2月14日から3月14日までに
あの日君からもらった気持ち
そのお返しの日
僕は両親と駅にいる
まだ朝もやの中
繰り返す両親の「気をつけて」
でも僕の心残りは
君への想い
ホームに入る
改札の外で見送る両親の後ろに君
そっと2人だけのサインを送る
うなづく君
滑り込む電車
白い息を弾ませて
駆けてきた君が僕の手を取る
「ドアが閉まります」
駅長の声
乗り込む僕
離れない手
ドアが鳴る
僕は君を引き寄せた
飛び込む君
見ていた駅長のガッツポーズ
もう少しだけ
一緒にいよう
新しい物語のはじまりまで
*フィクションです。