第一章帝都にて
少々、自分でもわからなくなっていきましたが軍学校での物語が始まろうとしています。
ライカルは両親に見送られながら、軍学校の入学試験に向かうため帝都行きの馬車に乗った。
ライカルは今までできる限りの努力をした自信はある。
剣聖のように剣を自在に操れるように親に頼み込んで剣の師をつけてもらった。貴族が雇うような高名な剣士ではないが、それでも元帝都警備の騎士であり、しっかりとした指導が受けられた。そのおかげで同年代の中ではかなりできる方になっていた。
はじめは、剣は振り回せばいいと考えていた頃もあったが、一瞬でその傲慢は叩きおられてしまった。そこからは師に言われたように毎日素振りをゆっくりとした。素早く素振りをすればカッコいい感じになるが、それが通じるのは平兵士程度でしっかりと訓練してきた指揮官たちには無駄が多く簡単に御すことができるそうだ。逆に、基本をしっかり押さえている剣はたとえ勝てなくても相手にとっては隙が少なくやりづらいそうだ。その教えは今でもよくわかっていない。筋力をつけたり、打ち込み稽古をすることでは強くなっていることの実感を得ることができた。がゆっくり素振りすることの何がいいのかは全くわからなかった。
剣だけでは満足できなかったから次に戦術について本を買ってもらった。流石にフリーの戦術家は裏があったりと雇えるものがいなかったが全く戦術を知らないのと、何となくでもこの戦術がどんな成果を残したのかを知っているとでは理解のしやすさに違いがあるため、役に立ったと思いたい。
そして自分の夢に理解を持ってくれた父により、戦場によく連れていってもらえた。父は貴族との接点がある分貴族の理不尽さをまざまざと感じていた。貴族の子供は最高の教育が受けられる。それは商人の子供では絶対に受けられないものもあることを知っていた。そして自分たちに出来て貴族のお坊ちゃんたちにはできないことも知っていた。貴族のお坊ちゃんたちは大切な跡取りであり、万が一がある戦場にはいかせてもらえないことが多いが商人の子供は貴族と違い血筋のことはどうでもよく、何かあっても養子で十分なので危険なこともどんどんさせることができる。商人は感情より損得勘定の方に比重がおもくなってしまうのだ。
父のおかげで人の死は不快ではあるものの、そこまで気にしなくなっていた。たとえ同じ町で過ごしたお兄さんのような人が死んでも、すぐ立ち直ることが可能になった。それは喜ばしいことではないのだがそれがあるのと無いのでは戦場において生き残るか腐っていくかの分かれ目になると自分を納得させた。
そうしていろいろ思い出にふけっていると、母の心配していた襲撃など全くなく無事帝都につくことになった。
次回から帝都の中で帝都のすごさを見せつけられます。
何度もしつこいですが、問題点やパクったと思われるような部分がございましたらしっかり指摘していただけると幸いです。