プロローグ
誤字脱字があれば教えていただけると嬉しいです。
ここはどこだ?
目を覚ますといつもの見慣れた天井がなく、目にはいるのは白い空間のみだった。
仰向けになっていた身体を起こし、辺りを見回しても草や木、建物などもなく、果てのない虚無な空間が広がっていた。
「何なんだここは…。ここはどこだ?」
「その疑問には私が答えましょう」
先程まで誰もいなかった後ろから鈴のような綺麗な声が聞こえ、振り返って見ると巫女服を着た黒髪でおかっぱ頭の少女が立っていた。
一体どっから出てきたんだコイツ?さっきまで人っ子一人いなかったんだぞ。…それに俺の疑問に答えるって言ったよな?てことはここが何処だか知ってるんだよな
「はい。ここが何処か知っております。今まで私が居なかったのは姿を消していたからです。」
は?…今、俺は声に出してたか?いや、それはーー
「貴方は何も言っておりませんよ?私が貴方の思考を読み、疑問に答えただけです」
この少女は俺の思考を読み取ったというが、はいそうですか、と簡単には信じれない。しかし、実際に2回も考えていたことに対しての答えを言っている。ならばもう一度、考えたことに答えられるか試してみよう。
貧乳だな…。チェンジで「ウフフ…ブッ殺しますよ?」ーーすみませんでした。実は大好きです!
「はぁ、信じれなくて試すのもわかりますが…他にもあったでしょう?なんで考えたのがそれなんですか。次に変なことを考えたらお仕置きしますからね。」
言われずとも、もう同じようなことは考えない。考えた瞬間にゾクっとした寒気が身体を襲い、鳥肌と冷汗が出まくったし、少女の瞳からハイライトが消えて刃物で刺されるかと思った…。
「そ、それでここは何処なんだ?なんで俺はこんなところにいるんだ?確か家にいたはずなんだが」
「まず、1つ目の疑問についての問いは天界です。2つ目の問いは貴方が死んだからです」
俺が…死んだ?ここが天界?
「混乱させてしまい申し訳ないのですが、事実です。貴方は死神によって命を刈り取られて冥界に連れていかれるところを神である私が救済するために攫ってきたのです。
本来、貴方はまだ死ぬべき存在ではなかったのですが、邪神の命を受けた死神が魂を狩り、私が連れ去られるのを阻止するためにここに貴方を連れてきたのです。」
自身を神と名乗る少女は表情を暗くさせて俺がここにいる経緯を語る。
しかし、何で邪神は俺を殺して魂を連れ去ろうとしたんだ?俺に何か興味があるにしても、殺して連れ去るなんて傍迷惑な奴だな。まぁ、邪神だからそんなの知った凝っちゃないか。てか、この子神様だったのか。
「邪神の目的はわかりませんが、貴方はもう既に死んでしまっているので生き返らせることもできません。
ですが、このまま輪廻転生では貴方が可哀想なので、貴方方が好きそうな世界に転生させます。
その世界ならここから離れているので邪神も手は出せないでしょうし」
「好きそうな世界ってどんなの?ラノベでよくある剣と魔法の世界とか?」
「はい。その世界には人種のみではなく、獣人、エルフ、ドワーフ、魔族が住んでおります。
このまま転生しても良いのですが、魔獣などに殺されてしまう可能性が高いので、特別な力も授けてから転生させますね」
おぉ、ということはラノベやゲームでよくある俺つえぇぇができるかもしれないんだな!?
生前の世界には身内もいないから未練もない。剣と魔法かぁ、オラわくわくしてきたぞ。
「ふふ、喜んでいただけて良かったです。ではあちらの世界で貴方の力となるスキルを選んでいただきます。スキルポイントを授けますので好きなスキルを選んで下さい」
貰ったスキルポイントは1000ポイントで見せてもらったスキルの一覧を見るとかなりの数があった。
身体強化系や戦闘技能系、魔法技能系などその他にも様々なスキルがズラリと並んでいた。
あ、魅了とかもあるな…これがあればハーレムが!?まぁ、やめておこう。虚しいだけだな。うん。
スキルにもレベルがあるものもあるし、結構悩むな。
「時間などは気にしなくても良いので必要だと思うものを選んでくださいね。
今、スキルを取れなくてもあちらの世界で頑張れば取ることもできるスキルが殆どですので」
殆どってことはもう取れないスキルもあるってことだな。時間は気にしなくていいそうだし、じっくり悩ませてもらおう。
次でスキルを決めて転生します。
まぁ、その前に一悶着ありますがw