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田舎な雨雲(仮)  作者: 玉蒼南天
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夕飯

「お待たせしましたー!ツノウサ野菜炒めとスライムサラダ、エール三つでーす!」


マーナの手からドンと大皿にもりもりと盛られた野菜炒めを中央に置かれ、小鉢でサラダとエールが各個人へと配られた


野菜炒めは見た目はシンプルに炒めただけかと思いきや食欲をそそられる様な香ばしい薬味の少し焦がした香りが鼻腔をくすぐり、ツノウサギの肉がこらまた美味しそうな脂身の照りと赤身のバランスがたまらない


スライムのサラダ?と少し首を傾げたが、サラダご入っているボールを覗き込むと下には新鮮そうな葉野菜が色鮮やかに敷き詰められ、その上に芋を潰したマッシュと輪切りのトマト、半透明な長細いパスタ風に細く加工されているスライムがクルクルと螺旋状に巻いており、赤茶色のソースがトロリとかけられていて香り付けの香草バターが小さくちょこんとのっている



「さて、新人君の冒険者への新たな一歩と私達の出会いとご相伴に有難くいただくという感謝をついでに乗せて乾杯ぃぃっっ」



食堂は夕飯を求めて様々な人種の人達がごった返しておりマーナさんもいそいそとテーブルを所狭しと駆けずり回っている中、レイレテさんの気さくな音頭で会食が始まる



「カロさんは錬金術で武器を作るんですか?」


レイレテさんの宝槍はウチの実家では見た事も聞いた事も無いので何気なく聞いてみる



「えっ!?はひっ!?私!?あっあの槍ですかっっ、いいえ、私の実家が工房でして武器は手作りです…はいはいっっっ」



急に話を振ったのがいけなかったのか説明するたび手をパタパタと動かすので突き刺したツノウサギの肉がフォークからポーンと何処かに飛んでいった……




「カロは様々な武器を見たり使ったり作ったりしたくて冒険者になったんだって、宝槍はカロの特殊なスキルの応用なんだよ」



「私は朝起きると手に微々たる属性を持った魔石を生み出してるんです。スキル「創造」の効力だと思うんですけゴニョニョゴニョニョ……」



レイレテさんの後だから話しやすかったのか最初は順調に説明してくれてたんだけど、注目されてると気付いた後半には顔が徐々に真っ赤になっていき最後には小声で聞き取れない……



ーあまり無いスキルなんだろうから宝槍みたいな武器が無いんだろうな……実家が工房で創造の魔石を生み出すなんていうスキルだからその活用方法を独自に編み出せたとも言えるか……面白いなぁ……




「まぁカロとはスライム討伐した帰りだったかな?討伐した素材をすぐ買い取りたいってえらい剣幕で迫るもんだからそれから一緒に討伐行くことなったのかな……武器も遠距離で助かってるしさっきのウエイトレスの獣人マーナもたまに討伐一緒に行くんだよ」




「なになに〜私の噂がにゃにゃにゃと聴こえてきたよ〜。私のウエイトレス姿が綺麗で話題が盛り上がってる〜?」


てこてことマーナが近寄ってきてクルクルとスカートをなびかせて見せてくれたが、手には客に持っていく大盛りの皿が四つ器用に運びながらウインクする




「アレ…ああ見えてエグい接近戦の持ち主だから気を付けなよ…」



「あはは……気を付けます……」




カチャカチャワイワイと食事は進み、また明日も討伐へ行く事になった。それとカロさんも一緒に同行出来る事となり少し難易度を上げて依頼を受けてみようという話に心が踊った


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