わりに王妃の質問にばあやが答えた。


「本当にそれだけなのね」


 王妃が念押しをする。


「ええ、そうでございますが……?」


 王妃の様子にばあやとメルがいぶかしく思う。


「白い結婚でいいとは言っているけど、そこは当人たちの意志次第だし、まさか懐妊なんておぞましい事態じゃないでしょうね?」


 王妃がこぼすように尋ねたのを聞いてメルは顔を赤らめ否定する。


 とんでもございません、と、必死に否定しながらもメルは王妃の言い方に少し引っかかった。


「あの、本当に……、絶対違うのですが、どうして『おぞましい』とかそんな言い方を?」


「当然でしょう! 化け物の子をはらむなんて『おぞましい』という言葉を使って何が悪いの!」


 何を下らない質問をしているのだ、と、言った口調で王妃が答える。


「どうしてそんなひどい言い方をなさるのですか? ベネット様だって王妃様の御子でしょう」


「あなたに何がわかるの! 王太子妃であるだけで化け物を産むのを強要されるその恐ろしい感覚を。どうせベネットが廃嫡になれば自由になるあなたが偉そうに言わないで!」


 王太子妃として子を産む義務はわかるが、二言目には、化け物、化け物と……


「あなた方が『化け物』というベネット様が犠牲になっているおかげで富を得ているくせに!」


 我慢しきれずメルも大声を出してしまった。


「犠牲というなら一番は私よ! だから私が一番、王家の富で贅沢する権利があるの! なのに最近じゃベネット自身がさかしらにあなたを私より優遇するように言ってきて!」


 なるほどそれでやたらと自分を目の敵にするような言動をしていたのかと、メルは合点がいった、だがしかし……。

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