すぐそこにいる自殺
初めて「死のう」と思ったのは、小学五年生の時でした。
学級崩壊や親からの虐待で悩みばかりで、家に誰もいない休日、キッチンで包丁を手にして固まりました。何分そうしていたのかは覚えていません。ただ面倒になって、元の場所に戻したことを覚えています。
中学生になって、カッターを常に携帯しているようになりました。かと言って自分のことを切りつけるわけではありませんでした。いざという時に、例えば親に殴られたときに身を守るため、突然死にたくなった時に切るために持っていました。実際それを使ったのは家の壁や床を傷つける時で、その時は親の怒鳴り声を聞きながら、ものに当たることでどうにか持ちこたえていたのだと思います。
高校に入ってからは、常に死にたいと思いながらも、多すぎる課題に夜遅くまで取り組んでばかりで自傷行為程度にとどめていました。
大学生になり、一人でいろいろなことを考える時間が増え、精神の治療が始まり、勉強は「与えられるもの」から「自分からするもの」になり、余計に命を手放してしまいたくなりました。自殺相談の窓口もSNSも繋がらない。それでも、生きていなくてはいけないのでしょうか。