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ガラスのビン

作者: 和歌桜

僕は海を見ていた。

手には紙とペン。

そして足元には、両手収まるくらいの小さなガラスのビン。


ここまで揃っているならやることは一つ。


紙を便箋に見立てて手紙を書こう。

さて、何を書こうかな。


昨日あったことかな?いや、今日のこと?それとも明日?まさかの未来予想(笑)


書くことは決まった。あとは手紙をガラスのビンに入れたら準備完了。さっそく海へと送りだそう。


あの、両手に収まるくらいの小さなガラスのビンは、七つの海を越えてきっといつか君の元へと届くだろう。

その時君は、どこで、どんな人と、どんな顔をして過ごしているのかな。

そんなことを考えながらガラスのビンを見送った。




私は海を見ていた。

手には紙とペンと花で作った指輪。

そして足元には、両手で包むには少しだけ大きなガラスのビン。



「はじめまして、君。


いかがお過ごしでしょうか。僕は相も変わらず元気です。

昨日は曇っていました。

今日は晴れています。

明日は空に、とても大きな虹が架かっていることでしょう。」



空を見た。虹が、架かっていた。

それはとても大きく、綺麗で、色鮮やかな虹だった。


私は手紙を書いた。虹が。すごく大きくて、綺麗で、色鮮やかな虹が架かっています、と。

そして、持っていた花の指輪と一緒に、手紙を、そっとガラスのビンの中に入れて、静かに海へと送りだした。


あの、両手で包むには少しだけ大きなガラスのビンは、七つの海を越えてきっといつかあなたの元へと届くだろう。

その時あなたは、どこで、どんな人と、どんな顔をして過ごしているのかな。

そんなことを考えながらガラスのビンを見送った。




あなたは海を見ていた。

紙とペンの準備はいいかい?

足元には、ある人にとっては小さい、またある人にとっては少し大きいガラスのビンが落ちていないかい?


さあ、自分の思いを、願いを、全てを、このガラスのビンに託そう。


別に何を書いたっていいんだ。感動したこと、昨日のこと、今日のこと、そして明日のこと。

君が今感じたことを書いてみようよ。


書けたかい?じゃあ足元にあるそのガラスのビンに入れて、海へと送りだそう。


あの、ある人にとっては小さい、またある人にとっては少し大きいガラスのビンは、七つの海を越えてきっといつか誰の元へと届くだろう。

その時その人は、どこで、どんな人と、どんな顔をして過ごしているのかな。

そんなことを考えながらガラスのビンを見送った。


毎回思うことですけど、句点って難しいですね。

あともう少しタイトルなかったのか私…。

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