29.夜の会話1
今日は寝る気が起きない。
見た目は小学生ぐらいだが、性能的には成人している人と変わりないらしい。
ちょっとぐらいの夜更かしなら耐えられる。
別に徹夜しても大丈夫なはずだ。
学校は全寮制だが、まだ入学式も来ていないので入寮していないため本部に戻っている。
入学式は1週間後、この期間で色々な準備をするらしい。
指定された持ち物はほぼ無いため服がほとんどだろう。
まあ服もほぼないのだが。
あとは今までお世話になった人への感謝を伝える期間だろうか。
…お世話になった人がほとんど居なかったから何もすることがないが。
少しの間寝転がってみよう。
いつか眠たくなるだろう。
数時間経ったが眠れない。
次は何をしようか考えていると、急に後ろに人が現れた。
「何をしてるの?」
天野未来の声だ。
「特に何も。」
手短に伝える。
「眠たくないの?」
「いや、もうそろそろ寝ようと思ってたところだよ。」
「…本当に馬鹿なのね。」
「っ!?」
驚いて後ろを振り返ると今にも泣きそうな酷い顔───いや悲しみに満ち溢れた顔をしている気がする。
「それくらいわかってるよ!
あんたが殺したことぐらい。
なんで眠れなくなるぐらいなのに言わないの?
ご飯だってほとんど食べていなかった。
またおんなじことをするつもり?」
「別にそんなこと───」
「そういうところが馬鹿だっていってるの!
また隠そうとして。
それぐらい魔法を使えばすぐわかるよ。
…いや魔法を使わなくてもわかる。
だってこっちが受験番号を間違えて最上級クラスじゃないと勘違いしている振りをしても、反応がひとつもなかった。
また感情を押し殺そうとして、なぜそんなことをするの?」
何も言い返せない。
全て事実だ。
でもどこかで巻き込みたくないと思う自分がいる。
「もう大丈夫だよ。
だから、だから──?」
(なんで涙が出てるのだろう。)
自分も知らないうちに耐えられなくなっていた。
「ほらね。
1人で抱え込むようなものじゃないの。
もう仲間がいるんだから。
あの時は助けられなかったけど、今度は絶対助けるから。」
…あの時?ああ。
前世のことか。
やっぱりあの子だったんだな。
無意識に抱きついていた。
天野未来は拒むこともなく受け止めてくれた。
ダッシュ(───)が打てない。
コピペで対応してるけどな。
原因を解明するのは時間がかかりそうだなぁ。




