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桜の都と少女の恋  作者: 久野真一
第四章 思い出を辿りながら
24/28

第24話 リゾートホテル風ラブホテルに泊まってみた

久しぶりの更新です。ワードがえっちぃですが、どっちかというとのんびりしている二人です。

「うーーーーーん。ロビーは普通のホテルぽいんですよね」

「確かに、僕もこれだけ見たらラブホって気づかなかったかもしれない」


 七月の頭。うだるような暑さの中、僕たちはホテルバリオンリゾートなんば心斎橋(しんさいばし)店のロビーに来ていた。


 予想に反してロビーまでリゾートホテル風だった。

 確かに恵ちゃんがリゾートホテルと勘違いするのも無理はない。


「しかも、女子会プランなんてのもあるんだね」


 予約しようとして気づいたのが、その点だった。


「女子同士でわいわいやる場所って結構需要ありますからね」


 こともなげに言う恵ちゃんだけど。


「男子会プランなんてのは見ないわけで、これが男女の差ってやつか……」


 何かこの世の真理を見た気がしていた。


「すいません。一泊で予約して来た者ですが……」


 普通のホテル風に受付を済ませて、一路四階の部屋へ。浴室TVや天蓋付きベッドはいかにもイメージにあるラブホという感じだった。しかし、最上級のプラチナスイートの部屋を予約したせいか、一泊18000円と普通のビジネスホテルよりワンランク上の価格帯だった。


「うわー。めっちゃ広いです……!」

「僕もこんなに広いの初めてだ……!」


 二人揃って部屋の広さに感動していた。だって、天蓋付きベッドはともかく、ゆったり出来そうなソファにテーブル、4Kの40型はあろうかという大きさのテレビ、二台あるマッサージチェア、10畳はある部屋の広さを見れば、これは確かにイメージしていたラブホの部屋ではなく、リゾートホテルっぽい!


「あー、凄い!ベッドがふかふかです……!」

「天国だねー」


 二人してお風呂に入るでもなく、ベッドにダイブしてふかふかの感触を楽しんでしまっている。


「なんか、このまま部屋でゆっくりしてたい気分……」


 このままだらだらと過ごしたい。


「わかります、けど……。ここはラブホですからね?」


 恵ちゃん自身、既にぐたーっとなっていてリラックスムードだけど、一応このホテルがどういうホテルかは忘れていないらしい。


「とりあえず、お風呂入ろっか?」


 時間はまだ午後三時前。致すにはまだムードが出来ていないけど、お風呂で日頃の疲れをとるのも悪くない。


「えーと、一緒に入ります?」


 ベッドにうつ伏せになったまま、こちらをちらちらと。

 あ、ラブホのお風呂だったら、そういう仕様にもなってるか。


「ちょっとお風呂見てくる。二人でゆったり出来そうなら」


 ベッドでごろごろしたい誘惑を振り払って、お風呂を入れにいくと二人が向き合って入浴しても十分な広さ。考えてみると自宅のお風呂だと二人で入るとややギリギリ。向かい合って入るのは少しいいかもしれない。


「お風呂、入れてきた。ボタン一発だから、放っとけばいい感じ。それと……二人でもゆったり出来そうだったし、一緒に入る?」


 肉体関係を既に持ったとは言え、お風呂に入るというのはまた別の照れがある。


「あ、はい。一緒に入ってみたい、です」


 いつの間にかベッドの上で座っていた恵ちゃんが神妙な面持ちで頷いていた。

 彼女も彼女で少し意識しているらしい。


 十五分は経った頃。お風呂が入った事を告げる音声が響き渡る。


「じゃ、じゃあ。入ろっか」

「よ、よろしくお願いします」


 微妙に落ち着かない気分である。

 先に僕が服を脱いで入り、恵ちゃんが後から入ることに。


「はー。気持ちいいー」


 自宅のお風呂もいいけど、こういう豪華なホテル(ラブホだけど)のお風呂もいい。備品にあった入浴剤も入れてみたところ、泡が溢れてきて、なるほどこういう演出かと納得してしまう。


「お、お邪魔します」


 タオル片手に入って来た恵ちゃんはやっぱり少し緊張した面持ちだ。


「それじゃ、失礼して……」


 普段、部屋を暗くしてから致すからか、綺麗な肌だとは思うけど、見るのが恥ずかしくて少し目を逸らしてしまう。電気を消して欲しいといつも言う恵ちゃんの気持ちが少しわかった気がする。


「泡で身体が見えないからちょっと安心します」


 向かい合ってざぶんと入る彼女だけど、確かに首から下はあまり見えない。


「少し惜しいけど……確かに、こっちの方がいいのかも」


 あんまり上半身が見えてもムラムラしてしまいそうだし。


「でも、すっごい落ち着きます。肩こりもほぐれた気がしますし」


 目を閉じて極楽極楽といった様子の恵ちゃんだけど。


「肩、結構凝るの?」


 思わず聞いていた。


「それはもう。一応、それなりに胸があるからかもしれませんが」

「やっぱり」

「やっぱりって何ですか。やっぱりって」

「胸って要は脂肪の塊でしょ。大きい人はきっと凝るんだろうなーって」

「理系らしい分析ですが、無神経ですよ」

「う。そう言われれば……」


 こういう分析癖は悪いところだ。

「でも、確かにその通りですね。意外と大変なんですよ」


 しばらく、お互い何も言わず、お風呂をぼーっとしながら堪能したのだった。


「一緒にお風呂って気分を高めるためと思うんだけど。リラックスしちゃうね」

「裕二君はいっつもそれなんですから」

「いやごめん。つい」

「私も寛いじゃってるから人の事言えませんが」


 結局、合計三十分程。二人でぼーっと寛いでしまったのだった。

 そして、お風呂上がりには備え付けのマッサージチェア。


「あー、天国だー」

「フニャフニャしちゃいますね」


 デスクワークというのはとかく肩が凝る。中でもITエンジニアあるいはプログラマは特に集中力が必要なのでなおさらだ。


 お風呂に入って、マッサージチェアで身体をほぐされて、というのは至高の快楽と言ってもいい。


「マッサージチェア、自宅に置いちゃおうかな」

「結構高いと思いますけど……裕二君なら買えそうですね」

「問題はスペースだけどね。リビングに置くとちょっと手狭だし……」


 肩凝りにこんなに効くのなら是非とも導入したいとは思う。


「マッサージなら代わりに私がやってあげますけど?」

「恵ちゃんのは気持ち良かったね。でも、彼女をこき使うのは僕的にちょっと……」

「私がしてあげたいんだから、遠慮しなくてもいいんです!」

「それもそっか。じゃ、今度から頼むよ」

「最初からそう言えばいいんです」


 十分程、マッサージチェアで寛いだ後は天蓋付きベッドへダイブ。


「これだけ何も考えずに過ごすのは久しぶりかも」

「職業柄、いっつも何か考えてそうですよね」

「仕事時間以外でも、気がついたら新しい技術の勉強してるしね」


 全く因果な職業だと思うし、それが楽しい自分も大概だ。


「でも、たまには頭を休めた方がいいですよ。今日みたいに」


 横になって僕を見つめてくる恵ちゃんの目つきはやけに優しくて、なんだか初めて彼女が年上ぽいなって思った。実際は年下なのに。


「そうするよ。これも恵ちゃんのおかげだね」

「どういたしまして」


 そんな彼女が愛しくなってぐいと引き寄せる。


「ちょっと、ドキドキして来ました」

「僕も少し」

「平然とした顔してるのに?」

「胸に手を当ててみてよ」

「じゃあ……確かにドキドキしてますね」


 そう言った彼女は何故か嬉しそうで。


「なんで嬉しそうなの?」

「それは、裕二君はいつも平然とした表情の事が多いですから」

「言うほど僕だって余裕なわけじゃないよ」

「ですよね。今日、はっきりわかりました」


 ぐいと顔を近づけられて、ちゅっと軽い口づけを交わす。

 十秒くらい経ったら口を離されて、今度は僕から。

 そんな事をお互い十回程繰り返して。


「んーと、いいかな?」


 手を肩から背に、背から胸に動かしながらのお伺い。


「あ、はい。大丈夫、です」


 まだ湯上がりの香りが残る上気した肌はたまらなく魅力的で。


「じゃあ……」


 そのまま二時間くらい行為に耽った僕たちだった。


◇◇◇◇


「もう、夕方ですね」


 行為を終えた後も結局アメニティのバスローブだけをお互い身につけたまま。


「すっかり寛いじゃったよ。ありがとね、恵ちゃん」

「別に何もしてませんけど?」

「君が提案してくれなかったら、こんなにゆったり出来なかったし」

「それくらいお安い御用です」

「そっか。これからもよろしくね」

「こちらこそ」


 夕食の時間が来るまで布団に包まって、のんびりした時間を過ごした僕たちだった。

ちなみに、名前が微妙に変わっていますが、そういうリゾートホテル風ラブホは実際に大阪方面にあります。京都に無かったので、舞台が一時的に大阪になったという事情が。


引き続きのんびり進行で、不定期更新ですが、二人がのんびり過ごす様子を楽しんでいただける方は評価、感想、ブクマ登録などいただけると嬉しいです。

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― 新着の感想 ―
[一言] 立派なお風呂なんだなあ。 家の風呂なんて、一人でも足伸ばせない。この間、足突っ張ったら風呂の壁を突き抜けてしまった…
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