第一章新たな戦い(ライカル)その7
戦略については筆者はあまり意味がわからないので、至らぬ点が御座いましたら、お教えいただけると幸いです。
{カーセン軍、ラスカス平野にて大勝利}
その一報はほぼ同時に連合軍と四帝国軍に伝わった数の差がありながらの結果なので、ただの敗北、勝利より持つ意味は大きかった。
もちろん反応はそれぞれ正反対であるが、「軍神」、ラストラン共に落ち着いて戦況を俯瞰していた。
「ラストランめ、できるな。大軍で行けば小隊は逃げるし、かといって少数でいっても撃退されるしでやりにくいことをしよる。」
そう、ラストランの広範囲に渡る防衛戦は大きな戦果はないが、確実に連合軍に負担をかけさせていた。時折、補給線も危うくなるなど、すごく厳しくなってきていた。
そして、それに追い討ちをかけるがごとく、ラスカスでの敗北である。如何に軍神といわれている者でも台を叩きつけ使い物にならなくしてもしょうがないことだった。被害を聞くと、半数近い兵を失ったと言うが、残った兵士もしばらく戦線復帰は厳しく、実際には五万の兵を失ったと考えなくてはいけない。それに対しカーセンは死者たちに合わして、戦線復帰の厳しい兵を加味してもおおよそ二万万程度であり、戦力の有利は完全に消え去っていた。
そこからと言うもの、軍神の行動は簡潔を極めた。ただ兎に角、ケルメルデ攻略に全兵を送ったのだ。約十五万の軍勢が四帝国の小隊を無視し、南進を続けた。
「全小隊を召集せよ。ノヴァ・カスノフにいる三万も本隊に合わせて北進し、連合軍を叩けと伝えよ。カーセンには送れるだけの兵を送れと、」
ラストランは副官のお陰で勝利が見えてきたと内心浮かれていた。
遂に両軍が決戦に踏み切ろうと舵を切るが、ここで四帝国が考えもしなかったハプニングが起きた。これこそ、この戦争が「泥沼戦争」と称されることになる原因である。
「閣下ッ大変です。閣下」
( -_・)?「どうした?カーセンに何かあったか?」
「いえ、いえそうではないのです。北部軍から早馬が、」
「どうしたと言うのだ、第一、北部軍は現在第一軍、第二軍の残存兵力が合わさっており、大幅な戦力強化が起きているのだぞ。大事があるわけなかろう。」( ´-ω-)y‐┛~~
「そ、それが、その北部軍が、北部軍が公国軍の侵攻に合いました。」
「な、あり得ぬわ、公国軍は先の戦で多少の打撃を受けており、南部軍がすぐに動けるはずがない。」( ゜д゜)ハッ!
「南部軍では御座いません。領主軍です。公国貴族の私兵や、公都軍の連合軍約二十万が電撃的に侵攻してきました。」
同時刻北部軍にて。
「閣下ッこのままでは押しきられます。後退を進言します。」
「ならぬッ」
「なぜです。」
「我が軍が下がることは戦術的に正しい。確かにここで退き、立て直す方が賢明である。が、戦略的には間違っておるのだ。ここを相手が取ればラストラン軍が孤立してしまう。そうなれば、たとえ連合軍を撃退しても、公国軍が攻めてきて、死体の山がそびえ立つであろう。それを防ぐために同時に下がるか、徹底抗戦せねばいかんのだ。」
「し、しかし。」
「くどい!今回の公国軍は前回と違い領主の私兵や、公都軍の混合部隊であり、優れた指揮官がいない。その為、敵は各個撃破しやすいし、攻めもそこまでの驚異ではない。数については、東部軍、南部軍からの増援が二週間すれば来るはずだ。そこまでの耐えるのだ。それにラストラン軍はラスカスでは勝利を収め、現在決戦に踏み切ろうとしているそうだ。何としても、ラストラン軍に迷惑をかけぬようにするぞ。」
「閣下ッ…分かりました。」
「ただし、できるだけ急ぐように催促だけはしておけ。」
ラストラン軍本営
「そうか、これでは今回の作戦を至急改良せねばなるまい。まあよいわ。シャベリ殿には了承したと。」
「特殊士官、普通士官を呼び出せ。十二指槍の九人も呼べ。今回の作戦を伝える。」
(しかし、厄介じゃのう。本来ならば奴らが早まらんように、少しづつ絞めていくつもりじゃったが、正面衝突は免れぬか…)
次だ、次こそ主人公を戦場にたたせるんだ。
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