夢見ていた「大学生」。実家を出れば楽になると思っていた
実家を出れば殴られることも怒鳴られることもなくなる。声を出して泣くことができる。
そうすればきっと不眠症も治って、精神は安定して、興味のある学問分野を見つけて勉強に取り組むことができる。文章が読めるようになって、友人との遊びも楽しくなって、自分のしたいバイトをすることができる。車の免許を取って車を運転することができるようになる。
そう思っていたのに、現実はそうはいきませんでした。前の段落で連ねた理想は全てかないませんでした。
病院に通い始めてもうじき一年が経とうとしています。様々な薬を飲んできましたが特に効果はありませんでした。時にはフラッシュバックが酷くなったり、眠気が酷く日中さえ起きていられなかったり、歩けなくなったりすることもありました。今は躁と鬱の気分の浮き沈みに悩まされています。
自分の描いていた理想は何一つ叶いませんでした。ただ通院のための時間とお金を無駄にして、周りの学生たちが将来のために努力したり、趣味を楽しんだり、バイトを頑張ったりしている中で、私だけが何もかも無駄にしていると思いました。
文章もまともに読めず、勉強に集中できないわけですから、何度も休学することを考えました。
今は幸か不幸かコロナによって、悪く言ってしまえば「そんなに真面目に勉強しなくてもいい」日々が続いています。そのおかげでどうにか周りについていくことができています。しかしそうではなかったら自分はどうしていたのか、考えるだけでも恐ろしいです。
ぬるま湯につかっているような状態でも、よく「死にたい」という思いが私の頭を支配します。人生を楽しめず、虐待を受けた「だけで」すべてを無駄にしているような気がして、何度もその方法を考えたりしました。今もそれはやめられません。生きる意味を見つけるより、生きることを手放してしまう方が、私には向いていると思うのです。