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地球とは違う世界の物語  作者: 週刊M氏
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第一章入試

ついに試験です。

 入試の日程は初日に計算や言語理解等の筆記試験があり、二日目に、実技試験が行われることになっている。


 今日は昼前までに受付を済まし、筆記試験会場に入らなければならない。受付は出身地や年齢等を資料と比較したり、入学試験受験届けを提出した後に配られる専用の書類を確認する程度なので、すぐ終わった。


そして試験会場に入るとライカルは熱気に包まれ、活気を感じていた。ここには今年の入学希望者およそ300余名が集まることになっており、未だ30席程度空席があるが時間とともに埋まっていった。



そして時刻になると、前の教卓の前に試験官とおぼしき男が出てきた。そしていくつかの注意事項を伝達した後に言い聞かせるように


「ここ、カルーフェ軍学校は、優れた人材を求めている。優れた人材とは優秀なだけではない。たとえ、今日低い点数だったとしてもそこから努力し、這い上がってくる者も優秀な人材とここでは捉える。しかし、貴族であろうと、怠惰な者、協調性の欠片も見出だせぬ者そして、平民とばかにし、邪魔する愚者がいた場合その者は無能と捉えられる。そうなった者にとくに何かあるというわけでわないが、その甘ったれた性根は軍で己を蝕むことになる。別に軍人は怠惰では成功しないとは一概には言えないが、心に留めておくように。」


一応、理不尽な差別はしないようにという配慮は有るらしい、それに監視する人員が受験者300余名に対し50人近く配備されており、軍学校側の本気度が伝わってくるようだ。ライカルは軍学校というもののを再認識し、これから始まるであろう学生生活に心を踊らした。そして、試験官が、


「それでは、受験者諸君、試験開始だ。自身の力を十全に発揮するように。」


と言ったことで、意識を手元の用紙に向けた。







 試験自体は軍学校といえ、何か他の教育機関と一味違うなんてことはなく、言語についてはもとより、計算等は貴族や商人の子供たちにとっては簡単なことであり平民(農民)であろうと半年程度の学習をすれば理解できる内容であり、実際ライカルたちにとっては筆を持つ手が止まらぬほどであった。試験が昼から始まり、すぐ終了するのはそんな者たちがいることを想定しているからであり、これに苦心するような者は実力不足と見なされ、入学希望届けが却下されることになっている。



 そして、二日目、機能測定であるがとにかく基礎体力をみる試験が大半だった。ここでは流石に貴族として教育を受けていたとしてもきつかったのであろう。三割近くが途中で倒れ、全体の半数以上が試験時間内に終わらせることができなかったりする結果となった。ライカルはもちろん最後まで受け続けた一割弱に入っていた。


「受験者諸君、実力を発揮しきれなかった者もいるだろうが、大変よく頑張ったと思う。今日の試験で倒れた者たちも、そこまで思い詰めないように。君たちはまだ若いため身体面についてはこれからに期待できる。合否については、後日発表するためそれまでは受験者としての振る舞いをもとめる。以上。」


という言葉で試験は終わり、残るは結果発表のみとなった。


次はライカルたちの合否発表からです。まぁ分かりきっていますが、結果やいかに。

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