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透ける私と浮わつく心  作者:
01.私の回想
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02.

※私の回想です。


まぁ、足場の悪いテーブルの上で飛び上がればどうなるかなど考えなくても分かることだ。


咄嗟に目をぎゅっと瞑った私はふわっと体が宙に放り出される感覚と、ジェットコースターに乗ったときに感じるひやっとするのを同時に感じた



と思う。おそらく。



次に目を開けたときに見えたのは頭をうって倒れている私の姿だった。


なんと私は頭から落ちた挙げ句打ち所が悪かったらしく即死。


だから正直なところ本当に感じたのかと言われると多分、なのである。


いやいやいや今大事なのは感じたかどうかじゃないだろ私。


死んでるよ、私が、目の前で。


ということは今私は魂だけの状態なのかな?

それなら成仏でもするんだろうか、なんだかんだこれといった未練もないし多分そうなんだろう。


そういえばこの状態ならお姉さまも()れる?!


と、思ったけど家中探してもお姉さまはみえなかった。

魂の状態と幽霊じゃ違うのだろうか?よくわからないけど。


お姉さまに会えないのは残念極まりないが仕方ない。

天からのお迎えを穏やかな気持ちで迎えようじゃないか。


と死んでいる私を目の前に正座をして待っていた。





が、こない!待てども待てどもお迎えが来ないではないか!


来たのは死んだ私を発見してくれた大家さんと警察と家族と、死んだ私の荷物を引き取り処分にきた業者だけだ。



私はただのお迎えの来ていない魂だと思っていたがどうやらこの様子だと幽霊のようだ。


未練もなにもない幽霊。


しまったな…これならお姉さまに幽霊のいろはを聞いておくべきだった。

なんて考えつつ、私はこれからどうするか考えはじめた。


幽霊には詳しくない。


しかし幽霊になった以上知るしかない。


そこで私は幽霊の自分のことについて少しずつ知ることにした。


お姉さまを探したときにわかったのが私は浮けないらしい、ということ。


死んで間もないからなのか分からないが基本歩いて移動だ。

浮けるのかもしれないがやり方が分からない。


それと、この家には私しかいないということ。


幽霊だと自覚してからまたお姉さまやそれ以外の幽霊なんかを探してみてもどこの部屋にもいなかった。


それでもうひとつ、私はこの家から出ることが出来ないということもわかった。


あとはお姉さまがいた頃にわかった、物は生きている人がみていない間になら動かせるということ。


成仏できる方法は何一つとして分からないままだ。


しかしまだ幽霊になって間もない、いわば幽霊初心者であるからこれから分かることもあるだろう。



意識や記憶はきちんとここにあることだし。


生きていた頃と変わらず過ごすことにしよう。


そして私はこの部屋に幽霊として住むことにしたのだ。



:(;゛゜'ω゜'):ウワァァァア!!

お気に入りありがとうございます!

たった数日でとても増えていてびっくりしました。評価、お気に入りとても励みになっています。これからもどうぞ生温く見守っていただけたら嬉しいです。

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